てんかん・痙攣・アリス症候群・・・。20年以上の病気の経過。

てんかんと診断されてもう20年以上経ちますので、要点などをある程度纏めながら記入させていただきます。

てんかんと聞くと｢痙攣、倒れる、泡をふく｣という症状を思いつかれると思いますが、他にも様々な症状があります。
小さい子供さんだと自分の口では説明しにくい、どう伝えればいいかわからずに放置されてしまうこともあるそうです。
伝えたいけど伝わらない、私自身もどかしく悲しい時期を過ごしてきました。
変な事を言っているだけ、わけがわからない、などで済ませず、ゆっくり一つ一つ聞いてあげてほしいと思います。


発症前 頭痛 聴覚視覚などの異常

発症年齢 ８歳
発症時間帯 深夜 就寝中
初期症状 ひきつけ 熱は平熱
２回目のひきつけ発作が長かったため救急車で病院へ搬送される。この時も熱はない。
翌日CTと脳波検査→てんかんと診断
原因は過度のストレスではないかとのことでした。

処方薬 テグレトール
副作用 吐き気 胃もたれ 胃の不快感 眠気
２、３年ほど飲み続けるも、発作が出ないのと飲みたくないと言った為、薬を勝手に中断。
通院三年間ほどで中断してしまう。

それから数年間薬無しで過ごすも痙攣発作は起こらず。
相変わらず頭痛と聴覚や視覚など感覚異常は毎日のようにおこる。

感覚異常の症状
音が早く大きく聞こえる。
自分の背が伸びたような感覚になる。
地面や物が遠くに感じたり、物が小さく見えたり大きく見えたりする。
柔らかい物なのに(クッションなど)硬い物を触ってるような感触。
布団やベッドに身体が沈む感覚又は押しつぶされる重い感じがする。
など……

この症状が何なのか分からず、14歳くらいから病院を転々とするが、医者にもわからず首を傾げ、挙句ウソをついていると言われたり、精神科を勧められる。
ここから何年もの間頭痛と感覚異常に悩まされ、出歩くのも怖いくらいの症状になる日もあったり、頭痛も目覚めから寝るまで一日中痛くなる。

18歳の時ストレス(日々の頭痛や発作なども含め)から潰瘍性大腸炎になり入院。
2重にも3重にも身体に負担がかかり、本当に参りました。
当時この病気の担当医から言われたのですが、幼少期にストレスからてんかんを患った人は20歳前後に潰瘍性大腸炎になる確率が高いと言われました。
潰瘍性大腸炎は今は寛解と言われていますが、癌になる確率が高い為、2年に1度の検査をしています。


26歳くらいである病院の神経内科を紹介され受診。
てんかんと診断された事、頭痛、感覚異常を訴えると慌てた様子で即日脳波検査。
その時の主治医は手術が必要かもしれないと思ったので慌てたそうです。
結果→てんかん
頭痛も感覚異常もてんかんの発作だったと言う事がここでやっとわかりました。
まさか痙攣以外の症状があるなんて思ってもみなかったです。
感覚異常はアリス症候群と言われました。
確かに、不思議の国のアリスにでもなったかのような感じでした。
ずっと悩んでいた事が何かわかり、涙が出ました。

ですが、ここからまだまだ長い戦いが･･･
処方される薬がことごとく合わず、副作用がきつく出るため安定剤などの補助薬が増え続け、気づくと一日40錠の薬を飲まされていました。

何年か飲み続け身体が悲鳴をあげ、口の皮、皮膚がめくれ出し、緊急に全ての薬を中断。

一気に中断した為、神経系が麻痺し歩けなくなってしまい車椅子生活になりました。
この時の主治医からも｢多分薬を一気に中断したせいだと思います｣と言われました。私は自分の意思で一旦通院をやめ、家で療養し違う病院を探しました。

リハビリを続け今では歩けるようになりましたが、未だに麻痺やしびれの後遺症は残っています。


てんかんの症状は相変わらず現れ、就寝中に失神し失禁したこともありました。
病院をまた転々とし、今の病院でやっと落ち着いていますが、やはり薬があまり合わず、感覚異常の発作と頭痛と副作用に悩まされています。
それと、違う症状も現れました。
失神するほどのめまい、一瞬意識が途切れる、物忘れ、言葉が出てこない、など
心配で検査しましたが、まだ36歳なのでアルツハイマーではありませんでした。

今現在主に飲んでいる薬はイーケプラ１回750を朝と夜。他は補助薬的なものがデパゲンなど。


家族や子供さんがてんかんで妊娠出産を悩まれている方もいらっしゃるようですが
例外ももちろんありますが、てんかんでも妊娠出産はできます。
ですが、妊娠出産を望む場合はその都度を主治医に話して、お薬の調整を行なわければなりません。
身体の準備が出来てから･･･と言う事です。
お薬で症状が安定しているなら子供は産めるようです。


私の場合、妊娠は諦めてほしいと言われました。
興奮状態になるのは発作を誘発するし、出産時に私の身体が危険な状態になるとのことです。
何年も発作が出続け、調整できなかった結果なのでしょう･･･。

ニュースでも騒がれた病気の為、婚約破棄されたりなどで結婚も諦めました。
しっかりお薬で調整していれば起きなかった事故……全てのてんかん患者が悪のように言われましたが、決してそんな事はありません。
自分の身体は自分でしっかり管理する、そうしていれば何も怖いことはありません。

きっと理解のある方なら受け止めてくれるはずです。
私はそういう方と出会えなかったというだけです。


私と同じようにてんかんで苦しんでる方、または子供さんがてんかんで悩んでいる親御さん、諦めないでください。
今はてんかんを専門とした優秀な先生が沢山います。
どうか良い先生に出会えますように。