氷を口に含んで気付いた顔面神経麻痺。右目を閉じられなかったことが一番辛かった。

まだ23歳と若かったこともあり、病気には鈍感であまり日常では体調などの変化を意識してませんでした。
ある日、知人とご飯を食べていたとき、右側のあごだけ食べ物を噛みにくいことに気付きました。
その後、あまり気にしながらも飲んだり食べたりしていましたが、飲み終わったドリンクに入っていた氷をたまたま口に入れ、左右交互に移動しているとき、右側だけ感覚がなく、右側の口元から水分が垂れてきました。
感覚がないとわかり、その後意識して食べ物を食べましたが右側だけ味がしませんでした。
その場で知人から、明日にでも病院に行った方が良いと言われ、翌日、どの科を受信すればよいかわからず、総合病院へ行きました。
受付で症状を伝えると、右側の手をつねられて感覚があるか聞かれました。身体はなにも問題はなく、その時点では口だけでした。
脳外科でレントゲンを撮り、そのまま頭部のMRIも取りました。
1時間ほど結果を待ち、頭部(脳)には異常なしとわかりました。
初めて、顔面神経麻痺という病名を告げられました。聞いたのも初めてでした。ただ、顔面麻痺や顔面神経痛というのは聞いたことがありました。同じようです。
何らかのウィルスが、顔の筋肉に入っているとのことでした。
そのうち、だんだん顔がゆがんできて、戻らなくなる場合もあるので早急に薬での治療をすることになりました。
顔面麻痺で顔が歪むというのは聞いたことがあり、戻らないこともあると聞いて恐怖を覚えました。
翌日から症状が進んでいき、右目が閉じられなくなりました。寝る時も右目を閉じられず、医療用テープで瞼を閉じ、眼帯をしていました。
水分がなくなるので目薬も処方されました。右側の頬は触っても感覚がありませんでした。
ご飯は食べれますが、右側の口元からこぼれてしまい、左側に顔を傾けて左側だけ使って食べました。
特に体調不良はなく、会社通いだったので、上司に相談したところ、パーテーションのある座席に変えようかと言ってくれましたが、見た目の変化は右目が閉じない以外はありませんでした。幸い、歪むこともありませんでした。
症状が出てすぐの受診と薬の処方、また若かったこともあってか、1ヶ月ほどで麻痺が治りました。顔の歪みが現れないまま完治しました。軽症だったようです。
原因は、一概に言いがちですが、当時の仕事が激務で、思い当たることは、右隣の席にとても怖い先輩が居て、すごく苦手で神経を尖らせていたことによるストレスかと思われます。
その後10年以上、顔面神経麻痺の症状は出ていません。
早めの受診はとても大切です。右目を閉じられなかったことが一番辛かったです。