突然の頭痛で鎮痛薬も効かず。首の後ろ側が痛い→くも膜下出血！

【症状】

真夏朝一のサッカーの試合前のアップ中
急にズキンズキンと頭が痛み出し、その痛みが徐々に強くなる
（よく言うバットで殴られたような痛みではありません）
立ってるのがつらく膝に手をあてて立っている状態
少し休むと痛みも落ち着く

熱中症だろうと判断、サッカーはせず見学後自分の車で帰宅
（そもそも熱中症になったことがなく、熱中症の自覚症状もよくわかっていませんでしたが）

帰宅後昼ごはんを普通に完食して市販の鎮痛薬を飲んで休むも、
そのズキンズキンという痛みで目が覚めてしまう
首の後ろ側も固くなり痛い(首の硬直＝項部硬直)

ここらへんから、わずかに疑っていた脳卒中の可能性も少し考え始める
(父親が同じ病気で死んでいるため、「いつかは自分も」との思いは昔から頭の片隅にありました)

熱中症だとは思うが万が一ってこともあるし、
医者に診てもらって大丈夫って言われれば安心だしといった思いから、
区の救急相談窓口に電話をし近所（と言っても車で20分ぐらい）で日曜日でも救急で診てもらえる脳外科病院を教えてもらう

その病院にも自分で車を運転して行ってしまう

あとで考えると、サッカーの帰り、そして病院へと、車を運転して行ったことは凄く怖いと思ってます
家族にはタクシーで行けと言われましたが、どうせすぐ帰ってくるし、自分の車でいったほうが楽だしと

また脳卒中を疑ってはいたものの意識はちゃんとあり、どこかが麻痺してるとか痺れてるとかもなく、
熱中症だろうとたかをくくっていました

そしてこの病院に着くまでは、まだまだ熱中症かなんかだろうという思いが強かった
とはいえ頭痛はあいかわらずズキズキンとひどかった

注射でも点滴でもなんでもいいからこの痛いのだけは早くなんとかしてくれと


【手術】

救急で診てもらった病院ではすぐにCT撮影
撮影後横にストレッチャーが運ばれそこに寝かされる
ここからは絶対安静
トイレも行かせてもらえなかった(尿瓶で済まされる)
そして医師から病名の告知をされ、その病院では対応できないからと、
救急車を呼び近くの大学病院に移送される

救急車が来るまでは血圧を下げる点滴を打たれる
利尿作用がひどく強いらしく尿瓶にしてもしてもしたりない
尿瓶がいくつあっても足りないほど

大学病院についてからはベッドに寝かされ、その間に家族が自宅から呼ばれ手術の説明などを受けていた

最初の病院には午後4時半ごろつき、大学病院には午後6時ごろ到着、そして午後8時には手術室に入った
(はじめに頭が痛くなったのは朝8時半)
この手術室に入って麻酔を打たれるまでは意識はちゃんとあった
「8時」と言うのも自分で手術室の時計で確認
内心ではこの時間を確認したこととかを覚えてられるのか、
そもそも麻酔打たれた後戻ってこられるのかといった恐怖が凄かった
家族には説明があったのかもしれないが自分には詳しい説明がなかったので、
自分の父親と同様ほぼほぼ死ぬのかと思っていた

麻酔を打たれ2時間ぐらいは手術前の検査みたいのをしてたみたいで、
実際の手術は夜10時ごろから始まったらしい(家族の話によると)
そして明け方6時頃手術終了(手術時間は約8時間)

手術は開頭してのクリッピング
破裂した血管のコブの部分をクリップで止める方法

意識が戻ったのは2日後
ICUに戻った後送管を無意識に取ろうとして暴れていたらしい
そのため鎮静剤もマックスで打ったと看護師に言われた
そのせいもあってか、2日後に意識が戻る
意識が戻ったと言っても、半ボケ状態　
寝ぼけたような状態がそこから1日2日続きました


【術後】

術後ICUにいたのは2週間
幸い後遺症らしい後遺症はないものの、誰でも2週間は絶対安静だそうです
血管攣縮(血管が収縮する)などが起こるリスクが高いためとのこと
脳梗塞を引き起こすものです
元気そうにしていても急に意識がなくなったりすると看護師にも言われました
そのため誰でも最低ICUに2週間だそうです

そしてその後1週間は一般病棟

そして退院

退院後大きな病気になったショックや好きなサッカーを出来なくなるかもといったところから、
一時期ウツ状態にもなりました
私やこの病気に限ったことではなく、大きな病気をするとなる人も多いそうです

後遺症というほどのものではないが、
前より暗算がしづらくなったり、頭の中で絵を浮かべづらくなった気はします
出来なくなったのではなく、暗算に時間がかかるからメンドクサクなるといった感じです
それで何かが不便になったわけではありませんし、普通に生活できています

また以前よりも涙もろくもなりました(元々涙もろい)
年のせいで涙もろくなったのかもしれませんが、
医師からは感情のコントロールがしづらくなることもあると言われてます
実際涙もろくなるのは、人から親切にされたり仕事の転勤とかなにかで仲の良い人などと別れる時とかで、
こういうときに泣くのは別にまあ悪いことじゃないかなと思ってます


【手術入院の費用／高額医療補助制度】

高額医療補助制度と言うものがあります
正式名じゃないかもしれませんが、お住まいの地域の役所で申請できます
私は家族が申請してくれており退院時の負担はわずかなものでした
最初の手術時の預け金(20万円ぐらい？)でほぼ足りた記憶があります

退院した後に申請しても、その差額は戻ってきます


【現在】

しばらく自宅療養はしたものの比較的早く仕事には復帰
年1回はMRI撮影
クリップはチタン製でMRI撮影等も大丈夫

薬は飲んでいません

サッカーもチームメイトなどの理解もあって続けています(社会人リーグで)
医者によってはサッカーは絶対ダメだと言う人もいます
また逆に大丈夫だよと言ってくれた医師も少ないながらもいました
自分としては極力リスクを避けつつ、
怖いながらも大丈夫だと言ってくれた医師を信じてサッカーをしています
ただもし知り合いが同じ状況になったら、サッカーはやめたらと言うと思います
（最終的には本人の判断ですが）

もしスポーツなど私と同じようにしている方は、担当の医師としっかりと相談してください


【その他】

スポーツ選手やタレントさんで同じ病気で亡くなられた方の記事をネットで読み返すと、
倒れる前に頭痛が続いていたといったものを読みました
たかが頭痛とおもわず、少しでも様子がおかしな頭痛だったら病院で診てもらうようにしてください
私は「急に」ズキンズキンしだしたことと、いつもは効く市販の鎮痛薬が効かなかったこと、
そして最後に首が固くなり動かそうとすると痛くなりました
これらがやっぱりいつもの頭痛とは様子がおかしかった

ただ「急に」ズキンズキンと痛み出した時点で様子はおかしかったはずなので、
その時点で病院に来てもよかったんじゃないと担当の医師には言われました
私としては自分では随分早く病院に行ったほうだと思っていましたし、
はじめは一晩様子を見ようぐらいの感じでしたので

そして【手術】の項でも書きましたが私が最初に頭が痛くなったのは朝8時半です
このようにこの病気になった時は急にはっきりと痛くなるので、
その時間やなになにをしていた時とかいったように「いつ」なったかをはっきり覚えているそうです

それから身内に同じ病気になった方がいる場合、罹患する確立は普通の方より高まります
身内に病気になった方がいる場合、脳検診も受けることをお勧めします
MRIだかCTだかを撮って診てもらうだけで、3Dの脳血管画像で動脈瘤があるかどうかすぐにわかると思います
家も弟がおり、担当医から弟も念のため脳ドックを受けるよう強く薦められました


【最後に】

長文失礼いたしました
病気になったのはこのレポートを書く2年半前です
今こうやって書いて改めて思うのは、
そんなにすぐ病院に行く方ではないのにこの時に限ってはその日のうちに受診したことが良かったと思っています
それは父親が同じ病気で死んでいたためいつかは自分もという思いがあったことと、
いつもと様子が明らかにおかしい頭痛だったためです
それでも一晩様子を見ようとは思っていましたが、もしそうしていたら手遅れだったかもしれません
頭痛ぐらいで救急に行ってもいいのかなあとは思わず、すぐに病院に行くことをお勧めします


そして言葉足らずだったり余計だったりする文章ですが最後まで読んでいただきありがとうございます
またこのような書き込みが出来る場所を提供していただき、サイト管理者様ありがとうございます

同じ病気の方、そして身内に同じ病気になった方に、少しでも参考にしていただければ幸いです