喫煙習慣のない女性も注意。家族も誰もタバコを吸わないのに妻が肺がんに。
江戸川金太郎 (70歳代・男性)
病気 | 肺がん |
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4年前の夏のことです。
本人はもちろん、家族も誰もタバコを吸わないのに妻が「肺がん」・・・・正直、驚きました。
私の妻は毎年人間ドックを受診しています。
がんと診断される2年ほど前から胸のレントゲン撮影の結果、うっすらとした影があるということで経過観察という形で過ごしてきました。
その年の人間ドック受診時にそろそろ精密検査を受けたほうが良いとの主治医からの提言で近所の総合病院で再検査をしたところ「もしかしたらがんかもしれない」という話があり国立がんセンター、俗にいう癌研を紹介され専門家の診断を受けることになりました。
結果はレントゲン撮影やCT検査では確かにうっすらとした影が見えるとのことでしたが、その時点では「がん」と結論付けることはできないと言われました。
そこでさらに詳しく調べるため先進医療である「PET検査」を行うことになりました。
これはがん細胞があるとそこにあるたんぱく質の反応によって診断できるものだそうです。
ただ、がんの種類によっては判別が難しいこともあるので万能ではないとのことですが、肺がんの診断には適していると聞きました。
この検査自体は体内に特殊な薬剤を注入し、CTとかMRIといったような感じの機器で体内(全身)を写し出し、がん細胞がある部分は赤く表示されるそうです。
痛いとか苦しいといった体に負担がかかるような検査ではありません。
この検査をその年の9月に受診、結果は肺がんの極めて初期と「思われる」とのことでした。
この「思われる」という表現について担当医は細胞を取って病理検査しないとがんとは断定できない段階と説明がありました。
このような状況から医師からは「直ぐにどうのこうのということはないので、もう少し様子を見るか、あるいは最悪を想定して手術をするか自分で判断して下さい」と言われました。
がんだとしても、あと数年は大丈夫だとのことでしたが妻は手術を受ける決断をしました。
手術は10月に決定、その間何度か検査を受けたり医師からの説明を受けました。
がんと思われる物体の状況については次のような説明がありました。
発症部位は左肺下葉、ここに大きさ1,1cm程度の「すりガラス結節」があったそうです。
極めて微小な浸潤はあるように見えるが早期の非浸潤がんと思われるとの診断がありました。
浸潤がんになると転移している可能性があるそうですが、非浸潤の場合は転移の可能性はまずないそうです。
医師からの説明の際、親をがんで亡くしている息子のお嫁さんが医師に詳しく聞いていましたが、ほぼ完治するので心配はないとのことでした。
10月9日にいよいよ手術、概ね2時間程度の手術時間とのことでしたが、手術途中に細胞の病理検査を行うため30分ほどその検査に時間がかかりましたが、ほぼ時間通りに手術は終わりました。
細胞の病理検査の結果は悪性腫瘍すなわち「がん」でした。
手術方法は左肺であったため、左わき腹を切開し、左肺下葉を3分の1程度取りました。
肺という生きるために必要な臓器を取るということは結構身体にも負担がかかるようで、術後、半年以上も結構な違和感に悩まされたそうです。
また、一年ほど階段を上ることがきつかったそうです。
好きな旅行もこの年はもちろん、翌年も断念せざるを得ませんでした。
癌研は千客万来・・・そのためか術後4日で退院、現在は半年に1回検査通院をしていますが今のところ異常は全くありません。
今年で術後4年、あと1年で「無罪放免」です。
ところで、喫煙習慣のない妻や私の家族、なのになぜ「肺癌」と思いましたが、医師の話では女性の場合は加齢とともに女性ホルモンが減りホルモンバランスが崩れることや、ストレスで喫煙習慣のない人でも肺がんになることが結構あるそうです。
ただ、この場合、発症部位は肺の下の部分、下葉であって発見が早ければ完治するそうです。
厄介なのは肺の上の部分にできる肺がんだそうです。
この部位にできる人は喫煙者が多く、完治することも難しくなり、妻のかかりつけの医師が言うには、まず命を落とすことになるだろうとのことです。
妻が入院していた病室は全員肺がん患者でしたが、妻以外は皆さん肺の上部に発症した人達ばかりでした。
中には、これ以上肺を切除することは不可能と言われている方もいました。
私の妻の場合、最初に発見してくれたお医者さんがいなければもっと進行してからの発見となり最悪の場合、命を落とす結果になっていたかもしれません。
まさか自分ががんに・・・などとは誰も思わないと思いますが少しでもおかしいと自分で思ったり、医師から「要検査」言われたら徹底的に検査することをお勧めします。
4年経過した現在、妻は毎日元気に暮らしていますし、好きな旅行にも行ってます。
今や、がんは発見さえ早ければ治る病気です。
スキルの高い医師に早期の時点で巡り会えたことは本当にラッキーだったと思います。
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