Ⅰ型糖尿病。急性の下痢と嘔吐に苦しみ、激痩せしました。
k
(70歳代・男性)
おじさんの糖尿病闘病日記 パート2 最終章
だがその時は、突然やってきた
テレビを見て早めに床に就いた。 (午後九時位)
30分位立った時だろうか、腹痛と共に強烈な便意が頭を駆け巡った。
そこから地獄の2日間が始まることは、自分でもわからなかった。
トイレでもがくこと一時間、体重が3キロ位減った。
LLの下着がゆるゆるになった。頬も分かる位げっそりしてきた。
朝まで1時間に10回位トイレに行った。行ったというよりトイレに入りっぱなしだった。明け方血糖値が58になってしまった。あわててブドウ糖を取った。
下痢ばかりで血糖値の事を忘れていた。
Ⅰ型糖尿病で糖尿病が顔を出して、猛威を振るっていたところに今回の事件である。
横になると失敗するので便器に座りっぱなしだった。
便器は洋式だったがヒーターがついていず、暖房もなく別の部屋を暖房してもフロワ全体を暖房するには無理があった。
狭い部屋に電気ストーブを置いたが部分的に熱く、腹を温めれば背中が寒い、膝が熱ければ、顔が冷たい。空気の循環が悪いので地獄の空間だった。
女房も心配そうな顔をしてトイレの横にたっている。
救急車を呼ぶと言ったけれど、病院までの時間トイレがもちそうもない。
救急車の中で漏らしてしまったらかっこ悪い。の思いもあって朝まで様子見でトイレに座っていた。女房には寝てもらった。
朝方になって少し下痢が治まって来たら睡魔が顔を覗かして来た。
まだ油断できないのでトイレ前の狭い通路で寝袋を持ってきて横になった。
小一時間位、微睡んだだろうか ? ?
急な腹痛に飛び起きた。下腹から雷鳴が鳴ったかの如く大きな音がした。
急いでトイレに駆け込んだ。今回は、セーフだった。
女房が気を利かして大人用の紙オムツを買ってきた。
いらないと言いつつ、介護体験のため履いてみた。
五年前研究所をやめて介護職に転職した時、資格を取るため学校に行っていた。
その時に体験のため一枚もらって履いてみたがごわごわして気持ち悪く10分と履けなかった。今回は事情が違う。履かなければならないかもしれないのだ。心の葛藤が一時間考えた。そして私は、トイレに座っている苦痛を選んだ。
そういえば、今まで30回以上入院してきたがオムツは、必要以上に拒み続けてきた。
なんで だろう・・・人一倍元気だった若い時の抵抗。年取ったんじゃない、心がそう叫んでいるのか。
だが体は一年一年いや、昨日より体を老いさせ蝕んでいく。歳をとり、病んでいくことがこんなに怖かったのか。
若かったことと健康 特に暑さ寒さには自信があっただけにショックも大きかった。
脱線したので話を戻そう
下痢二日目の朝・昼はトイレ以外は、蒲団のなかでなるべく横になっていた。
夜になって症状が少し落ち着いてきたので重湯を茶碗に半分食べた。
テレビを見て又布団に入った。
急に腹が鳴ったと思ったら、急激な便意をもよおした。今までとはまるで様子が違った。腹の底で生き物が暴れるというか、へその下に大蛇が蠢いていた。
急に吐き気がして、洗面台の前で吐いてしまった。何も食べていないので胃液しかでないが ゲイゲイ 口から胃が飛び出しそうな勢いだった。
女房と高校二年の息子も後ろにいて、心配して顔が蒼くなっていた。
救急車を呼ぼうとして電話をかけていた。救急車は混んでいてちょっと時間がかかるとの事。女房の運転で病院にいくことにした。
夜十時を回った時だったので息子に説明して支度をした。
女房が少し準備をしている間、車のエンジンをかけて暖房を強めておいた。
しばらくして女房が車に乗りハンドルを取り車が静かに動いた。
5分位して急に便意をもよおした。
女房にそっというと 女房は人通りのない路地に入りバックを渡してくれた。
私は車の後ろに回り込み見えない位置にしゃがんだ。
渡されたバックを見ると
・ビニールのゴミ袋
・テッシュ
・ペーパータオル
・傘
・タオル
・バスタオル
が入っていた。
黒い傘で己を隠しながら用を足した。
お尻を夜風が容赦なく吹きつける。
いつもは病院まで15分で着くがその間3回同じことを繰り返した。
女房は車の来ない道を選んで進んでくれている。
大学病院の緊急入り口に車を滑らせた。
女房に支えながら窓口で受け付けをすませ待合室の椅子で横たわった。
又便意をもよおしたのでトイレにかけこんだ。
30分位して呼ばれた。
医師から少し質問された。そして点滴のチューブ・針を血管に射された。
医師の説明だと よくわからないが体力が落ちているので点滴で体力回復させるとのこと。
点滴が効果を発揮したのか、それとも腹の中のものがすべて出ちゃったのか、眠気が襲ってきた。そういえば、二日間位寝ていない。
女房と車に戻って系の後部座席に横たわった。
帰る前に早めに暖房のスイッチを入れてもらっていたので、横になるとすぐに眠ってしまった。 今回の騒動(二日間)で7キロ痩せた。
ダイエットにはいいかもしれないが、辛く痛い二日間だった。
だが家族の絆が深まった二日間だった。
このことより、少しずつ生きる希望が湧いてきた。
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