1度なると〝癖になる″貧血。あなどれない目まい、立ちくらみ。
妃南(ヒナ)
(40歳代・女性)
| 病気 | 鉄欠乏性貧血 |
|---|---|
| 病院 | 総合病院 厚生中央病院 |
| 製薬 | フェロミア錠50mg |
| 関連 | 頭が痛い、めまい |
まさか自分でも、ただの貧血-それも若い女性に多い鉄不足による貧血-が、ここまで自分を追い込むとは思ってもみませんでした。20代後半。思い返せば、無茶なダイエットをしたり、限界を顧みず激しい運動をしたり、またリバウンドしたりの繰り返し。太ったら、食事を抜けばいいや、ぐらいにしか考えていませんでした。
貧血、というと、とにかく他人には軽く受取られがちです。女の子特有のもの、というイメージも強く、‘か弱ぶっちゃって’、とか、‘たべてないからなんじゃないの?たべなきゃ’といわれることも、少なくありません。勤務先に「貧血で休ませて下さい」と申し出たところで、良くて、まともに取り合ってもらえないか、悪ければ「生理?女はいいよなあ」で終わるでしょう。
ところが、本当に血液中のヘモグロビン数値が低くなった時、例え僅かな動きでも椅子から立ち上がることは出来ません。
私の場合、ヘモグロビン値6以下の数値が入院、とされる中、実に最低時で<2,9>まで下降しました。ほとんど無い状態です。階段や坂が目の前に現れたときは、恐怖です。電車に乗って手摺か吊革に掴まり立つことも出来ません。それどころか、ホームに行くまでにエレベーターを使ってでも、困難なのですから。
加えて起こるのが、激しい頭痛です。息切れがして、心臓がバクバクし、目の前は霞がかかったように白くなり、前方が見えなくなります。
しかし、それほどになっても、痩せたことに喜び、落ちた体重に酔っていた私は、何かを変えようとは思いませんでした。スリムになることで頭がいっぱいだったために、動けなくても見た目が美しければ良い、くらいに思っていました。だんだんと歩ける距離が短くなっていき、ついに1~2歩も歩けなくなって入院したのは、無理矢理、両親に病院に連れて行かれてからです。
もうそのときの自分の顔がどんなに白くむくんで怖ろしかったか思い出すことはできませんが、周りには、〝肝臓か何所かわるいの?″と必ず聞かれる、そんな、青みがかった、時として黄ばんだ、妙な白さであったようです。お化粧をいくらしても、その色は隠せませんでした。
入院中は、ひたすら食事療法と投薬、それに栄養士さんによる指導と、検査の繰り返しでした。
本来、鉄欠乏性貧血の場合は点敵による治療が主流なのですが、幼い頃から知っている担当の先生が、点敵は体内に吸収し切れなかった不必要な鉄分が残留して、それが体に良くないから、とお薬のみにしてくださったのです。院内生活については、口コミ[厚生中央病院]にも投稿している通りです。食事の量は、入院してはじめのうちは、残していたものが、だんだんと完食できるようになり、そのうち病院食では足りないくらいになっていました。でも、もちろん、そのあいだお仕事はお休みしなければならなかったので、何がつらかったかといえば、それが一番つらかったです。
他の病気と違い、石で頭を叩き割るような頭痛がする他は、際立って痛みがあるわけでもなく、隣にいた癌の方と比べれば、数倍恵まれているとも思っておりましたが、聞いたところによると、入院でなくても施すことのできた治療法であったために、医療保険にも入っていず、入院費全額自己負担だった私は、ちょっと医療機関を儲けさせてしまったかな、なんて思い、せっかくがんばって働いたのに、と悔しい思いがしました。
貧血の怖いところは、1度なると、〝癖になる″ということです。
心臓への負担も馬鹿になりません。私は、併発して心不全を起こしましたが、ポンプの役割をする心臓が、血液を無理矢理循環させようと、がんばり過ぎてしまうためなんですって。
貧血が命にかかわるなんて、再生不良性貧血でもない限り、想像に難いですよね?!
実は、私を入院させた、当の両親でさえ〝フラつくのがどのぐらいフラつくのか″、〝ドキドキって、どんな風にドキドキするのか″? 未だにピンと来ないようなのです。
貧血は、周りと自分の、自覚の低さが更なる悪化を招き、致死に至る可能性のある、侮れない身の周りの病気の1つであり、それも女性に多くみられる疾病の典型的なケースといえます。
純粋に、ダイエットで美しくなりたかったものが、こんな結果になるとは20代の自分は夢にも思いませんでした。多大な心配と労力と、迷惑とを、会社と両親にはかけてしまいました。
入院そのものは、1週間から10日で済みましたが完治するには、2年ほどかかりました。その間、勤め先を変えたのはいうまでもなく、その後の就業に関する選択肢もおのずと狭まりました。一概に貧血のせい、とはいえませんものの、今も私はアルバイトを複数掛け持ちする身で、正規雇用者ではありません。
美の基準、またそれを拡張し増進させるダイエットブームは、たしかに怖いものです。近年の女性観を左右してきました。
しかしそれ以上に、自分に起こった小さな異変を軽視することこそ、発病に至るおそれがあることは、すべての、他のあらゆる病に通じる事として今一度自覚をし、理解する必要があると、感じてやみません。
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