無症状だったが、健康診断でC型肝炎発覚！半年の治療で完治。

９６年、当時３２才。勤務先での健康診断で「ＧＯＴ」「ＧＰＴ」の値が桁外れ（通常２０程度が２６０）になり、再検査を受ける様に指示される。
その時点で肝炎を疑われましたが、当時はＡ型、Ｂ型が主流だったため見逃された。
数か月後の胃カメラ検査を受ける際の事前検査で「Ｃ型肝炎」と診断され大学病院で治療する様にと紹介状を書いてもらい、帝京大学病院内科外来へ。

数値からするとかなりの異常値なので肝臓のダメージが有ったと思われるが、全くの無症状で「だるい」とか「顔色が変」とかという自覚症状は全くなし。
見た目も何でもないので「私、難病らしいです」と他人事でした。

Ｃ型肝炎は、ウィルス感染なので体に針を刺す等で感染するとの事。
前年度の健康診断では、異常無しだったので感染期間は限られてくるが、手術や輸血をした覚えがなく「刺青」「麻薬」の経験まで聞かれたが、心当たりなく「感染原因は不明」とされていた。入院中にインターン医師による研修問診で歯科治療はどうか？と質問され気付いたのだが、親不知を抜いた事を思い出した。それ以外の医療行為は無かった。

入院日「ｉｃｇ検査」、翌日「肝生検」が行われ、治療方針が決まった。
インターフェロンアルファ「スミフェロン」を１２週を連日投与の後、１４週を週３日投与の合計１２６本投与という治療が翌週よりスタートした。（腕／筋肉注射）
インターフェロン投与１日目は、３９．６度の高熱が出たが、毎日打つうちに体が慣れてきて、数日で熱は３８度を超える事はなくなり１週間もすると楽になる。

看護師や医師は、副作用をだいぶ気にしていたが「うつ」や「嘔吐」はなく、発熱と眼底痛は有っても夕方には治まり、白血球の低下時に面会の制限があった程度。
しかし、９０本打った頃、腕と足の毛が無くなっている事に気付き、頭髪も徐々に抜け始めた。風呂上がりには、頭の形がうっすら分かる程まで抜けたが、カツラを使用する事なく乗りきった。ちょっと辛い期間でした。

主治医より「現在の完治率は１７％、ウィルスの量も少なくないし、インターフェロンが効きにくい型なので治療しても完治するとは限らない」と説明されたが、インターフェロンを打ち始めて１週間後の血液検査でウィルスが消滅したと主治医が驚愕した。１週間でウィルスが消えても治療プログラムは続けるという話なので、連日投与の間は入院、週３回投与になった時に通院に切り替え。治療期間は、１９９７年２月～８月の６か月で休職したのは最初の３か月。

当時、すでに東京都では難病指定されていた為、治療費が助成されたので病院に支払ったのは、検査費用と食事代くらいで金銭的にも助かった。
発病時に自覚症状が無かったので、完治したと言われても実感が湧きませんでしたが。

あれから１８年、今でも半年ごとの血液検査と年１のエコーで経過観察を継続中。
現在の「ＡＳＴ＝１６」「ＡＬＴ＝１３」と正常値。
治療の名残で、今でも脇毛は無いですが・・逆に助かってます。
たとえ「低い完治率」とか「効かない型」等と言われても、実際に治療してみないと分からない事です。

＊薬：スミフェロンですが「DS300万IU」か「DS600万IU」かは不明です。