アトピー性皮膚炎の脱ステを自己流で決行。体も心もボロボロに

私は親の遺伝でアトピー性皮膚炎を
患っています。
中学1年生の時に悪化したのですが
心境の変化や通院によってなんとか
アトピーとはわからないくらいに
落ち着き、高校3年生まで
穏やかな生活を送っていました。

高校3年生になると
原因も分からずまた急にアトピーが悪化。
通院しながらステロイドやプロトピックで
何とか抑えていたのですが
一ヶ月経ってもアトピーは治るどころか
湿疹の箇所が腕から全身に広がりました。
病院の場所が遠く、
通院も厳しくなってきたので
ネットで色々と調べて
脱ステというものを見つけました。

脱ステとは今まで使っていた
ステロイドの薬を一切断ち切る方法です。
ステロイドは無理やり
アトピーなどの症状を抑え込み
治った風に見せかけるもの、
という情報を見て恐ろしくなったのです。

私は徐々に減らしていくのではなく
急に、本当に一切断ち切る方式を
とりました。
9月から始めたのですが
止めてから一週間くらいで
体に異変が起こりました。
脱ステで必ず起きるリバウンドと
呼ばれている症状です。

腕がとにかく痒くなり
昼夜起きていても寝ていても
関係なく掻き毟りました。
我慢なんてできない痒みです。
そして強い力で掻き続けるので
当然肌はボロボロになり、
傷口となったところから
浸出液と呼ばれるリンパ液が
ダラダラと出始めました。
夜はその浸出液の不快感と
痒みで寝られない日々が続き、
学校になんて行けないようになりました。
脱ステから一ヶ月経つとリバウンドは
更に悪化し、全身に広がりました。
寒くも暑くもないはずの気温なのに
悪寒が止まらず震え続けたと思うと
急に体が熱くなり熱っぽくて
ボーーッとしてしまいます。
お風呂は毎日欠かさず
入っていたのですが傷口に
とにかくしみて、痛かったり
痒くなって我を忘れるほど掻きむしって
気づくとボロボロに出血した
肌を見て泣き叫ぶ毎日でした。

二ヶ月経つ頃には体も心もボロボロで
精神科に行って睡眠薬を貰っていたのですが、キツイものでも効かず
寝てはすぐに起きてを繰り返しました。
体を動かすのがとにかく辛く、
外出すらできなく
ただただベッドの上で
静かに泣く日々を送りました。
この頃は化け物と呼ばれても
しょうがないような外見で、
耳がかいていないのに切れて
そこから大量の浸出液が出続け
目尻も勝手に切れて浸出液が出て、
固まり、目が開かないようになり
頬からも浸出液が出て固まり
黄色いカサブタが張り付いている
状態でした。
そしてこの浸出液がとにかく臭う。
魚の腐ったような生臭い感じで
自殺を考えて生きていました。

三ヶ月経つと
浸出液が少し落ち着いてきて
眠れる時間も少し増えました。
ですが食欲がとにかく湧かず
体はガリガリのヒョロヒョロに
なっていました。
包帯とキズパワーパッドの
出費がとにかく痛い。

四ヶ月になると
肌が乾燥期と呼ばれる段階に入り
浸出液は止まったのですが
肌がバキバキに乾燥し
皮がベリベリと剥がれては
再生し、剥がれては再生するのを
繰り返しました。
乾燥による痛みで余計動けませんでした。

何度か皮がめくれるのを繰り返すと
めくれる皮膚が段々細くなり、
粉のようになっていきました。
痒みはまだあるけれども
引っ掻いても肌がすぐに出血したり
傷がついたりしなくなったんです。

5ヶ月経つ頃になると
動ける時間が増え、少しずつ
食欲も復活してきました。
肌に関してはあと一押し治りきらない
所があったので、もどかしくなり
遂に心が折れて皮膚科に
通いました。
先生は脱ステのことを聞くと
「辛かったろう」と言ってくださりました
薬はステロイドではないから、と
プロトピックを処方されました。

今は肌の様子を見ながら
プロトピックを使い続けています。
脱ステは自己流でやると
本当に恐ろしい結果しか招きません。

今思うとなんであんなに薬を
怖がっていたのか分かりませんし、
脱ステに関しては
思い出すだけでも苦しい気持ちになります
何度もアトピーを遺伝させた親を恨み
毎日泣き叫び
化け物の容姿になってまで
耐えていたのがバカらしいです。

アトピーは難しい病気なので
良い医者と環境とで
ゆっくり落ち着かせていくのが
一番ですね。