Caloo(カルー) - パニック障害のため、結局 "全身麻酔" で白内障手術になった話 (写真あり) : 病気体験レポート
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パニック障害のため、結局 "全身麻酔" で白内障手術になった話 (写真あり)

ukoties (40歳代・男性)

オススメ:★★ 4,672views 2016年11月29日投稿 30votes 1comments
病気パニック障害白内障
病院杏林大学医学部付属病院医療法人社団達洋会 杉田眼科医療法人社団済安堂 お茶の水・井上眼科クリニック
製薬リンデロン点眼・点耳・点鼻液0.1%、クラビット点眼液1.5%、ブロナック点眼液0.1%
関連視力の低下

-----はじめに--------------------

この体験談は、すでに白内障手術を終えて視力が安定し、ふつうに
日常生活を送れるようになってから書いたものです。
手術を受けたのは、2016年9月下旬で、体験談をまとめたのは11月下旬です。
書き手は、40歳台前半・男性、東京在住です。( ´ω` )


-----最初の違和感など----------------

体験談を書いた日よりさかのぼること1年ちょっと、2015年9月頃に
最初の違和感をおぼえました。

右目の乱視が、急に進んできたのです。右目はもともと乱視があり
文字などが少し上下にぶれて見えるのが普通だったのですが、
それがひどくなってきました。
また若干ですが、近視が改善してきたような?変なかんじもしました。

ちなみに白内障になる以前の目の状態ですが、左右とも近視+乱視で、
裸眼視力は右目が0.3・左目が0.05でした。視力は高校生の時以来
変化せず落ち着いていました。裸眼視力は悪いですが、屈折異常のみ
なのでメガネをかければ良い視力が出ていました。

また、近視・乱視以外に大きな眼病などをしたことはなく、目を強く
ぶつけたようなこともありませんでした。
ちなみに、メガネは自動車の運転などを滅多にしないため、普段は
かけていません。


-----眼科を初受診------------------

乱視のような症状が進み、パソコンの画面が見えづらくなってきました。
パソコンは、いつも顔から同じ距離のところに置いてあるため
目がわるくなったのだと確信し、眼科に行ってみることにしました。
メガネやコンタクトを新調すれば治る症状だと思っていたので、結構気軽に
行きました。(´`)

最初に行ったのは、お茶の水にある井上眼科という有名な眼科病院です。
診察に先立って視力の検査があったのですが、そこで「あれっ」と思う
ことがありました。
レンズが色々交換できる「変なメガネみたいなの」を掛けさせられて
矯正視力を測定するのですが、右目は視力板の文字や図形がどうしても
はっきりと見えるようにならないのです。一方、左目は適切なレンズを入れたとき、
普通にはっきり見えました。レンズを入れ換えてもくっきり見えるようにならない
なんていうのは、これが初めての経験でした。

このとき右目は矯正視力が0.9、左目は1.2だったと思います。

視力検査のあと医師の診察があったのですが、顕微鏡みたいなのでしばらく右目を
観察されたあと、さくっと「○○さんは白内障ですね。」と宣告されて
しまいました。結構ショックでした。完全に予想外の病名だったのと、白内障なら
最終的には目の中の曇ったレンズをくりぬかなければいけないことを以前どこかで
聞いたことがあったからです。( ̄□ ̄;)

医師の言うには、「まだそれほど進行しているわけではないので様子を見ましょう」
ということで、3ヶ月後に再診査ということになりました。


-----白内障の進行は思ったより速かった--------

その後、乱視のような見えにくさだけでなく、あきらかに視力が低下してきました。
ただ単に見えにくいだけでなく、右目の視界が左と比べて白っぽくなってきたんです。
最初は「白内障なんて、もしかして間違いなんじゃ?」などと、病気の受け入れを
気持ちの上で拒否していたのですが、そうも言っていられなくなってきました。

初診から3ヶ月後、2回目の受診時には右目の矯正視力が0.5くらいまで低下して
いました。医師からは、症状の進行が速いので手術を考えないといけない、更には
水晶体をくり抜いたあとに入れる「眼内レンズ」の種類についても色々と説明
されました。
保険診療で入れられるレンズは最低限のものだけで、中くらいのグレードのレンズは
保険と自費の併用になり約50万円、いちばん良いものはなんと約80万円もかかる
ということでした。

診察終了後、ほとんど抜け殻のようになって帰ってきたましたので、
その後のことは帰りの電車がやけに混んでいた事くらいしか覚えていません。(°°)


-----白内障手術とパニック障害------------

1週間ほどして気を取り直し、手術のことについて考えてみました。
自分にとっては手術の費用も負担になりますが、それ以上に問題だったのが
「パニック障害」という、現在わずらっている持病のことです。

パニック障害というのは精神科疾患の一種で、大したストレスでもないのに
大げさに不安になったり、不安が重なると「パニック発作」といって
文字通りガクガク震えてひっくり返ってしまうような症状を起す病気です。

私はそのパニック障害をこじらせて、今から5年ほど前に入院治療を受けました。
その甲斐もあって最近は比較的病状が安定しているのですが、目の手術となると
どうなるか分かりません。何しろ目にメスが刺さるのは避けられないようですし、
恐怖で手術中にパニック発作を起してしまったら、一体どうなってしまうので
しょうか。(((( ;゚Д゚)))

先日の井上眼科の診察で不安だったのは、既往歴などを記入する問診票が
ついに出てこなかったことです。事務方がミスしたのか、メモ用紙みたいな
小さい紙に「いまお困りの症状」を書いただけで、検査や診察に移ってしまい
ました。パニック障害という既往歴を、書いて伝える機会がなかったのです。

手術費用の点でもちょっと心配でした。"最低限"という保険適用の眼内レンズだと
いくらかかるかの説明はなく、また、もらってきた「眼内レンズを選ぶために」という
パンフレットには、いかにも50万円や80万円の、特に80万円のレンズの高性能
ぶりが謳い上げてありました。「プレミアム白内障手術」なんていう名前もつけられて
いました。(´A`)
また各種レンズの見え方のイメージがそのパンフレットに載っていたのですが、
保険のレンズを入れると「手元がボケボケになってしまうイメージ」が描かれて
いました。(※ピントを遠くに合わせた場合、という注釈は付いていましたが。)

だから仮に「保険適用の安いレンズでいいです」、おまけに「パニック障害持ちです」
なんて言ったら面倒な患者が来た、などと思われないか心配になったのです。


-----白内障手術における保険診療と自費診療------

病院経営の観点からすれば、きっと自費診療の方が保険診療より割が良いのだと
思います。
しかし、なにが何でも自費診療に誘導したいというオーラが出ている医院は
やはり敬遠してしまいます。( `罒´)

今回の白内障手術に関しては、保険診療なら単焦点の眼内レンズ、自費診療や
自費と保険の併用なら基本的に多焦点の眼内レンズが入るのですが、
色々調べてみると多焦点レンズも良いことずくめではないようでした。

関西方面の眼科医院で、すごく公平に多焦点レンズを入れた患者さんの「声」を
ホームページに掲載しているところがあったのですが、光がにじむとか、見え方が
不自然、など不満の声が結構のっていました。光がにじんだり、点光源が「輪」
のようになって見えたりするのは多焦点レンズ特有の現象みたいです。

自分は色々考えた末、シンプルな単焦点レンズで、なおかつ焦点を手元に合わせて
もらうのがベストだと思うようになりました。最初の方に書いたように車の運転は
しませんし、パソコンや工作作業など、日常的に手元を見ながら作業することが多い
からです。


-----病院口コミサイト「カルー」のお世話に------

そこで、保険診療の単焦点レンズでも嫌な顔をせずやってくれて、かつパニック障害
の事を考慮してくれそうな眼科医院探しをすることになりました。

でも東京には星の数ほども眼科医院があり、どこが良いのか分かりません。

そこで、はじめに"フィルター"をかけて絞り込むことにしました。
そのフィルターというのは厚生労働省のホームページを見て、
「白内障の多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」を高度先進医療扱いで
できる医院を探す、というものです。高度先進医療扱いとは、基本的に自費診療
である多焦点レンズの治療の一部に健康保険を適用し、患者負担を減らす
仕組みのことです。

単焦点レンズが希望なのに多焦点レンズの事を基準に選ぶとは一見矛盾している
ようですが、上記の認定を受けるためには白内障手術全般に関しての設備や技術が
一定水準以上要求されるようなので、まずはじめにこの条件で絞ることにしました。
東京都内に限ると、60医院ほどがこの条件に合致しました。

ただし大学病院は、紹介状がないと診てくれなかったり、たとえ診てくれても
初診料や再診料に数千円上乗せして払わなければいけなかったりするため、
とりあえず対象から外しました。

次をどう絞ろうか、、、(?_?)

そこで見つけたのが、医療機関口コミサイト「カルー」です。
有名病院には多数の口コミが載っており、前記の60医院の多くにもレビューが
書かれていました。なにより素晴らしいのは、悪いレビューもちゃんと載せてあった
ことです。
医院口コミサイトの中には悪いレビューを一切禁止しているところも珍しくなく、
そういうレビューサイトでは、どこが良くてどこが悪い医院なのか知ることが
できないのですから、レビューを見る意味がないわけです。

その点、カルーには”先輩”患者さんたちの生の声がしっかり載っており、
情報量十分でした。
そうして、白内障手術をするのに良さそうな眼科医院を、数件にまで絞ることが
出来ました。


-----金町の杉田眼科に行く--------------

2016年4月、JR常磐線の金町駅北口にある杉田眼科という眼科医院に伺うことに
しました。カルーでの評判通り、5階立てビル全体が眼科医院となっていて、存在感が
ある医院でした。
またここは、日本で初めて白内障の日帰り手術を定着させた医院とのことです。

1Fが受付と最初の待合室で、問診票に目の症状や既往歴を記入して提出しました。
パニック障害のことも、入院歴を含め正直に記入しました。

次に2Fで視力検査や眼圧検査、最後に4Fで医師による診察です。

杉田医院のホームページでは初診予約が取れるのですが、その際希望の担当医師も
指定できます。自分はせっかくなので杉田院長に診てもらうことにしました。

名前を呼ばれ診察室に入ると杉田先生がいらっしゃいました。
職人気質、特に精密な手術などを手がけているため神経がピリッとた感じの
先生でした。

診察ですが、真っ先に既往歴のパニック障害について聴かれました。
その病気で入院歴もあり、現在も通院中であることをお話しすると、
「大学病院で、全身麻酔下で白内障手術をやってもらう方がよい」
と仰りました。

目の手術というストレスを考えたとき、安全管理の上から全身麻酔で手術を
行う方がよいと判断されたようです。
そして先生は手際よく、私の住所に近い大学病院を選んで紹介状を書いて
下さいました。

紹介ということになってしまい、帰り道はちょっと凹んでいましたが、
気を取り直して自宅まで電車でいそいそ帰りました。(´Д`)


-----杏林大学病院 外来---------------

そして紹介状を持って行った先が、杏林大学病院の眼科(アイセンターという
名前がついています)でした。

折しも私の母親が2016年5月に心不全で倒れ、その後入退院をくり返したことも
あって、杏林病院にうかがったときは、すでに8月でした。
この頃になると、もう右目は左目(←元々裸眼で0.05)より見えにくくなり、
夜などは何にも見えないくらい悪くなっていました。

JR吉祥寺駅前から南に続く吉祥寺通りに面して、遠くからでもよく目立つ
杏林大学病院の外来棟があります。外来棟は「かまぼこ状」に側面が飛び出した
全面ガラス張りの新しい建物で、その5階に眼科が入っています。

初診時に予約は必要ありませんでした。ただし眼科を受診するには、必ず
他院からの紹介状が必要とのことです。杏林大学病院の眼科は大変混んでいて
患者を捌ききれない程だからだそうです。
実際、初診の日は待ち時間が長く1日がかりとなりました。

はじめに検査室に呼ばれて視力検査、眼圧検査などの一般的な検査をした後、
[初診]のプレートが掲げられた診察室に入り初診担当医師の診察を受けました。
その日は金曜日だったのですが、白内障の専門医は水曜日にいらっしゃると
いうことで、また日をあらためて診察ということになりました。

2回目、今度もまず一般的な視力検査などを受けて、そののち白内障専門の
先生の診察がありました。この先生が主治医となり、執刀もして下さるそうです。

白内障が進行しているので手術しか選択肢がないこと、大学病院なので
全身麻酔下の手術も問題なくできること、全身麻酔のばあい入院が必要で、
そのための検査が色々あることなどの説明を受けました。
このとき「単焦点レンズ希望で、レンズの焦点は手元にあわせて欲しい」
旨をお伝えしました。

3回目は白内障手術に関わる精密検査に加えて、全身麻酔に必要な検査が
たくさんありました。肺のレントゲン、呼吸機能検査、血液検査、尿検査、
心電図などでした。

4回目は麻酔科外来での検査でした。麻酔科外来は他の診療科と違って
道路に面した外来棟ではなく、奥の病棟の4Fにありました。
全身病やアレルギーに関する事細かな事項を問診表に記入した後、麻酔に関する
ウンチクが詰まった10分程のDVD鑑賞がありました。
その後、麻酔科医師の診察があり、全身麻酔の手順のあらましや起こりうる
合併症についての詳しい説明を受けました。

なお全身麻酔中は「導尿」といって、管を尿道経由で膀胱まで差し込み、
お小水の排出を手助けする必要があるそうです。(*´`*)
これが結構痛いらしいのですが、今回は全身麻酔をかけた直後に処置をするので、
痛みはないとのことでした。

麻酔科の診察と併せて、歯科検診もありました。むし歯や歯周病があると、麻酔の
管を気管に入れるときにバイ菌がいっしょに入ってしまい良くないそうです。
衛生士さんおすすめのマウスウォッシュを買って帰りました。


少し話がそれますが、麻酔科に限らず、この病院全体でいわゆるインフォームド
コンセントが徹底されている感じがしました。説明は口頭だけでなく、分かりやすい
文書でも頂けたので、家に帰ってから色々理解を深めることが出来ました。

また、病院内で患者に関する情報が共有されているのもすばらしかったです。
初診時に、「血液検査などの注射が苦手で貧血を起しやすい」ことを眼科の先生に
伝えてあったのですが、前記の血液検査のときに採血センターの方にその情報が
ちゃんと伝達されていて、貧血に配慮して採血して頂きました。
具体的には、採血センターの奥のほうに小部屋があって、中に寝転べるベットが
備え付けてられていたのです。寝た状態で採血して頂いたので、貧血を起さずに
済みました。


-----杏林大学病院 入院1--------------

手術日は2016年9月21日に決まりました。その前日の20日に入院して翌日に手術、
退院日は経過次第だが、恐らく手術後1、2日で退院できるのではないかと
言われました。

入院時に提出する書類は3枚で、入院誓約書・基礎情報用紙・入院中の連絡先および
希望等の記入用紙でした。

入院誓約書は「お金はちゃんと払います」ということや「お医者さんや看護婦さんの
いう事をよく聞きます」といったことが書かれた紙に、自分の名前を書いて提出
しました。
基礎情報用紙は、入院中にお世話になる看護部に、自分の現在の色々な状況(病気
そのものやアレルギーや家族関係など)を報告するための書類でした。
連絡先や希望等の記入用紙には、そのまんま連絡先や、あらためて単焦点レンズ希望で
焦点は手元合わせにしてほしい旨、また食事はお魚が苦手なので入院食が魚の日は
代用食を頂けると嬉しい、といったことを記入しました。

入院日の数日前に病院から電話で連絡があり、入院時刻が20日午前10時になったと
伝えられました。

「入院のしおり」というのをあらかじめ頂いており、入院時に持ってくるべきものが
色々書いてあったのですが、必要最低限のものしか書かれていなかったので、
自分なりにあれこれ考えて、持っていった方がいい物をレポート用紙にまとめて
おきました。
特に目の手術後は、洗顔が1週間もできなくなるということだったので、顔ふき用
ウエットティッシュをたくさん持っていきました。自分は顔が油っぽくなりやすくて、
どうしても拭きたかったのです。
そのほか、メモ帳・目覚まし時計およびタイマー・4色ボールペン・書類分別用の
クリアファイル・耳栓・結束用ゴムバンドなどが役に立ちました。
(タイマーは手術前の30分おき点眼で活躍しました・ゴムバンドは後ほど出てきます)

入院した病棟は、確か第2病棟の5Fだったと思います。1階分すべてが眼科用の
病室で、ナースステーションの近くに入院患者用の眼科診察室が2つほどありました。

大部屋を希望したので、どんよりした空気の6人部屋を想像していたのですが、
実際はたいへん綺麗な横長の4人部屋でした。横長なので全員のベットが窓辺にあり
陰気な感じはまったくありませんでした。ベットや天井の明かりは間接照明に
なっており、枕元にある酸素取り付け口やナースコールがある点を除けば、
ホテルのような雰囲気でした。(*´∇`*)

入院初日に担当ナースがまずやってきて、入院中のスケジュールをタイムラインで
事細かに説明してくれました。口頭の説明だけでなくちゃんとスケジュール表がA3
用紙にプリントされていて、何をすべきか・してはいけないかが一目瞭然になって
いました。漫然とした注意事項でなく、すべて全身麻酔の眼科手術に特化した濃い
内容となっていました。

なお、入院初日の「してはいけないこと」とは、夜9時以降の飲食です。
全身麻酔では麻酔から覚めるときに管を抜くわけですが、その時嘔吐したり
誤嚥したりするのを防ぐため、絶食が必要とのことでした。

ちなみに私を担当してくれたナースさんですが、ふわっと優しい感じで、
白衣の天使を地で行くような人でした。

ナースの次は栄養師さんがやってきて、食物アレルギーの有無を聞かれました。
アレルギーはないのですが、やはり魚がイヤなので魚の代わりに肉料理などに
してくれ、と厚かましくお願いしておきました。

麻酔科の医師もやってきて、麻酔に関して何か心配はないか、など色々気を遣って
くれました。「目にメスが刺さるのが恐ろしくて全身麻酔の手術をお願いしたんです」
というとその先生もたいへん同感してくれ、理解のある先生だなあと嬉しく
なりました。(*¨*)

病棟から看護助手の方に付き添われて、外来棟にも行きました。そこで主治医の
先生の手術直前診察を受けました。「とりたてて問題なし」ということで、明日は
いよいよ手術ということに決まりました。

手術は恐らく午後になるだろうということでした。


-----杏林大学病院 入院2--------------

夜ですが、やはり手術前日と言うこともあって気持ちが高ぶっているのか、
なかなか寝付けませんでした。処方されている、フルニトラゼパムという睡眠薬を
持参していたので飲んだのですが、それでも3時間ほどしか眠れませんでした。

手術当日は朝4時ころ目が覚めて、そのまま起床時刻まで寝返りを打ったり
して過ごしました。

ちなみに杏林大学病院では、看護師さんや看護助手の方が食事の配膳をしてくれます。
特に重症というわけではない人にも、ベットのところまで運んできてくれるんです。

でも私は前日の夜から絶食なので、その日の朝食は、やって来ませんでした。
やってこないどころか、「配膳してはいけない人」識別プレートをベッドサイドの
テーブルにくっつけられてしまいました。

みんなが食事を始めると、いい匂いがこちらのベットまで漂ってきて、なんだか今時の
言葉でいうと「ハブかれた」ようで少し悲しかったです。( ´д`ll)

8時ころ、病棟担当のサブの眼科医師がやってきて、点滴につながれました。
点滴の注射針は採血のとき使う注射針に比べて太いのか、結構痛かったです。
ベットに寝転んでからやってもらったので、貧血には至りませんでした。

点滴は、ガラガラ音のするキャスター付きのスタンドにぶら下げられており、
以降翌朝に点滴がはずれるまで、キャスター付きスタンドと一緒に洗面所に行ったり
トイレに入ったりしました。( ´A`;)

また、なぜ点滴を刺したかというと、一つは絶食中の空腹感や喉の渇きを抑える
ためで、もう一つは全身麻酔の際、麻酔導入薬を簡単に追加注入できるようにする
ためでした。
だいぶ上の方にも書きましたが、自分は注射針を刺されるのがたいへん苦手なので、
針を刺されたまんまの状態でずっと過ごすのは、落ち着かなかったです。
刺さった針の辺りが目に触れないように、手持ちのタオルでそこら辺全体を覆って
しまいました。このとき手持ちのゴムバンドが役に立ちました。

ちょっと脱線しますが、麻酔科の外来で聞いた耳寄り情報として、点滴などの注射
を併用せずに麻酔をかけてしまう方法もあるそうです。
いきなり麻酔ガスをマスクから吸わせて眠らせてしまうやり方で、おもに聞き分けの
ない小さい子供などに適用するそうです。
ただし注射などの痛い思いをしなくてよい反面、麻酔のガスが薬品くさいので、
「寝入り心地」は良くないということでした。


手術に備えてあらかじめ手術着に着替えるように言われていたため、点滴の管を気に
しつつ何とか着替えました。パンツもシャツも脱いで、手術着と紙オムツのような
ものだけの格好になりました。

さて、手術時間は午後ということでしたが、午後もだいぶ遅くなってきたのに
なかなか順番がまわってきません。
お昼過ぎから、30分おきに「瞳孔を開く目薬」を差しておくように言われたのですが、
10回近く差しても、まだお呼びが掛かりませんでした。

看護師さんが時々顔を出して、「もう少しで呼ばれそうです。」とか、「やっぱり
もう少し先になりそうです。」などと報告に来てくれるのですが、こちらとしても
気持ちの準備をしたと思ったらまた空振りだったりで、結構大変でした。
表現は悪いですが、延々とアタリ弾の出ないルシアンルーレットをやらされている
ような緊張感がつづきました。( ̄へ ̄)

午後5時を過ぎて、看護師さんも夜勤の方に交代したのですが、やはりお声は掛かり
ませんでした。
午後6時も過ぎてしまい、もう今日は呼ばれないんじゃないかと無理矢理自分を安心
させて横になりました。それまでは落ち着かずにベットの周りをうろうろしていた
のです。

もう今日は無いなと安心しきっていた午後7時前、急に慌ただしい足音がして、私の
ベットのカーテンが開きました。「今から手術に向かいますので。」と突然告げられ、
大いに慌てて点滴キャスターを引きずりつつトイレ(小)をすませると、すぐストレッ
チャーに載せられ手術室に向かいました。

天井を向いて寝転んだまま、ストレッチャーは凄いスピードで手術室を目指しました。
私が手術した9月21日は、敬老の日と秋分の日という休日に挟まれた、たった二日の
平日の片方で、すごく手術が立て込んでいたのかもしれません。

夜7時からの手術になるとは、よほど予定がうしろにずれ込んでいたんでしょう。


-----杏林大学病院 手術---------------

もう暗くなった病棟内の廊下をいくつも通り抜けて、ようやく手術室の入り口まで
運ばれてきました。

眼科主治医の先生が手術室前でスタンバイしており、ストレッチャーに乗ったまま上を
向いている私の顔をのぞき込んで、「がんばろうな!」と声をかけてくれました。
先生は緑の手術衣を身にまとい、マスクと手術用帽子の間から覗いた、頼りがいのある
目許(めもと)が印象的でした。

さて、手術室にストレッチャーごと入室して手術台に横付けされ、上を向いたまま
体をねじらせて手術台の方へ平行移動すると、今度は麻酔科の医師たちに囲まれ
ました。
心電図モニターや呼吸用マスク、血圧計その他色々な機器が矢継ぎ早に接続されて
いよいよ始まるんだという雰囲気に包まれました。

左右の取り違えを防ぐための安全確認も怠りなかったです。
医師「きょうの手術は右目ですか、それとも左目ですか?」
私 「右目です。( `・ω・´ )」
といったやりとりが2回ほど復唱されました。
さらに念入りに、右目のほうに識別マークを付けられました。

用意が整うと、麻酔科の医師から「これから眠くなるお薬を(点滴の管から)入れて
いきます」と告げられました。
前のほうで「麻酔の耳寄り情報」というのをちょっと書きましたが、一般には
いきなり全身麻酔のガスを吸うのではなく、まず点滴経由で即効性の麻酔導入薬を
入れて眠らせ、その後麻酔ガスで麻酔状態を維持するのだそうです。

ちなみにネット上の体験談で、麻酔導入時には徐々に眠くなるという感想と、
まったく気づかないうちに寝てしまうという真逆の感想があったのですが、
結論からいいますと前者の方が正解で、まったく気づかないうちに眠りに落ちてしまい
ました。

麻酔導入薬が入れられてから、眠くなるのを10秒ほど待っていたのが最後の記憶です。


・・・・・


その後目が覚めたときは、なにもかもがすっかり終わっていました。
そのあいだ、全く気づかずに眠りこけていたんですね。

目が覚めていく過程を思い出すと、9割くらい寝ぼけている状態で、まず麻酔の管が
喉の奥からすぽっと抜かれました。1回コホンと咳が出て、のどの痰が取れました。
意識のはっきりした状態で気管に異物が入っていたら、たいそう苦しいわけですが、
上手に抜管して頂いたので全く苦しくなかったです。

「無事手術終わりましたよ。」と医師たちから告げられても、なんだか実感が沸きません
でした。マスクで酸素を吸っていると徐々に意識が戻ってきて、でもやっぱり結構
眠かったので、うたた寝しつつストレッチャーに乗せられ病室に戻ってきました。
右目が包帯で覆われているのはさすがに分かったので、ああ無事に終わって良かった
と安心しました。ε-(´∀`*)

病室に帰ってきたとき、すでに午後8時をまわっていました。
手術した目ですが、ちょっとゴロゴロするだけで痛みはありませんでした。
麻酔の合併症は、あらかじめ説明されていたとおり喉にいがらっぽい感じが
ありました。ですが、ほとんど気になりませんでした。

完全に麻酔が抜けてから、トイレを済ませてそのまま普通に寝てしまいました。
なお、トイレの時ペニスの先がシクシク痛むことはなかったので、導尿はしなかった
のだとおもいます。(手術が短時間だったため?)


-----杏林大学病院 退院---------------

手術が終わって安心したのか、翌朝は起床時間までゆっくり眠れました。

朝食はハムエッグ入りのパン食で、病院食としては盛りだくさんの内容だったです。
前々日の午後9時から絶食絶水だったので、たいへん美味しく、全部平らげました。

朝食後に眼科主治医の先生がやってきて、病棟の中にあるミニ診察室で術後初めての
診察を受けました。すでに水晶体がなくなって眼内レンズになっているハズなので、
ちょっとドキドキしながら包帯が取られる作業を(手術しなかった左目のほうで)
見ていました。(〃゚ω゚〃)

カパッと包帯が取れて、右目の視界が広がりました。なかなかクリアーな視界です。
光の周りに丸い輪のようなゴーストが見えていてちょっとだけ気になりましたが。

手元に焦点を合わせて欲しいとお願いしてあったので、裸眼視力は0.4くらいですが
近くは結構よく見えます。検査用メガネで矯正すると、遠方もよく見えました。

それにしても、先生方は大変だなと思いました。なにしろ昨日午後8時過ぎまで
オペをして、翌日朝にはもう病院に出勤されているのですから、本当にご苦労様です。
体力気力がないとお医者さんは勤まりそうもありませんね。( ´` ;)

診察後、病室に戻ってあちこち見回して、右目の視界を楽しみました。


そうこうしているうちに、ナースから「術後問題がなさそうですので、今日中に
退院できそうです。」というお知らせがありました。さらにすぐ後、
「新しく入院される患者さんが控えているので、朝10時30分までに退院準備を
済ませて下さい。」
といわれ、かなり慌ただしく荷物をまとめました。

最終日は、あっという間の退院になってしまいましたが、大学病院は混み合って
いるので仕方ないようです。

病棟を出る直前、目薬指導がありました。
目薬は計3種類で、2種類(抗菌薬・抗炎症薬A)は1日4回、

残りの1種類(抗炎症薬B)は1日2回で、目薬と一緒に分かりやすい点眼スケ
ジュール表をもらいました。
あと、点眼前に目の周りを拭く滅菌済みコットン(指定品)を買って帰りました。


-----杏林大学病院 その後の経過-----------

退院後1週間は、顔を洗えず、シャワーも首から上に水がかからないように
入らなくてはいけませんでした。9月下旬ということもあり、まだ暑かったので
顔のべたつきを取るため、大量の顔ふきシートを買ってきて凌(しの)ぎました。

小声でしか言えませんが、どうしても頭の髪を洗いたかったので、あらかじめ
買ってあった「水泳用の水中メガネ」をつけて全身シャワーを浴びてしまいました。
(,,> <,,)

水中メガネは密封性がよくて、目の中に水が入るのを防げたと思いますので、
結果オーライということにしておきます。
万一同じような状況で試される方は、自己責任の下でお願い致します。


幸い術後1ヶ月ほど経過しましたが、目薬を忘れずに差すようにしていたためか、
感染症などの合併症をおこすことはありませんでした。

その後右目の視力は、医師から言われていたとおり「少しだけ近視寄りにシフト」し、
裸眼で0.3くらいに落ち着きました。
手術の影響で角膜がひずんで、乱視がひどくなってしまうケースもあるようですが、
自分の場合は問題ありませんでした。

単焦点レンズを入れましたので、距離にすると30cm前後に焦点が合っている状態です。

ノートパソコンの作業をはじめデスク周りの作業には30cmという距離は最適だと
感じています。食事の際、食卓の料理を見下ろす際も最適な焦点距離だと思います。
また自転車の運転であれば、スピードを無理に上げない限り夜間でもOKです。

一方、スマートフォンや文庫本などを手に持って細かい文字を見るには、焦点距離
20cmくらいが最適と感じています。細かい手作業をするのも20cmがいいですね。
人間、ものが見えづらいときは顔を近づけて見るのが自然な動きになりますので、
細かいものを見る際、20cmまで近づけるのなら違和感なく過ごせそうな気がします。

また近視でぼけている場合(見る物の距離が遠すぎてぼけている状態)は疲れたり
しないのですが、遠視でぼけている場合(見る物の距離が近すぎでぼけている状態)は
眼精疲労をおこしやすいので(この点は普通の目でも人工レンズでも同じです)、
その点も考慮に入れたほうがよいと思います。


贅沢を言い出すときりがないので、自分の場合、30cm以下の距離で見ることが
必要な際は、遠視用メガネか遠視用コンタクトで対処しようと思っています。

単焦点眼内レンズの焦点距離を決める際、もし迷ったら上記の体験が参考になると
幸いです。

また、手術直後から光の周りに輪っかのようなゴーストが見えるのは相変わらず
なのですが、術後2ヶ月ほど経過した現在、あまり気にしなくなりました。( ´~` )


-----おわりに---------------------

というわけで、パニック障害を引きずっていても、なんとか白内障手術を終える
ことができました。

最後になりましたが、よい治療や看護を提供して下さった医師、看護師はじめ
医療関係者の方々に感謝いたします。また、長いお医者さん探しの道しるべを
与えてくれた医療機関口コミサイト「カルー様」にお礼申し上げます。


※読者の皆様へ
ここまで長文駄文におつき合い頂き、誠にありがとうございました。<(_ _)>
何かしら参考になることがあれば、幸いです。

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  • 私59歳ですが、先日、以前から目の眩しさと痛みが気になっていて眼科医を受診しました。その結果、白内障と診断されたのですが、先生からは詳しく診て見る必要があるので、今度は車の運転をしなくても良い状態で来て下さいと言われました。それ以降、まだ病院へは行っていないのですがもし手術となったらどうするんだろうと思い、ネットで色々調べている中、calooからukotiesさんの投稿を見つけました。とても詳しく過程を書かれていてとても参考になりました。私も少々パニック障害があるので全身麻酔の手術があることは大変参考になりました。近いうちにまた病院へ行くつもりなので参考にさせて頂きます。
    投稿:2018/02/22 13:42

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パニック障害・白内障に関連する病院口コミ

  • 予約も無く急に行きたくなって行きましたが、受付の方は丁寧に対応してくれて、笑顔もとても良く、安心でき
    5.0 おから むらお心療内科(兵庫県 明石市)
  • 急激な視力低下のため受診しました。 白内障と診断を受け手術適用とのこと。直ぐ手術をお願いしました。
    5.0 ひまわり27 つまもと眼科(広島県 東広島市)
  • 白内障を患いいくつかの病院を受診して最終こちらでお世話になることにしました。 白内障の手術は日帰り
    5.0 オリーブグリーン996 医療法人社団 吉徳会 あさぎり病院(兵庫県 明石市)
  • 1月に都内のクリニックで白内障多焦点レンズ手術を、受けるつもりでしたが、 事情が有って数日前に、急
    5.0 りゅうすけ 医療法人クラルスはんがい眼科(埼玉県 さいたま市見沼区)
  • 予約制でない精神科、心療内科です。 どちらかというと心療内科ですね。 初診は予約制みたいです。
    5.0 地球509 日吉心のクリニック(神奈川県 横浜市港北区)

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