Caloo(カルー) - 出産時の傷が原因?坐骨直腸間化膿、複雑痔ろうで手術し、完治まで約半年。 : 病気体験レポート
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出産時の傷が原因?坐骨直腸間化膿、複雑痔ろうで手術し、完治まで約半年。

shiha  (40歳代・女性)

オススメ: 6,382views 2018年01月23日投稿 27votes 0comments
病気痔ろう
病院八木医院

私は数年前の11月に出産しました。
心臓がやや弱く促進剤が使えず、自然分娩でしたが子供が大きく
前駆陣痛よりも本陣痛に近い状態が4日間続き、5日目にやっと無事出産しましたが
お産を無事終えたとホッとするもつかの間。
12月下旬頃から、お尻を床につけて座れないほどの痛みが出始め
『これが噂に聞く、産後に起こる痔か。。』と軽く考えていました。

ただこの時は、場所が場所だけに恥ずかしさもあり
市販薬で様子を見て病院には行かずに我慢していたら
年越しも近い頃に、突然40度を越す熱が出て
あれよあれよという間に、42度になり急遽正月休み中でしたので
救急に駆け込みました。

この時、いろいろ血液検査など行った結果、炎症反応が見られ
尿検査でも炎症反応があったことから、おそらく『膀胱炎でしょう』との診断で
抗生物質と解熱剤を処方され帰宅しましたが
一向に治る気配もないままお正月を迎え熱も40度を越したままで
意識も朦朧、幻覚幻聴を体感するほどの状態に恐怖を覚え
再度違う救急病院へ駆け込みました。

そこで、問診を受ける際に、椅子がプラスチック製で固くて
痛くて座れない私を見て、医師がどうしました?と尋ね
『お恥ずかしい話ですが、お産後の痔みたいでお尻が痛くって、、』と言うと
ちょっと診察させてくださいとのことで、心の準備もなく
診察台に、壁に向いて体をくの字に曲げお尻を診ていただく羽目に。

結果、緊急切開。
その時の医師の判断では、肛門周囲膿瘍と見られますとのことで
肛門近くがぽこっと腫れていて、膿が溜まっているのでこれが
炎症の高熱の原因ですよと。言われ
処置室にて、麻酔なしでメスを入れられピリリとした熱いような痛みとともに
どろっとお尻を何かがつたう感触があり、数分後
パレットに大量に出た薄い黄色の膿を見せられました。
『出せる限りは出しましたが、かなりすでに大きくなっているので
このまま膿を出すためのストローのようなものを切り口に刺して、ガーゼを当てます。
後日熱が引いたら、肛門科など専門医を受診してください』とのことで
正月明けから、肛門科を診察する羽目に。

肛門科では、エコーを行うとまた残っていた膿みから
さらに増え拳大の腫瘍がお尻の中に出来ていることを怒られ
腫れがあるから、切開しますよ。と、こちらでは麻酔をした上でですが
再度切開、そして排出のためのストロー状のものを配置して経過を数日うちに
消毒を兼ね通院しました。

当初は、『シートン法』と言う痔瘻ができたスペースに太いゴムを通し
肛門と結び、じわじわと痔瘻を自然にゴムの収縮する力を使って
きつく締めて行き切り治すと言う治療方針を説明されましたが
通院を続けるも、一向に改善が見られず
この時点で、お産後約2ヶ月、、子供の授乳も3時間おきでピーク。
診察台に横になるだけでも、胸が張っていて、母乳でタオルを挟んでいても
洋服がビッショリになるほどの状態で子供もミルクを受け付けなかった為
子供を預けて通院できる時間にも限りがありました。

シートン法は通常、膿みが治ってきた患者に行う比較的簡単な治療らしく
それであればその病院で行えたそうですが、私の場合は重症だったそうで
古くからある胃腸科を紹介され、手術入院することとなりました。

(ちなみに、ベットの空きを待つ為ひと月切開排膿を繰り返し、合計40回近く
大小切開を繰り返しました。人生の中で一番苦痛な病気でした。)

入院した胃腸科は、古い病院で医師は一人、看護師も40〜60代のおばちゃん
看護婦さんばかりでエコーすらなく、最初は不安でいっぱいでした。
手術に対する恐怖心も非常に大きく、手術前日に入院でしたが
入院日は何も食べれずとにかく気落ちしたのを覚えています。

(この間、子供には入院中の2週間分の母乳を搾乳し冷凍して
義母に泊まり込みで世話をお願いしていましたが、母乳は解凍して与えてくれず
結局市販のミルクを与えたそうで。病院でも私は、退院後の授乳続行のため
毎日搾乳を続けましたが、痔の手術をする病院では搾乳をしているような光景は
異様だったようで、毎度驚かれました、、)

手術は、強い恐怖心を伝えたら少しリラックスできる薬を点滴に入れてくれて
やや気持ちが落ち着いたのを見計らって
ベットから代車にゴロンとシーツごと転がされ、手術室に移動。

手術室では、下半身真っ裸で下半身麻酔の効きをなんども確かめれました。
私は体格が大きいため、自分が不安だったこともあり怯えていたのですが
看護婦さんがずっと手を握って大丈夫よ〜とさすってくれていたのに救われました。
手術中は、下半身麻酔が効いていたので痛みはありませんでしたが
感覚はあったので、
あ、今切られてるな、、あ、、今、引っ張られてるな、、あ、今縫われてる?と
なんとなく想像するだけでもぞぞっとしているうちに約1時間ほどの手術が終わりました。

手術後、先生が、
『実際ね、切って見たら複雑痔瘻どころではなく、正式名はね、、、』と
紙に書いてくれたのが『坐骨直腸間化膿よう、直腸ろうかかのうよう(漢字は忘れました)
』と言う非常に長い病名で、要するに坐骨と直腸の間に腫瘍の袋ができていて
多分お産が長かったから、それで直腸に傷ができたんだろうけど
そこから膿が溜まってどんどん逃げ場がなくなってお尻に突貫工事しちゃったんだね、』と
説明されました。

そして手術個所は切った長さは切り口は小さいけど
奥が深いです。そして、ばい菌を閉じ込めないためにあえて
縫合しない術式です。『ぱっくり傷口が空いたまま』この言葉に、想像して
気を失いそうに、、。
術後は、尿道間を通し、半日は起き上がれず
食事はおかゆと味噌汁の汁のみ。

数時間おきに、看護師さんがガーゼを取り替えにきてくれるのですが
もう、痛みと情けなさと申し訳なさと点滴もついてるし動けないし
搾乳もしないと胸が真四角になるくらいに張ってて痛いので
看護師さんに手伝ってもらって搾乳したりでその日を終えました。

翌日はやや麻酔が残っておりふらつきましたが、もう当日から
普通食を食べ(しかも食堂まで歩いて行ってみんなと同じ給食、塩分ありの和食)
お尻は浮かして排尿、排便をするようにとの指示で
なかなか慣れず、、排泄後は毎回看護師さんを呼んで
処置をしていただかねばならず、最初はこれが心理的に苦痛でしたが
数日後にはもう、慣れと諦めの境地に。
食堂で円座クッションに座る患者さんがみんな仲間に。

そのうちゆっくり歩く私に話しかけてくれる患者さん仲間もでき
新入りさんには術後の人が励ますスタイルが
不思議な空気感でした。


何事も過ぎればなんとやら、、です。

退院後は、3ヶ月くらいは座ると痛みと違和感があり
QOLが下がりますが、それでもあの苦痛から解放されたことに
ホッとします。
刺激物を食べたり、下痢を続けると再発するよとの
先生の言葉が脅しのようで。
定期検診を数ヶ月恐る恐る通い、やっと発症から半年後

よし、とりあえず卒業!おめでとう。

と先生に言われた時には涙ぐんでしまいました。

当初は怖くて早く逃げ出したかった病院もその頃には
すっかり慣れ、先生も信頼しきっていました。

現在術後、6年。再発無しです。

今後も再発したくない病気ナンバーワンです。

どなたかの参考になれば幸いです。

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