脳梗塞は時間との勝負。突然のめまい・吐き気などの症状があったら躊躇せず救急車を！

突然のひどい目眩で一歩も歩けずしゃがみこむ。すぐに近くのＴ脳神経病院に電話。症状を話すと、「まず脳卒中ではない、できれば大学病院の脳神経内科で診てもらったほうがいい」との答え。
発作直後あまりにも早かったため、ひどい目眩だけで意識も正常、しびれも小指の先だけ、他人事のように冷静に説明する私に電話口のドクターの答えは素っ気ないものでした。
しかし本人にすれば一番恐れていた病名を否定されたことで一安心。一晩様子を見るという間違った選択をしてしまい、発作から３時間以内に使用すれば非常に効果が期待できる血栓溶解薬の使用は不可能となりました。

翌朝だいぶ回復したように感じられ、散歩に行ってみようと家を出て数十メートル、再び激烈な目眩、這うように家に戻ると経験のない吐き気、胃袋まで吐き出さんばかりの嘔吐を数回繰り返し、妻に支えられトイレを堕た瞬間腰が抜けたように膝が折れて「助けてくれ」と言いながらしゃがみこんでしまいました。

間違いない、ここで再び前日の病院に電話すればよかったのですが、断られたという思いから救急車を。
救急車の隊員は問診と眼球ほかの素早いチエックで「卒中Ａ」と判断、受け入れ病院を捜し始めました、当然昨日のＴ病院にも確認するもまたもや卒中の可能性はないとの答え。三鷹のＳ病院でも同じ答え、地元のＯ総合病院は卒中の可能性が高いが担当医師がいない、噂のたらい回しかと思っているとようやく練馬のＪ大学病院で入院ベッドはないが診察は可能ということで搬送されました。

到着後ただちに点滴と採血、ＭＲＩ。何人ものスタッフに同じ質問と似たような動作を何回も何回もさせられる、若干のしびれはあるが両手両足ともほぼ正常に動くし麻痺もない。
ＭＲＩにも疑わしき映像は確認できなく、結論は脳梗塞ではなく耳鼻科関連に行ってみることをすすめられた。一人の看護師に見送られ処置室をよろめきながら出た途端またもや激しい嘔吐、あわてて袋をもらいしばらく呻き続ける。
午後から近所の耳鼻科に、当然のようになにも異常はない、吐き気をこらえながら自宅へ帰宅しました。

インターネットで脳神経内科の病院を捜しだし診察を受ける、その医師はＪ大学病院の元医師ですぐさま昨日Ｊ大学病院で撮ったＭＲＩの画像を呼び出し即断。
おそらく梗塞発生直後のため映像には映っていないがどうもこの部分が怪しい。
「脳幹部の梗塞が強く疑われとてもこのままお帰り頂くとは言えない」ということで入院できる病院を紹介いただくことに。
Ｊ大学病院と最初に電話したＴ病院を言われたが、Ｊ病院はＭＲＩで発見できなかったということもあり、家に近いということでＴ病院を選択、そのままＴ病院に直行
ＭＲＩ撮影、脳幹部にそれらしい疑いを確認、即入院となりました。

本当に幸いにもあと数ミリのところで四肢の麻痺を免れ、３週間の入院と点滴治療によって症状の拡大をを食い止めることができ、右半身の軽い痺れと左眼球への影響で複視症状が残りましたが、通常生活をなんとかこなせる程度の後遺症は幸運だったと感謝しております。
さまざまな私の過ちを参考に、疑わしい症状があれば躊躇なく救急車を、大学病院の最先端の検査と、小さくとも経験豊富な医師のいる病院は同じくらい頼りになるので是非とも参考にして、一生を無駄にすることのないようにして下さい。