病院口コミ検索カルー - 睡眠時無呼吸症候群のCPAP治療。陽圧やマスクの形状も工夫。 (写真あり) : 病気体験レポート
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睡眠時無呼吸症候群のCPAP治療。陽圧やマスクの形状も工夫。 (写真あり)

get-well  (60歳代・女性)

オススメ:★★★ 10,026views 2013年12月22日投稿 28votes 0comments

睡眠時無呼吸症候群と診断されて5年目になります。過去、良い睡眠を求めて自分の状態に最も合う方法を見つけるまでのいきさつを書きました。

病院の選択と検査 : 主人に、いびきは熊の吠え声のようだ、時々呼吸が止まっていると言われ、近くの内科クリニックで検査を受けた結果、重症の睡眠時無呼吸症候群が発覚しました。

私の場合、睡眠中2秒~90秒間の無呼吸低呼吸状態(AHI)が、1時間に63回も、最低酸素量は78%まで落ち込み、心拍数も多い時間帯は100以上あり、苦しくて目覚めるのも当然でした。「睡眠中でも、脳が眠っていない状態ですよ」と医師に言われました。

しかし小さな内科での簡易検査だったため、無呼吸が閉そく性かそれとも中枢性か、それによって治療が決まるため家からかなり遠い大病院の呼吸器専門科へ紹介状を持参しました。

結果、原因は「舌根沈下」。つまり舌を支える筋肉の低下による閉塞性睡眠時無呼吸症候群でした。すぐ地元の内科に差し戻され、その後は、症状が思わしくなく精密検査の必要が出た場合のみ大病院へ回してもらう体勢を取って今日に至っています。

その間2, 3回大病院の方へ検査入院しました。現在は地元内科で治療しています。
家族みんなのかかりつけ医師なので、コミュニケーションをうまく取れば大病院と違って多々融通をきかせてもらえることがあります。同時に近いので助かります。

何しろ陽圧器は、レンタル更新のためだけでも一応月1回は受診することが決まりです。だから何事かで行けないような時、便宜をはかってくれる医師だと助かります。 


治療の内容 : 私は最初、CPAP(Continues Positive Air Pressure=持続陽圧器)という機械を使いました。この治療は見た目にはラクそうですが慣れるまでは大変でしばし時間がかかります。練習あるのみです。私は重症だったので、生きるためには付けなければなりませんでした。

台風に近い強風を連続口の中に吹きこむのだから、吸気はまだしも呼気の時、最初は本当に辛かったです。しかし2週間位で慣れてきて段々に一晩に3~4時間は付けられるようになりました。

マスクについても鼻づまりで口を開けて眠るため、最初口からのマスクを着けました。すると口腔内が強風で擦れて痛み、途中から鼻からのマスクに変えました。

鼻づまりは、点鼻薬も使いましたが、部屋を暖かくエアコンをかけマスクで圧の風を吹き込むと20~30分で鼻のとおりが良くなります。私の場合、冷えからくる鼻づまりでしたので。

CPAPについては多くの患者がそうであるように、私ももっと長く付けたい、しかし2, 3時間以上は苦しくなってはずすか、無意識にはずしてしまう。残りの睡眠は、素のままで明け方まで3時間位眠りました。


眠る時の注意 :仰向けで眠ると舌は気道を塞ぎ無呼吸となり、身体は酸素も二酸化炭素をも出し入れできなくなります。だから自律神経の交感神経が休めず、身体のすみずみにまで血液による酸素と二酸化炭素の入れ替えがなければ各器官がダメージを受けます。そのため心臓は一生懸命働きます。ゆえに無呼吸が頻繁だと私のように心拍数が多くなり、脈も速くなる傾向があります。


二酸化炭素を吐けないと疲労物質が血液中に溜まってしまいます。その疲労物質と心臓が速く酸素を運ばなければならない負担が、長い間に糖尿病や脳梗塞、心筋梗塞などを引き起こすと言われています。

だから仰向けで眠ることはできる限り避けるべきです。横になって眠れば、舌は気道を塞ぎません。だから一晩を通してCPAPを付けられないなら、睡眠の半分はCPAPを付け、残り半分は横臥で眠る。それが一番身体にも負担のかからない方法と言えます。

そして仰向けで眠る時は必ずCPAPを付けることにすれば安心です。それで健康人と変わらない生活を送っている患者さんは沢山いらっしゃるようです。


適切な圧を見つける : 私の友人は、CPAPを付けて眠り、朝目覚めた時、両の二の腕に針かピンで刺されているような痛みを感じていました。主治医に話すと、彼らはCPAPの圧を変えて眠る方法を試みました。

今、友人は二の腕に痛みはありません。つまり以前は風の圧が強すぎたのだと言えます。少しでも異変や調子の悪さを感じる時は、積極的に遠慮せず医師に相談することだと思います。


陽圧器とマスクの種類を変える : 私は、CPAPを2年間使いました。その間、医師は普通の鼻マスクよりもっと簡単便利なスィフトマスクを探してくれました。宇宙飛行士のように鼻全体をカバーするマスクと違い、スィフトマスクは鼻の穴だけにちょっと差し込むだけ、それをストラップで顔と頭から固定します。

これはかなり私をラクにしました。取り付け取り外しが簡単で圧迫感が少なく、リラックス感や開放感が他のマスクよりあります。これはCPAPにしか使えないと聞いてましたが、私は他の機種でこのマスクを着用しています。

マスクには口から、鼻から、口と鼻を同時にカバーするものと3種類あります。自分に合う物を試すことが大事です。鼻マスク一つにもそれぞれの商品によって付け心地に差異があります(メーカーは同じResmed1社ですが)。

陽圧器もマスクもそれぞれその病院へ出入りしている業者さんが取引しているのを持って来ます。私は、テイジンさんとフクダテックさん両方の陽圧器とマスクを使いました。(近くの内科と、遠い大病院と2,3回行き来したので、その都度業者さんまで変わるのです)。

鼻マスクに関しては、テイジンさんのは肌に当たるシリコン部分が柔らかくフィットしました。しかしフクダテックさんの取引先の鼻マスクは、シリコン部が少なく頬骨に当たって痛いので、今は捨てずにおいたテイジンさんのを使っています。

現在、業者さんはフクダテックさんですが許可をもらって使っています。小さな事ですが、少しでも快適に眠るためには遠慮してはいられませんでした。もしこれがダメになった時には、もしフクダテックさんが取り寄せられなかったらテイジンさんと交渉してでも、またはネットででも手に入れるつもりです。

けれど私は2年近く、CPAPを真面目に使っていても全然疲労が取れませんでした。使っていなかった以前より疲れるくらいでした。地元の内科では、私の疲労への訴えに手を焼き大病院へ紹介状を書いて下さり再び回してもらいました。

呼吸器専門医師は「二酸化炭素の排出がうまくできていないから疲労するのだ」と言い、3~4種類ある他の陽圧機を試してみることになりました。NIP, IPAP, BiPAP Auto-CPなどの略語で呼ばれるものを次々試しました。

CPAPが一定圧の空気を持続して吹き出すのと違い、これらの陽圧器は圧に強弱をつけることができます。言わば自分が息を吸う時は強い風、息を吐く時は弱い風が出る感じに2段階圧に調節できるものです。

無呼吸を感知した時のみ強い風の出るオートBiPAPはとても良かったですが、漏れ空気を感知するとすぐアラームが鳴り響くのに閉口して止めました。

次々試した結果、現在はNIPに似ているIPAPを使っています。どちらも私にはCPAPの時よりずっとラクで、もっと長い時間付けていられるようになりました。AHIも激減し疲労もCPAPの時よりずっと少なくなりました。


過去、陽圧器治療の苦しさを医師や看護師さん、そして業者さんに話すと、「もっと練習して下さい。使える人は慣れですから」といつも言われ、時にはその言葉を強圧的に感じさえしました。

理解してもらえない辛さの中、それでも頑張り、朝まで頑張って付けた時は、腰が痛くなったり日中も疲労感がいつもより多かったりしました。

私に関しては、私の答えは「これは一定までは慣れだが、それ以上は慣れで付けられるものではない」と思います。しかし今では、陽圧器を付けて眠るのが楽しみです。安心だし日中の疲労度が違います。

私は、陽圧器を長い時間使えるよう眠る前に自分に言い聞かせていますが(笑)、自分に合う機械の種類、マスク、適切な圧の程度、受診の方法などをさぐって、少しでも楽にこの病気と付き合っていくことが大事だと思います。

余談ですが、お相撲さんの横綱、白鳳は睡眠時無呼吸症候群がありCPAPを使っているとある人から聞きました。ガセネタかどうかわかりませんが。

知り合いも水泳やマラソンをして健康人と変わらない生活を送っています。個人差のある病気ですから自分なりに良い眠りを持てるよう、悲観的にならずなんとかうまく付き合っていきましょう!


最後に一言どうしても言いたい事 : 陽圧器担当者の中には、医師にはたいそう感じよく低姿勢、しかし担当している患者には横柄で人格無視のような人もいました。それが陽圧器業界の体質でなければいいのですが。また感じは良いのですが、フィルターを2年近くも交換しなかった担当者もいました。

私の苦い経験です。その風は肺に入る物、自分でも気を付け少なくても半年に一回は必ずフィルター交換をしてもらいましょう。

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    5.0 のいばら461 医療法人 かとう内科(愛媛県 今治市)
  • 事務の方も先生も物腰がやわらかく、こちらの話をきちんと聞いてくださり、説明も、とても丁寧にわかりやす
    5.0 るーたん 医療法人札幌コロンビア内科(北海道 札幌市中央区)
  • 25年前に当院を口コミで知り、以来23年間、島根県益田市から通院しています。主な症状は睡眠時無呼吸症
    5.0 カプセラ608 医療法人 津谷内科 津谷内科呼吸器科クリニック(広島県 広島市東区)
  • いびきを家族に指摘され、来院。 予約と事前のWeb問診をしていったのでさほど待つことなく診察が受け
    5.0 ヒメジョオン947 白金高輪耳鼻咽喉科クリニック(東京都 港区)
  • 睡眠時無呼吸症候群のCPAP治療で定期的に通院しています。 女性の先生で丁寧に診察して頂いて感謝し
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