20代でもなる腰椎ヘルニア。病院選びがとても重要です。

【病気がわかった経緯】
23歳の時、車の運転をする際に左太もものあたり、左臀部に違和感を感じたのがまず最初でした。普段小型の財布や携帯をお尻の左ポケットに入れる癖があったので初めはそうした習慣のせいだと思い気にしませんでしたが、次第に違和感やしびれのような感じが大きくなり不安になり病院に行きました。病院に行ったのは初めて違和感を感じてから10日くらいしてからです。

【初診での状況と治療】
初めに伺った病院は田舎のため医療設備が整っていませんでしたが、初診で椎間板ヘルニアだろうと言われました。椎間板が神経に触れていて難しい手術になるということ、また飛び出している部分が癒着していた場合完全には痛みを取り除くことはできないなど手術についてはかなり消極的でした。

薬を飲み続けて痛みを散らすか手術をするかの選択でしたがこの時点では投薬治療を選びました。それから3ヶ月の間、リリカカプセルなど3種類程の薬を毎日飲み続けていました。
若くしてヘルニアになり離職を余儀なくされた為にストレスから鬱病のような状態になりました。いま考えてみるとあの時家族に支えられていなければ自暴自棄からどんなことをしていたかわかりません。仕事もできない、薬漬けのような状態で未来に希望も持てずかなり精神的に追い詰められていました。

【投薬治療中】
薬を飲みながら、ヘルニアに良いと言われる治療はかなりたくさん受けました。鍼灸や温熱療法、カイロ、気功、、、いま思えば中には怪しいものもたくさんありましたが藁にもすがる思いでしたがどれも効果はありませんでした。

巷には◯◯に効く、という保険対象外の民間療法がやまほどあり予約が取れなかったり高額なものもたくさんありますが、わたしはヘルニアで総額30万近く民間療法に使いましたが効果はありませんでした。こういう治療は、根拠がないと考えてよいと思います。不安になると民間療法に頼らざる得ない状態になりがちですが冷静な判断が必要です。わたしは家族に説得されるまでどんな治療でも受けようと思っていましたが、まずは心を強く持つこと、惑わされないことが大切です。

【投薬治療の後、手術まで】
3ヶ月ほど投薬治療をした後、たまたま家族が見ていたテレビ番組で北九州医療センターのヘルニア手術の名医吉兼先生の事を知りました。テレビを見ていた母がすぐに北九州医療センターに電話をし、翌日には北九州へ行きました。

【二回目の診察】
北九州医療センターでは「経皮的内視鏡視下椎間板ヘルニア摘出術(PED)」という手術痕が非常に小さくリスクの少ない治療を提案されました。吉兼先生はその第一人者として知られています。簡単にいうと内視鏡を使う手術です。手術例もたくさんあり、リハビリまでのサポートも充実していました。何より先生の人柄が素晴らしかったこと、不安になるような事は一切言われませんでした。治療に向き合う決意ができました。

【手術、術後の生活】
手術は順番待ち状態だったのでしばらくは薬を飲みながら水泳に通ったり散歩をしたりしてのんびりすごしました。
手術当日は全身麻酔が不安でしたがあっという間に終わりました。しばらく傷口が痛みましたが傷口自体8mm程度だったのでもし内視鏡手術をしなければもっと痛かっただろうと思います。術後しばらくしてリハビリを始めましたが初めは立つ事も辛く正直手術しなければよかったとさえ思いました。しかしリハビリをつづけるうちだんだん快方に向かっている事がわかりはじめました。

【退院後】
7月に退院し、3ヶ月間は自宅とスポーツジムの往復だけでした。水中ウォーキングや簡単な筋トレ、散歩などをして筋力をつけました。11月には復職しました。
現在、手術から数年が経ちますが再発もなく仕事、生活もいままで通りになりました。本当にヘルニアで苦しんでいたかな？とたまに存在を忘れるくらいです。
身体は資本といいますが、本当に健康は大切ですね。ヘルニアは病院選びが重要だとたくさんの人に知ってほしいです。