50歳だった父、発熱と咳が続き検査を受けた結果、肺がんの末期でした。

当時父は50歳。３０代で脱サラし、スナックを数店舗やっていました。タバコも酒も大好き。母と離婚後はどういう食生活かもわかりません。お店は大繁盛。毎日忙しく楽しそうな父に、ちゃんと健康診断してる？と聞くとそんなの受けたことがない。という返事。

あまりにも喉が乾くと言っていたので、病院につれていくと糖尿病 でした。薬を飲んでがんばる！と言う父と数か月ぶりにあうと、あまり元気がなく、風邪を引いてもう１ヶ月も微熱が下がらないと、軽い咳とたん、だるそうにしていました。糖尿の悪化？と思い、受診をすすめるもはぐらかすばかり。

病院が大嫌いなので引っ張っていくのは大変でしたが、色々な検査を受けさせた結果は「肺がん」ステージ4で末期でした。手術もできない状態で、すぐに大学病院に入院。放射線と抗がん剤が始まりました。私にだけは辛い顔を見せたこともない父が、抗がん剤の副作用の辛さに弱音を吐く姿は、つらかった。80キロあった体重が30キロまで落ち、骸骨に皮がついている感じ。呼吸は聞いていられないくらい苦しそう。そんな状態になっても、なにか欲しいものは？ときくとタバコと答えていた父。

そういえばと振りかえると、特に風邪を引いていなくても咳をしていたし、いつも痰がからんでいた。ご家族でそんなタバコ好きなかたがいたら、まず検査につれていってあげてください。肺がんの末期とわかった日から、８ヶ月。51歳で父はなくなりました。色んな癌があるなかでまだまだ肺がんは助からない方だと思います。タバコも、受動喫煙もない世の中になりますように。肺がんで家族を無くし、悲しむ人がいなくなりますように。