めまいでまっすぐ歩けなくなりました。診断は顔面神経まひでした。

本人は全く意識が無かったのですが、仕事上のストレスが原因でした。

３日間の出張から戻ったある日、地下鉄のホームを歩いていて、突然目の前が波打つように見え、まっすぐ歩くことができなくなりホームから転落しそうになって座り込んでしまいました。風邪でも引いたかそれとも出張の疲れかと、かかりつけ医（内科・外科）で看てもらいもらいましたが異常はありませんでした。

そこで、ちょうど花粉症の治療に通っていた耳鼻科医院で平衡器の検査などをしてもらい、薬を出してもらいましたが、３日経っても改善しませんでした。

これでは日常生活に支障が生じるため、この耳鼻科医院院長の出身大学である日本医科大学を紹介いただき、すぐに検査に行きました。

丸一日、さまざまな検査を受けました。その結果の診断名が「顔面神経まひ」でした。
顔の左半分が不自由になり、涙が止まらない、鼻水が出る、うがいや食事で口の中からこぼれる、突発性難聴になるなど、全て左側からでした。

本当は１週間くらい入院をして集中治療が望ましかったようですが、仕事の都合もあって通院としてもらいました。症状が安定するまでに、結局３カ月かかり、通院が終了するのに６カ月を要しました。

医師の説明では、仕事などの過重なストレスが主な要因による症状、とのことでした。確かに当時、大きなトラブルに見舞われ１年くらい事後処理に追われていましたが、本人はそれほど加重には感じていなかったのですが、身体は正直だったのです。
今でも、睡眠不足や疲労が溜まると、左目瞼が垂れ下がってきたり、唇の左部分がしまり悪くなります。

改めて通院をすることはありませんが、この状態とは生涯付き合っていくことになるようです。
日頃からホームドクターと親しくしていたことと、その医師がいつまでも抱え込まずにすぐに高度医療機関につなげてくれたことで、顔面神経まひという珍しい病態が分かり適切な治療が進められたと、感謝しています。