良性発作性頭位めまい症の経過について (写真あり)

数年前、就寝前に突然グラグラと地面が揺れるようなめまいに襲われました。
自力で立つこともできず、四つんばいになって這うのがやっと。
揺れる視界に気分が悪くなり、吐き気も起こりました。

布団に横になり、頭を動かさないでいると少し治まるように感じたので、
このままなんとか様子を見て朝を迎え、病院に行こうと思いました。
脳に障害があってこのまま死んだらどうしようかと、不安でドキドキしながら朝を迎えました。

朝一番で脳神経外科にいきましたが、「良性発作性頭位めまい症」と診察されました。
今までかかった事のない病気に不安になり、同じ日にセカンドオピニオンとして
専門である耳鼻科にも行きました。

耳鼻科にて、「フレンツェル眼鏡」という眼鏡をかけさせられ、
目の動きを検査（頭位変換眼振検査）しました。
結果はやはり「良性発作性頭位めまい症」。私は当時初めて聞く病名でした。

良性発作性頭位めまい症とは、めまいの原因として半数を占める、原因不明の病気と言われており、
内耳の耳石が剥がれ落ち、三半規管に入り込むとめまいを起こすそうです。（写真１参照）
女性に多く見られ、起床・就寝・寝返り・上下に向いた時もめまいが生じます。
頭を動かした時にぐるぐる回ったり、ふわっとしためまいが数秒から数分続きます。
２～３割の人は再度この症状を繰り返すそうです。

病院からは、治るまで気分が悪いようならめまい止めの薬を飲むように指示がありました。
また、頭位変換療法というものをお勧めされましたので、毎日実行してみることにしました。（写真２参照）
写真２の中央の方法で１日５回を３セット、朝・昼・晩と分けて実行しました。

この運動はやると頭を動かすたびに耳石が動くため、めまいがひどくなるので、
とても辛かったのですが、お医者さん曰く、めまいをする姿勢を繰り返すとめまいをしなくなると
いう特徴のある運動で、めまいを生じない場所に耳石を移動させる運動療法なので効果的ということでした。

娘に運動している様子をみてもらっていましたが、はじめの頃は運動の時閉じている目に
揺れが生じているらしく、めまいがしている時の私の両眼球は激しく左右に揺れている、
という事なので、外から見ても分かるんだな、と思いました。
数か月経過し、徐々に目の揺れは少なくなってきたそうです。

激しいめまいのため、しばらく会社をお休みしました。
めまいで地面が揺れるような感覚がとても恐怖で、外を歩きたくないと思いました。

その後ここ２年前からめまいの感覚が少なくなったように思います。
通常の場合１～２か月で治るはずなのに、私の場合は他にも寝不足・過労・高血圧などのせいもあってか、
完全に治った、という確証を持てずに、時々また軽いめまいに襲われています。

この病気は人それぞれ治る時期が違うので、お医者さんにきちんと従い、
毎日前向きに運動療法を試すのが、早く治る近道だと思います。

同じ症状の方は精神的にも辛く、めまいがトラウマのようになっていつも揺れているような恐怖感なども
でてきてしまうかもしれませんが、上手に気分転換しながら、いつか治るのを気長に待てるように
頑張って頂きたいです。

（以上、家族の体験談です）