もう何十年も前のこと「燃え尽きる」仕事人間がたくさんいましたが、私もその一人でした。午前さまは当り前、休日出勤当り前、憂さ晴らしにお酒を飲む。という生活でした。そしてある朝、私は布団の上に座って「なん...
もう何十年も前のこと「燃え尽きる」仕事人間がたくさんいましたが、私もその一人でした。午前さまは当り前、休日出勤当り前、憂さ晴らしにお酒を飲む。という生活でした。そしてある朝、私は布団の上に座って「なんで生きなきゃいけないのかな?」と、妻に言っていたそうです。私は、母と妻に連れられまま、南信病院に入院しました。
最初は、何もやる気が起こらず、体に力も入らない。新聞を渡されて文字を雨だけで何も頭に入らない。そんな状況ですから、病室に閉じこもり寝てばかりいました。しかし、しばらくしたら、朝6時に看護士さんに無理矢理叩き起こされ、ラジオ体操。部屋の掃除などをやらされました。そう、自分で能動的に動いてはいませんでした。言われるがまま、淡々と生活をする。きちんと計算された食事をきちんとした時間に摂り、点滴や投薬を受ける。ただ日々が過ぎて行きました。
そして次の段階は、中庭のウォーキングでした。南信病院には鉄格子はありません。勝手に出歩くことはできませんが、中庭は植物でいっぱいです。外に出て日光を浴び、木々や花々を愛でる。しっかり準備体操をした後、歩く。最初はゆっくりだったけれど、徐々に早くなり、最後には駆け足になりました。そうなると食事もおいしくなり、人間としての感覚が戻ってきました。新聞を読むのが楽しみになり、大作の物語を読むようになりました。
そしてこの頃やっと気づいたのですが、厳しいと思っていた看護師さんたちは、私の一挙手一投足を見てくれていたのです。解放式の病棟ですから、患者はどこへでもいけます。その全てを見守ってくれていました。最初は怖かった気持ちが安心に変わりました。家族との面会も自由でしたから、そんなに寂しくありませんでした。逆にたまに家に帰ると不安で震えるような気がしました。病棟のゲートをくぐると、「ただいま」とい言葉が浮かび、ホッとするのを感じました。
退院後も会社の上司と話をしていただき、無事に復帰することができました。元に戻るにはさらに1年ぐらいはかかりましたが、その間、診察のたびに状況に合わせて調剤をしてくださいました。今でも薬は飲んでいますが、とても軽いものです。
鬱になると、どうしても自宅にこもりがちですが、それは間違いだと私は思います。病状が軽いうちに入院して、徹底的に直すのが最善だと思います。
南信病院はそういった意味で、とても優れた病院だと信じて疑いません。
来院時期:
2016年06月
投稿時期:
2016年07月
待ち時間:
15分〜30分
通院 |
薬:
抗鬱剤、睡眠導入薬
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料金:
5,000円
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