高濃度乳房に注意。発見されにくい乳がん。触診でしこりが発見されました。
バグベア947 (50歳代・女性)
病気 | 乳がん |
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2011年より毎年人間ドックで乳がん検診を受けていました。
人間ドック施設ではマンモグラフィ検査と触診のみで超音波検査は実施しておらず
当時は、乳腺密度が高くマンモグラフィでは病変が見つかりにくい「高濃度乳房」についての情報がほとんどなく、むしろ超音波検査よりマンモグラフィのほうが優れた検査方法だから超音波検査を併用する必要はないのだろうと理解していました。
2014年の人間ドックで
「触診もマンモも異常ないんですが、乳腺密度が高くてマンモグラフィ画像が真っ白なので、一度乳腺クリニックで超音波検査しておくとより安心できると思います」
と言われ乳腺外科を受診しました。
超音波検査の前に触診があったのですが、人間ドックでの触診よりかなり念入りにチェックをされました。
ドックでの触診では「異常なし」だったので、乳腺外科の先生が触診をしながら
乳房にマジックで小さい「×」を書いたときも、まさかしこりが発見されたとは
思ってもいませんでした。
触診のあと超音波検査をし、先ほど「×」を書いた部分を中心に念入りに見てくださいました。
検診後、
①3ミリ程度のしこりがあること
②おそらく良性だと思うが大きくなってくるなどの変化があれば再受診すること
③腫瘍に変化がなくても1年後に再受診すること
との説明を受けました。
検診のあとしばらくは、3ミリと小さいながらもしこりがあったショックから
自分でも大きくなっていないか頻繁にチェックをしていましたが、
そのうち日常の忙しさからチェックを怠り検診から半年ほどたった時に
3ミリ程度だったしこりが1センチくらいまで大きくなっていることに気づきました。
病院に行かなければ、と思いながらも「良性腫瘍である確率の方が高いんだし」と勝手に思い込みちょうど仕事も忙しかったため、さらに半年受診が遅れしこりは1.5センチ程度まで大きくなっていました。
超音波検査でチェックしたところ、見た感じでは悪性ではないと思うとのことでしたがしこりが大きくなっていることから組織検査をすることになりました。
乳房に注射で麻酔をし、コア針生検というピストルのような機械の先についている太目の針で乳房の上からしこりを刺し組織を一部採取する検査で結果は2週間後と
言われました。
「がんかもしれない」恐怖で毎日が上の空で、2週間後採取した組織は悪性ではなかったとの結果を聞いたとき心からホッとしました。ですが。。。
採取した組織は悪性ではなかったものの、しこりが大きくなるスピードが速かったことやたまたま悪性組織をとれなかった可能性もないわけではないとのことで
3か月後に経過観察で受診するよう言われました。
3か月後の経過観察。しこりはさらに2ミリ大きくなっていました。
超音波の画像では悪性には見えないが、普通良性腫瘍はこれほど速く大きくならない。
生理など女性ホルモンの関係で大きくなったりもとに戻ったりすることもあるので
もう3か月様子を見ましょう。
との診断でした。
さらに3か月後、しこりは2センチ程度まで大きくなっており
結局良性か悪性かの判断も兼ねて摘出手術をすることになりました。
その時点では、先生は針生検の結果や超音波画像から乳がんではなく葉状腫瘍(乳腺の病変の一種)を疑っており、乳がん手術ではなく、あくまで腫瘍摘出手術を局所麻酔でクリニック内で行いました。
局所麻酔だったので、取り出した腫瘍を見ることができました。
「思ってたより大きいな。本当に良性なのかしら・・?」
結果は2週間後と言われましたが、途中でクリニックから
検査が長引いているという連絡があったことと、検査結果の予約をとるときに外来の最終時間しか指定できなかったこと(告知に時間をかけて説明するため通常の外来が終わってからの時間を充てていると思われます)から、悪性だろうという予想をしており実際ステージ1の乳がんと告知されたときは「やっぱり・・・」と思ったほどの衝撃はありませんでした。
告知されてから、いきなり乳がん患者としての選択決定が始まります。
幸い数ある乳がんのタイプの中でもホルモン治療がよく効くタイプで
脱毛を伴う抗がん剤治療はしなくてもいいとのことでした。
私の場合、大半の腫瘍は取り切れているものの乳房内に残存している可能性もあるため再手術するかどうかを決めなければなりません。
再手術をしなくてもほとんど取り切れているので、あとは放射線治療だけでも
いいと思うといわれましたが、できる限りの治療をして安心したかったので
再手術をすることを選びました。
告知されてから「乳がんプラザ」というサイトを熟読し知識を増やしていきました。
周囲からはセカンドオピニオンを勧められましたが、当時、芸能人の方が乳がんを公表されたことによって乳腺クリニックの予約が非常に取りにくくなっており
セカンドオピニオンをとる時間の余裕がなかったのではじめからお世話になっている
クリニックでお願いすることにしました。
手術は全摘ではなく部分切除ですが、腫瘍のあった部分をもう一回り大きく切除することになりました。
同時にリンパ節へ転移しているかどうかも調べるため、今回は
大学病院に入院をしクリニックの先生が出張して全身麻酔で手術することになりました。
手術自体は簡単で時間も短く8日間入院しましたが翌日から普通に動くことができました。
手術当日は痛みもありましたが、痛み止めを点滴で処置してもらえてすぐ楽になりました。
リンパ転移がないことが確認でき、術後1か月たってから放射線治療を開始しました。
毎日、同じ時間に通院し5分程度放射線を当てる治療を土日除いて25日間続けます。
最初は痛くもかゆくもなかったのですが、20日目あたりから皮膚がやけどのように
ただれ動くだけでも激痛が走るようになって非常につらかったです。
ちょうどこの頃から、タモキシフェンという女性ホルモンを抑制する薬の服用を開始
しました。
思えば告知から放射線治療まで、
考えないといけないこと、決めないといけないこと、
実行していくこと(入院・手術・保険金請求など)が盛りだくさんで
落ち込む暇や余裕がなかったのだと思います。
放射線治療による痛みとホルモン剤の副作用で完全なうつ状態になってしまい
会社を半年休職することになりました。
半年後、いったんは復職をしましたがホルモン剤のせいか年齢による更年期障害なのか気分障害、不眠、倦怠感がひどく仕事を続けることができなくなり現在も休職しています。
徐々に体調は落ち着きつつあるものの通常の仕事ができる状態ではなく、退職を検討
しています。
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