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私が糖尿病に至った経緯と治療経過。合併症が怖い病気です。

ブルーレース066  (60歳代・男性)

815views 2017年06月25日投稿 7votes 0comments

2017.12更新
◆経 緯
◇47歳の時に受けた人間ドックで、血糖値が基準値を超えていることが分かり、この時にⅡ型糖尿病の「境界型」と診断され、「食事療法」と「運動療法」を開始。
また、以前から「血圧と脂質」が高めであったことから、糖尿病との合併症を予防するため併せて「血圧と脂質」の治療を開始。

<この時の検査結果>
・血糖値 :空腹時110~130、HbA1c 6.0~6.5(高め)
・血圧測定:最高圧130~150、最低圧85~95 (高め)
・コレステロール200~230、中性脂肪150~240(高め)

この時は糖尿病の自覚症状はありませんでした。

◇5年後「血圧と脂質」は治療により正常に戻ったが、糖尿病は「食事療法」と「運動療法」では、血糖値のコントロールがうまくいかず、その結果ヘモグロビンA1cはさらに上昇し、糖負荷試験を行ったところ血糖値は200を超えていた。
この時に「Ⅱ型糖尿病」と診断され「薬物療法」を開始する。

<この間の検査結果>
・血糖値  :空腹時120~140、HbA1c 6.5~7.0(上昇)
・糖負荷試験:60分後 220、120分後 210(高い)
・血圧測定 :最高圧110~130、最低圧70~80(正常)
・コレステロール160~200、中性脂肪80~140(正常)

この時も糖尿病の自覚症状はありませんでした。

◇10年後「血圧と脂質」の治療を続けながら、糖尿病の治療は薬の種類を変えて行っていたが、血糖値は一向に改善されず、血糖値はさらに上昇する状態になる。

<この間の検査結果>
・血糖値 :空腹時130~150、HbA1c 7.0~7.9(上昇)
・血圧測定:最高圧110~130、最低圧70~80(正常)
・コレステロール150~180、中性脂肪60~120(正常)

この時は糖尿病の自覚症状として、体のだるさや疲れ、足裏の感覚麻痺、目のかすみ、喉の渇きなどの症状があり、食べても体重は減少し、夜間頻尿にも悩まされるようになりました。

◇その後、ようやく効果のある薬が見つかり血糖値が改善してきたところで、この時すでに尿検査で「血尿」や「尿蛋白」の症状が現れ、尿中の「微量アルブミン尿」を検査したところ高値になっていた。

<この時の検査結果>
・血糖値:空腹時120、HbA1c:6.8(低下)
・尿検査:血尿(+)、尿蛋白(+2)、アルブミン尿:300(高い)

この時は「尿蛋白」が漏れることで、足にむくみ(浮腫)が出るようになりました。

◆糖尿病
糖尿病にはⅠ型とⅡ型があります。
Ⅰ型糖尿病は、自己免疫異常によりインスリンを合成する細胞が破壊され、インスリンが絶対的に欠乏することが原因で高血糖になる先天性的なもので、若年層に多いのが特徴です。

Ⅱ型糖尿病は、年齢とともに「糖代謝」が衰えてインスリンの分泌が悪くなり、食事で体内に取り入れたブドウ糖をうまく制御できなくなり高血糖になる、いわゆる「生活習慣病」と言われているもので、中高年に多いのが特徴です。

この「Ⅱ型糖尿病」が糖尿病の大半を占めており、私の場合もそうでした。

◆治療法
一般に糖尿病の治療法は次の三つが行われています。

①食事療法
食事療法は、体内に取り込まれるエネルギー摂取量を減らして、
栄養バランスのとれた食事をすることで、血糖値の急激な上昇やすい臓の疲弊を防ぎ、
合併症を予防するというものです。

②運動療法
運動療法は、筋肉量を増やして基礎代謝を上げ、有酸素運動などの運動エネルギーにより、
ブドウ糖を使い代謝が上がることにより血糖値を下げるというものです。

③薬物療法
薬物療法は、次の三つの系統の治療薬により血糖値の上昇を抑えるもの。
・ブドウ糖の吸収を遅らせる  <食後血糖値改善系>
・インスリンの働きを良くする <インスリン抵抗性改善系>
・インスリンの分泌を多くする <インスリン分泌促進系>

◇私の糖尿病に行った治療法と効果です。

①食事療法
・糖質制限  :ご飯や麺類など炭水化物を減らす(効果なし)
・カロリー制限:1日1800kcl程度に制限する (効果なし)
・食べる順番 :野菜>肉類>ご飯の順番に食べる(効果なし)
・糖質GI値  :GI値の低い食品に切り替える  (効果あり)

炭水化物を減らすことで中性脂肪はすぐに正常値まで下がるが、血糖値はカロリー制限や食べる順番を変えた程度では、血糖値を下げる効果はありませんでした。
最近になって主食を「GI値」の低い玄米や麦ご飯に変えたことで、血糖値を20~30程度下げる効果がありました。

②運動療法
・1時間程度の散歩:5000歩以上
・30分程度の有酸素運動:ランニングなど
・30分程度の筋トレ:スクワットやダンベルなど
 これらの何れかの運動を毎日行う(効果あり)

運動後に血糖値を計ると下がっていたことから、運動による効果は大きいのですが、運動するためにはいろんな時間的な制約があり、毎日続けることが難しいことから、結果として改善されないというものでした。

③薬物療法
私の「血圧・脂質」と「糖尿病」に使用された治療薬と効果です。
※先発品は「新薬」、後発品は「ジェネリック」、【薬価】

◇高血圧治療薬
●ブロプレス2㎎ <降圧剤> ※先発品【35円】
(作用)血圧を上げるアンジオテンシンⅡという体内物質を抑えて血圧を下げるもので、心臓や腎臓の負担を軽くする効果がある
 ⇒即効性の効果あり

◇高脂血症治療薬
●クレストール2.5㎎ <スタチン系高脂血症剤> ※先発品【63.1円】
(作用)肝臓でのコレステロールの合成を抑えるもので、善玉コレステロールが減少し善玉コレステロールを増やす効果がある
 ⇒即効性の効果あり

◇糖尿病治療薬
●ベイスン0.2㎎ <食後血糖値改善系> ※先発品【35.0円】
(作用)小腸からブドウ糖の体内への吸収を遅らせ食後血糖値の上昇を抑えるもの
 治療時の血糖値:110~130、HbA1c:6.5~7.0
 ⇒効果なし ※腹が張る副作用あり

●グルファスト10㎎ <インスリン分泌促進系> ※先発品【54.3円】
(作用)膵臓に働きかけインスリンの分泌を増やすことで血糖値を下げるもの
 治療時の血糖値:110~130、HbA1c:6.5~7.0
 ⇒効果なし

●メトグルコ250㎎ <インスリン抵抗性改善系> ※後発品【9.6円】
(作用)インスリンに対する感受性を高め肝臓での糖分の生成を抑え血糖値を下げるもの
 治療時の血糖値:120~140、HbA1c:6.6~7.7
 ⇒効果なし

●ジャヌビア50㎎ <インスリン分泌促進系> ※先発品【136.5円】
(作用)血糖値が高い時にインスリンの分泌を促進し血糖値を下げるもの
 治療時の血糖値:120~150、HbA1c:7.0~7.9
 ⇒効果なし

●アマリール0.5㎎ <インスリン分泌促進系> ※後発品【9.6円】
(作用)膵臓のβ細胞を刺激してインスリンの分泌を促進し血糖値を下げるもの
 治療時の血糖値:100~120、HbA1c:6.5~7.0
 ⇒HbA1cを0.5~1.0程度下げる効果あり

※治療薬を変えても効果のある薬が見つからない中で、
“最後”に使われた「アマリール」が血糖値を下げる効果がありました。

これらの使用された治療薬をみれば分かるように【薬価】には大きな差があり、「先発品」は比較的高価なものです。
先発品の「ジャヌビア」は後発品の十倍以上する高価な薬ですが効果はなく、
後発品の「アマリール」のように安価でも効果のある薬がありました。
「高価」で「先発品」だから効果があるというものではありません。

であれば「アマリール」を早く使っていれば、と思うところですが・・

病院で使用された治療薬の順番を見れば分かるように、病院は最初から効果のある薬を処方するのではなく、なぜか「薬価の高い先発品」から試すところがあります。

病院は糖尿病の合併症を予防するためには、血糖値の高い状態を短くすることが重要なことぐらい「百も承知」のはずなのですが・・・なのになぜ?

これが患者のことなど考えていない病院の不思議なところです!

私はこの治療薬の処方順番が、血糖値の高い状態を長引かせたと考えており、こうならないためには担当医と相談し、「実績で効果のある薬」を早期に処方することが大事なのです。

さらに長期的な糖尿病の治療は、治療費を抑えるために【薬価】をよく知り、同じ効果であれば「後発品」(ジェネリック)を指定することをお勧めします。

この「治療薬の処方」が、その後の「治療効果」と「治療費」に大きく関わることなので、皆さんも注意してください。

◆合併症
糖尿病は「高血糖状態」を長引かせることで、さまざまな「合併症」を引き起こすことが知られています。糖尿病の三大合併症は、一般に「し・め・じ」と呼ばれており、5~10年で順番に症状が現れ、末路は生命にも関わる恐い病気です。

①「し」神経障害:手のしびれや足裏の感覚麻痺、足先の壊疽(0~5年)⇒切断
②「め」目網膜症:眼底の異常や出血、視野の欠損、網膜剥離(7~8年)⇒失明
③「じ」腎  症:微量アルブミン尿、蛋白尿、浮腫、腎不全(10年~)⇒人析工透析

私は糖尿病の発症から10年が経過して「蛋白尿」の症状が出始めたので、
この最終的な「腎臓」への影響は、糖尿病の発症から10年が目安のようです。
「糖尿病性腎症」に進行し腎臓(糸球体)にダメージを与えると回復しません!

この「糖尿病性腎症」を早期に発見するためには、
血液検査で「クレアチニン」と「GFR」による腎機能の低下と、
尿検査の「血尿」と「尿蛋白」の(+)が初期症状のポイントです!
その前に「微量アルブミン尿」を定期的に検査することをお勧めします!

◆最後に
私は、この合併症の症状に今となっては大変後悔しています。
この合併症を防ぐためには「高血糖状態」を長引かせないことです!
糖尿病を治療中の方は、今から手遅れにならないよう注意してください!

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