生後６ヶ月、尿路感染症に。（上部尿路感染症からの敗血症）

土曜日の夕方、生後６ヶ月の娘が３７．５度前後の発熱をしました。
もう病院もやっていないし、熱以外の症状はないし、この数字も赤ちゃんにとっては微熱くらいかな、と思い様子を見ることに。

しかし、夜２１時を過ぎた頃、体温は３９度を超えました。
急いで夜間救急に連れて行きました。

まずはインフルエンザの検査…陰性。
生まれて初めての発熱ということもあり、突発性発疹かな？とも言われましたが、念のため…と、血液検査もしてくださることに。

すると、ＣＲＰの数値が１６と出ました。
ＣＲＰというのは、Ｃ反応性蛋白といって、体の中で組織が破壊されたり炎症反応が起きている時に血中にあらわれる蛋白の数だそうです。
つまり、この数字が高いほど炎症反応が強いということだそうです。
ちなみにＣＲＰの正常値は０～０.３だそうです。

医師はこの結果を見て『この数値はかなり異常です。すぐに大きな病院に紹介状を書くので、急いで行ってください。』とおっしゃいました。

言われた通り、急いで紹介された市民病院に行き、再度血液検査をしました。
やはりＣＲＰは１４と出て、かなり高い数値でした。
娘は発熱以外の症状はなく、医師も何が原因かわからず、といった感じでした。
さらに詳しい検査をするため、今度は尿検査をすることに。
すると、尿がとても濁っていることがわかりました。
そして検査の結果、尿路に細菌が感染して炎症を起こしていることがわかりました。

病名は『尿路感染症』でした。

この病気は、名のとおり、尿の通り道に細菌等が感染して炎症を起こす病気です。
尿路感染症には『上部尿路感染症』と『下部尿路感染症』があるそうで、娘の場合、３９度を超える発熱、尿が濁る、乳児、という点からも『上部尿路感染症』だそうです。
１歳くらいまでの小さな子供は、まれに尿が膀胱から腎臓へ逆流することがあり、たまたま膀胱に入った細菌が腎臓に入りやすく、大人よりも上部尿路感染症を起こしやすいそうです。

後に、詳しく検査をしたところ、娘の場合は『大腸菌』という最近が原因でした。

その結果、尿路感染症の原因になった大腸菌が血液内にも入り込み、その血液が全身にまわり炎症を起こし、『敗血症』にまで至ってしまっていました。

敗血症とは、感染により全身に炎症が起こった状態（全身性炎症反応症候群というそうです）だそうです。
これは感染症の中でも、かなり重症な状態のようです。

症状としては、
高熱(または低体温)、呼吸が多い、心拍数が多い、白血球数が多い(または少ない)黄疸など様々なものがあるそうです。

治療は、抗菌剤の投与です。
娘は血液中にも菌が入っていることがわかったので、入院し、点滴で投与することになりました。

一日３回抗菌剤を投与し、１０日間続けました。
その間にも１～２日おきに血液検査をし、ＣＲＰの数値をチェック。
だんだん数値が落ち着いていくのが認められ、経過は順調でした。
１０日後、抗菌剤に投与なしで３日ほど様子を見ました。
その後血液検査をし、炎症反応が起きない(細菌がいなくなった)のを確認できたので、無事に退院することになりました。

敗血症は、治療の開始が遅かったり、また、治療の効果が十分でない場合、重症敗血症→敗血症性ショック→多臓器不全症候群というように進み、最悪、死に至ることもあるそうです。
そうならなくて本当に本当に良かったです。

乳児でこの病気を起こす場合は、先天性の尿路奇形や膀胱尿管逆流症といった病気が隠れている可能性もあるそうなので、念のために２ヶ月後に造影検査をすることになりました。
それまでは家庭で１日１包の抗菌剤を内服していきます。
今現在の娘は体調も良く、元気いっぱいです。

今回は、まだしゃべることもできない赤ちゃんの高熱ということで、とても焦っていまいましたが、病院を受診し、きちんと血液検査をしてくださったおかげで、大事に至らずに無事に治療ができ、良かったと思います。

今後も今回のような高熱を出すようなことがあれば、念のため血液検査をお願いしようと思います。