完璧主義な性格で拒食から過食に。摂食障害と重いうつ病。

私が病気になったきっかけはとても単純なもので、
ずっと特に痩せていたわけでもなく太っていたわけではありませんが、
ずっと「細い」と言われたことがなっかたので憧れをもっていました。
そんななか大学で彼氏やまわりからお正月明けに「太った？」といわれて
ちょっとしたダイエットを始めようと思い立ち、４kg減らそうと目標をたてました。
運動したり、食事に気を付けたり、お菓子も一口も食べなくなりました。
そうするとみるみる体重は減って４kgはあっという間でした。
そこで終わりのはずでした。
でも「細い」と言われたことなかった私は、
「このまま続けたらもっと痩せれるのでは？」と思ってその生活をつづけました。
どんどん落ちていく体重の数字が嬉しくて嬉しくて、
まわりに「やせたね！いいなー！どうやってるの？」って言われることが快感で
もっともっとと、どんどんダイエットはエスカレートしました。
朝はりんご1つと白湯、昼は春雨スープかお米100ｇ、夜は豆腐とサラダだけ
という食生活に加え、しんどくても車に頼らず自転車で動いていました。
そのころの周りの評価は「痩せててうらやましい」から
「もっと食べなよ。細くて気持ち悪いよ。」に変わっていました。
でもそれが私には快感でした。

自分でもおかしいと思い始めたのはダイエットを始めてから１４ｋｇ落ちたときでした。
炭水化物が異常に恐ろしくなり、力は入らず、泣くことも多くなりました。
食べたくないから食べないだったのが
食べようと思っても怖くて食べられなくなりました。
一人暮らしだったために食事の改善の仕方もわからず、
何を食べていいかもわからずに体重は落ちていきました。
親がきたとき「病院にいこう」と言われました。
私は抵抗があったので拒否をし続けましたが、
自転車すらこげなくなったのでさすがに危機を感じて病院にいくことにしました。
このときダイエットを始めたときから１６ｋｇ減っていました。
なんとなくはわかっていたのですが、「摂食障害とうつ病だ」と宣言されました。
それからカウンセリングとＳＳＲＩの服薬がはじまりました。
主な内容は認知行動療法でした。

すぐに何か変わることはありませんでした。
カウンセリングは受けていたけど、体重は増えませんでした。
減らすつもりはもうないのに体重が増えるのが異常に怖かったです。
ＳＳＲＩを服用しても突然泣き出したり癇癪的になるのがなくなったりしませんでした。
薬にスルピリドと頓服でワイパックスが増えました。

しかしそんななか、カウンセラーにふと言われた
「なんで太っちゃダメなの？」
という言葉に私はすごく引っかかりました。
なんで？そういえば何でだめなんだろう？と何度も考えました。

そして、ふとしたときに食べたいもの食べてやれ！っと思い切って
お菓子を買いまくったときから過食が始まりました。
買ったお菓子を一口食べたら止まらなくなり、全部食べてしまいました。
最初の過食が終わったとき、後悔と体重が増える恐怖とで泣き叫びました。
母も地元からかけつけて一晩中泣いてる私を慰めてくれました。

しかし過食は一度では終わりませんでした。
テストというストレスとともにどんどん回数は増えていきました。
自然と増えていく体重と、変わっていく身体が醜く思えて
人に会うのがすごく怖くなり、引きこもるようになりました。
鏡を見るのがタブーとなり、お風呂に入るときは鏡を隠してもらって入りました。

テストが終わっても自分は醜いと思い込み、
実家に引きこもり、過食嘔吐が激しかったときもありました。
マフラーやストールをまいて自分の顔を隠さないと学校に行けませんでした。

そんななか病院とは別に、学校の先生から摂食障害に詳しい方を紹介していただいて
その方とよくお話し、相談するようになりました。
心理を専門にしていらっしゃる方で、食事というよりは思考の方を変えようと言われました。
病院は薬だけもらい、その方とお話しすることが多くなりました。
心の仕組み、何故そう考えてしまうのか、何故その思考がいけないのか
いろいろなことを教えてもらいました。

だんだん過食は減って翌年にはアルバイトもできるようになりました。
週５回働いても疲れず、毎日が楽しくてもう何でもできる気分でした。

もう治ったのかな？と思った矢先、重い鬱がやってきました。
身体がだるくてずっと動けずに寝たきりで、
泣いたと思えば癇癪的になったりでバイトは辞めざるを得ず、学校も十分にいけませんでした。
リストカット、過食嘔吐などで自分を傷つけることが多くなりました。
そして話を聞いてくれていた方に病院を紹介され、新しいところに通いました。

そのクリニックは摂食障害は専門としていなかったのですが、
うつ病じゃなくて躁鬱なんじゃないか、と診断され薬が変わりました。
ＳＳＲＩをやめ、ラミクタールが中心になりました。

正直薬の効果はわかりません。
良くなっているのかもわかりません。
でも、もしかしたらもっと沈んでいたはずが、
薬を飲んでるおかげでましになっているのかもしれません。

その後、少し鬱が落ち着いた時、
大阪の摂食障害で有名な病院に過食を治すために入院もしました。
この時は体重が人生で一番で、ダイエットはじめより８ｋｇも増えていました。
食事は決められた量を食べきるまで終わらず、時間制限もありました。
外にもでられず、過食したい！と思ってもできない状況を無理やり作ってもらいました。
そこでも認知行動療法が行われました。

この入院で「過食ってなんて意味のない行為なんだ」と思いました。
得することなんて何もないではないか、と気づきました。
そして親が稼いだお金で食べて吐いていた自分をすごく責めました。

退院後、過食は劇的に減りました。
０にはまだなっていません。
でも２日に１回は行っていた過食が、今では２週間に１度かそれ以下の頻度になりました。


鬱の方は波がまだあり
不眠、早朝覚醒、憂鬱、自殺念慮
まだまだ消えません。
太る恐怖も消えません。
未だに怖くて食べられないものは多いです。
炭水化物への恐怖もまだあります。

でもだんだんですが、最初は全く理解できなかった思考が
今は少し変えることができてきているような気がします。

今までは完璧主義で、白か黒かじゃないと許せない性格でした。
しかし先生とお話ししたりするうちに、
「少しくらい休んでもいいんじゃないかな？」と思えるようになりました。
未来を勝手に予想して不安になってパニックになることや、
他人が少しつめたかったら私はいらないんだ、と思っていた
自分の思考を客観的に見れるようになりました。

先生にはここからがスタートだと言われました。
思い通りにならないことはたくさんあります。
それでも焦らず、ゆっくり治していこうと思います。