認知療法と仕事環境を変えることで治した過換気症候群

仕事も忙しく、ついつい自分で抱え込むことが多くなっていた時期に、企画していた責任あるプロジェクトが思うようにすすまず、イライラというより、不安を抱えている毎日の中で、次第に「息苦しい」と感じるようになりました。
胸に何かがつまっているような、いくら空気を吸っていても苦しく、辛いのです。
内科に行き、喘息なのか聞いたところ、胸の音は正常ですが、呼吸数と心拍が早すぎる、といわれ、「たぶん、これで治るよ」というやいなや、
いきなり、紙袋をかぶらされました。
びっくりした私は、余計に呼吸が早くなり、手がしびれ始め、息苦しくなって冷や汗が吹き出し、死んでしまう！とおもったのですが、すぐに医師が横にならせてくれて、
「落ち着いて！こわくないから。そのなかでゆっくり息をしてごらん」
看護師さんと医師が皆で
「大丈夫」「ゆっくり、ゆっくり」と優しく声をかけてくださり、ようやく落ち着いてきました。
いきなりではなく、「こういうことをするからね」と説明してくれたらよかったのにと感じました。
もともとストレスから、呼吸が浅くなり、体に酸素が入りすぎることからおこる、過換気症候群というものになっていて、息苦しさはそれによるものだということでした。酸素が多すぎると息が苦しくなるとははじめて聞きました。
そこでいきなり紙袋を被らされたので、強い不安感から、過換気症候群の発作でパニック障害を併発したのだと知りました。
「仕事を調節してもらうこと。できなければ、紹介状書きますから、一週間ほど入院してください。あなたのストレスが軽くならないと、これは治りません。さっきの発作がどこでも起こるようになったらいけない。」といわれ、さすがに入院は・・とおもったので上司に相談し、納得いく仕事の割り振りをしてもらうことで、仕事は楽になりました。
しかし、独特の「ストレスを抱え込む考え方の癖」
を改善するために、カウンセリングに月一度ほど通うようにし、自分自身のストレスを生む思考経路を変更していく認知療法を１年受けることで寛解しました。今では発作や息苦しさはありません。
ストレスという生活習慣や精神的な心の状態などから、病気を発症するのは、とても怖いですが、自分を変えることで、治すことができます。戸惑ったり、恥ずかしがらずに治療に臨むこと、「助けてください」と周りに相談することが楽になる近道です。