虚血性心疾患の不整脈。一本の煙草が心筋梗塞を引き起こすかも。

２０１３年の春、首から胸にかけて違和感を感じました。ほんの数分で治まったので、特に気にはしていませんでしたが、夏ごろに再びその違和感を感じ、その回数は徐々に多くなり、間隔も短くなってゆきました。
違和感の原因は不整脈と気がつき、若い頃から何度か不整脈を感じたことがあったので特に医者に行くこともありませんでした。
　
２０１４年の年明けに健康診断があり、心電図に「Ｔ波電位低下」と記載されていました。中性脂肪、悪玉コレステロールともに高く、善玉コレステロールは低く、心電図にも異常、なのにまだ医者には行かなかったのです。
しかし、四月に入ると、首から胸にかけての違和感は強くなり、歩くのも困難なときがありました。
そして、ずっと続く心臓自体の違和感。さすがに近所にある循環器クリニックに行きました。

検査の後、榊原記念病院を紹介され、そのままタクシーで榊原記念病院へ。紹介状の封筒（心電図の結果やカルテのコピーも入ってます）を渡し、暫く待つと、クリニックから電話連絡を受けていた先生が来られて、「心電図のデータを見せてもらいました、非常に危険な波形です。このまま検査入院して、そのまま治療を行うということになります」と。

即、入院、その日のうちにカテーテルで検査、そして、そのままステントを入れ、治療は終わりました。検査、治療で約三十分でした。
二日間入院して、退院した次の日には会社に行きました。
冠状動脈が90％閉塞していたそうです、違和感があって当たり前でした。退院してからネットで不安定狭心症と調べてみたら、「心筋梗塞に移行する可能性のある危険な狭心症」と書かれているのを見て怖くなりました。
　
冠状動脈の血栓、閉塞、私はなるべくしてなったのです。年とともに食生活を改善していくべきでした。しかし、体力に自信はあったので、そんなことを考えず、好きなように食べて好きなように飲んで、喫煙もしていたのです。当然のごとく血圧は高く、中性脂肪、悪玉コレステロールの数値は上がり、善玉コレステロールの数値は無残な下がり方でした。そんな健康診断の結果がありながら放っておいたのです。
私は虚血性心疾患になって当然だったのです。
危ないところで気がつき助けられました。
治療の後は煙草をやめ、肉類は減らし、丼物は一切食べず、極力歩くようにし、休みの日は運動を心がけました。おかげで体重は半年で八キロほど落ち、血圧は二十以上下がり、中性脂肪、コレステロールともに正常な範囲に入りました。
私は、気がつきました。でも、会社にはそれに気づかない予備軍がたくさんいます。
　
何人かの健康診断書を見せてもらいました。彼らの診断書に記載されている数値は、私の悪いときとそれほど変わりません。自分の話をして、警告し、煙草もやめるように言いました。話を聞き、食べるものは多少気をつけているようですが、煙草はやめません。
やめないと思います、私もそうでしたから。
でも、一本の煙草が心筋梗塞の引き金になることは十分にありえることだそうです。
こういう話をしても、彼らは苦笑いするだけで、昼休みになると、また、外に煙草を吸いに行きます。