人間ドックで肝臓に巨大な「腫瘤」を発見!その確定診断は。
ブルーレース066
(60歳代・男性)
| 病気 | 肝臓がん、肝血管腫、肝臓腫瘍 |
|---|---|
| 病院 | 愛媛大学医学部附属病院 |
◆検査入院
初めて受けた人間ドックのエコー検査で、肝臓に直径6cmもある巨大な「腫瘤」が見つかり、至急専門医の精密検査が必要とのことで、大学病院の肝臓内科を紹介されました。
肝臓は沈黙の臓器と呼ばれており、この時に自覚症状などはまったく無く、血液検査や尿検査でもこれといった異常はありませんでした。
この時の肝臓に関わる検査結果
●血液検査:T-Bil=0.7、AST=35、ALT=44、γGTP=36、ALP=217、LDH=156(正常)
●尿検査:ウロビリノーゲン=(±)(正常)
●肝臓エコー:脂肪肝の所見あり
早速、大学病院へ検査入院の手続きに行ったところ、検査入院ではいろんな精密検査を行うため、最低2週間程度の入院が必要とのことで、入院の日程を調整し14日間の検査入院をすることになりました。
私は大学病院の検査入院は初めてだったので、大学病院の事情はよくわかりませんでしたが、大学病院というのは、いろんな方面から重篤な患者さんが多く集まり、検査や手術などが頻繁に行われており、患者さんの入れ替わりも激しい状況でした。
大学病院での入院生活は一般病棟で始まりましたが、そこには肝臓癌と思われる患者さんや、C型肝炎で治療中の患者さんがいて、入院生活のことや検査・治療の状況について詳しく聞くことができました。私が検査入院に至った経緯や「悪性腫瘍」の可能性があることを話すと、励まされ、勇気づけられたことを思い出されます。
検査入院での精密検査は、一般の患者さんの検査や治療が優先されるため、検査待ちになること多く、大学病院での入院生活は意外と暇なものでした。この検査入院では、日常生活や仕事のことを忘れて、時がゆっくりと流れるような不思議な感覚がありました。
大学病院では今回見つかった「腫瘤」の成長過程を確認するため、過去に検査した病院へ肝臓エコーの検査結果を調べていましたが、肝臓に「腫瘤」を認めるような検査記録はなく、見逃されていた可能性が高いとのことで、この「腫瘤」が何時から存在したのか謎でした。
これはエコー検査の診断技術によるところが大きく、比較的わかりやすい巨大な「腫瘤」が見逃され、しかも「悪性腫瘍」の可能性があったかと思うと・・この時ゾッとしました。
人間ドックのような専門的な検査は、なるべく診断技術が高く評判のよい病院で、できるだけ早めに受けることをお勧めします。
◆精密検査
検査入院では、主に次のような精密検査が行われました。
<前半の1週間>
●尿検査 :毎日の尿を調べる尿検査
●血液検査 :肝機能やその他の血液生化学検査
●血清化学検査:腫瘍マーカー検査(AFP、PIVKA-Ⅱ、CA19-9、PSTIなど)
●超音波検査 :エコー画像による腹部臓器の再診断
前半の1週間は、これまでの再検査や臓器全体の状態を調べる検査が行われました。
<後半の1週間>
●MRI検査 :電磁波による腹部の断層画像での精密診断
●単純CT検査:X線による腹部の断層画像での精密診断
●造影CT検査:造影剤によるCT検査で腫瘤の確定診断
後半の1週間は、腹部臓器の状態を詳しく調べるための検査が行われました。
初めて受けたMRI検査では、暗くて狭い測定器に入り長い時間行うため、「閉所恐怖症」の人にはすこし辛い感じがして、測定中の音もうるさくて気になりました。
肝臓の「腫瘤」の最終的な確定診断は、造影剤を用いた「ダイナミックCT検査」と呼ばれる検査により行われました。
◆確定診断
検査入院も最終段階に入り、「造影CT検査」による確定診断の詳しい状況です。
①手術室に入る前準備
検査後はしばらくトイレでの排尿ができなくなるため、手術室へ入る前に尿道カテーテルを入れる処置が行われました。この処置も初めての体験でしたが、カテーテルを尿道から膀胱まで入れる時に強い痛みがありました。
後日カテーテルを抜く時は、それほど痛みはありませんが、抜いた後1~2日は残尿感があり、しばらく排尿時に痛みが残りました。
②手術室の事前処置
ストレッチャーに乗せられて手術室に入ると、先ず始めに股の太い血管からカテーテルを入れるため血管付近をメスで切る処置として、局所麻酔の注射が行われました。
③血管カテーテルの挿入
股の血管からカテーテルを挿入する時は、局所麻酔により痛みなどはまったくなく、カテーテルがいつ挿入されたかも分からないほどでした。挿入されたカテーテルが肝臓に到達するまでの状況はCT画像に映し出され、自分でもその状況を見ることができました。
④造影CT検査の確定診断
肝臓まで到達したカテーテルから造影剤を「腫瘤」に入れていくと、CT画像で腫瘤の辺縁から造影され、しだいに腫瘤の中心に向かって造影剤が充満し、ゆっくりと造影剤が白く写しだされていく様子が、自分でもCT画像ではっきり見ることができました。
担当医の先生は、この時の状況を「コットンウール」と称して声に出していたことが印象的でしたが、「血管が渦巻いた腫瘤」であることが確認されました。
担当医の所見として「腫瘤」が「癌細胞」である場合、腫瘤の中を血液が勢いよく流れることは無いため、「血管が渦巻いた腫瘤」であることが判断できるとのことで、確定診断は良性の「肝血管腫」という診断となりました。私は、この確定診断を聞いてほっとしたことを覚えています。
◆肝血管腫
この「肝血管腫」は、良性腫瘍の中でも最も頻度が高く、通常は治療の必要はないとのことでしたが、直径6cmもある巨大な血管腫なので、手術で切除することも検討されました。
しかし、「血管腫」は血管の集まりなので、大量出血の可能性があることから手術は見送られ、年1回の定期検査で経過観察をすることになりました。
なお、血管腫が自然に破裂することは極めてまれとされていますが、腹部へ衝撃があった場合は破裂する可能性があるとのことで、日常生活では腹部に衝撃を与えないよう注意されました。
◆後日談として
後で思えば、悪性腫瘍の「癌」であれば2cm程度でも命に関わる大きさなので、今回のように直径6cmもあるような巨大な「腫瘤」が、自覚症状もないままに「癌」である可能性は非常に低く、あまり心配することはなかったような気がします。
参考までに「肝細胞癌」のステージと大きさです。
【ステージⅠ】:がんの直径2cm以下1個
【ステージⅡ】:がんの直径2cm以上1個又は2cm以下2個
【ステージⅢ】:がんの直径2cm以上1個かつ2cm以下2個
【ステージⅣ】:上記がすべて該当し、転移が含まれるもの
詳しくはここをご覧下さい!
⇒http://www.jikeisurgery.jp/diseasegroup/hpb/hepat/hepat-ca/index.html
この「腫瘤」を見つけた病院では、恐らく「良性腫瘍」であることは大体判っていたと思われますが、その時に患者を安心させるようなことは一切言わず、「癌」であれば余命半年などと脅されたものでした。
私はこの「腫瘤」の発見から「確定診断」に至るまでの間は最悪のことを想定し、今後の生活や将来のことをいろいろ考えさせられ、その不安から夜も寝られない日々が続いたことは言うまでもありません。
病院は「悪性腫瘍」が疑われるような場合でも、患者を少しでも安心させる言い方があると思います。例えば「この腫瘤は良性の可能性が高いが、念のため精密検査を受けて下さい」という言い方をされれば、少しは安心するものなのですが・・
自分でも肝臓の腫瘍について、必死に調べた結果を参考までに書いておきます。
●肝臓の良性腫瘍
>肝血管腫、肝細胞腺腫、血管筋脂肪腫、胆管嚢胞腺腫などがあり、
⇒中でも「肝血管腫」は最も頻度が高く、全体の数%の人は持っている良性の腫瘍です。
※実際に、私の経過観察中にも新たに2つの血管腫が見つかるほど発生頻度の高いものです。
●肝臓の悪性腫瘍
>原発性の肝細胞癌や肝内胆管癌と転移性肝癌などがあり、
⇒肝臓癌のうち「肝細胞癌」が大部分で約90%、その他の癌が約10%
⇒「肝細胞癌」はB・C型肝炎の進行が約90%、その他肝硬変やアルコールなどの原因が約10%
⇒肝炎ウイルス、肝硬変、アルコールを除けば「悪性腫瘍」の確率は約10%程度
つまり、「肝炎ウイルス、肝硬変、アルコール」この3つが該当しなければ「良性腫瘍」である可能性が極めて高くなります!
人間ドックなどで肝臓に「腫瘤」を発見された方へ、検査入院での精密検査や確定診断の方法を参考に、また、この確定診断が少しでも安心できる材料になれば幸いです。
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