初めての妊娠で切迫早産になりました。

妊娠が発覚してから、時々少量の出血があったものの、定期検診では特に異常がなかったので、仕事を続けながら妊娠生活を続けていました。

26週5日の日、買い物をしていると、今まで感じたことのない膣の痛みを感じました。膣の入り口を針で刺されているようなチクチクとした痛みです。規則的に襲ってくる今まで感じたことのない痛みに不安を感じ、その日のうちにすぐに病院への受診を決めました。その日は病院がお休みの日だってのですが、緊急連絡先に電話をしたところ、急遽病院を開けてくださいました。

個人病院だったからしていただけた対応かと思います。すぐにエコーで確認してみると、子宮頸管長が2センチしかなく、赤ちゃんがすぐそこまで降りてきていて、すぐにでも入院が必要だと言われました。幸い赤ちゃんは元気でした。しかし、その病院は検診のみ行っている病院で、入院が出来る設備はないので、出産予定だった病院へ翌日受診することになりました。その日の夜はとにかく安静に寝ていましたが、それでも何度もお腹がガチガチに張り、触るとまるで石のようでした。

翌日出産予定の病院へ電車で2時間ほどかけて行くと、前日の病院と同じことを言われ、即日入院となりました。まだ26週6日と週数が浅かったので、赤ちゃんの推定体重も900グラムほどしかなく、とにかく安静にし、週数を稼ぎましょうと先生から説明を受けました。

まず、張り止めの薬であるウテメリンの内服から始まりました。1日3回食後にウテメリンを服用し、子宮頸管長が短くなってなければ退院も出来るかもしれないとの説明でしたが、1週間後には更に子宮頸管長が短くなり、1.6センチしかなかったです。このままでは、早産になってしまうので、安静度を高めることになりました。張り止めの内服を飲んでいれば自由に動けた生活から一変し、24時間のウテメリンの点滴をつけ、トイレも禁止になり、食事も寝たままです。トイレは尿道に管を通し、食事はおにぎりなどの寝ながら掴んで手で食べれるものだけでした。入浴もお腹が張ってしまうので勿論禁止で、毎日体はタオルで拭くだけ、髪の毛は週に一度だけ洗髪するだけです。

最終的に2ヶ月半の入院生活をおくることになったのですが、その間、毎日とてもつらかったです。体力的な面では、寝たきりなので体力がどんどん落ち、時々診察があるので車椅子で移動するのですが、その車椅子に乗ることさえ疲れてしまうほどでした。

対策は、加圧される靴下を履いて、筋肉が極端に落ちないようにしました。家族などに足のマッサージを頼んだりもしました。精神的な面では、体力が落ちることへの恐怖がありました。このまま体力が落ち続けたら、出産の時にいきむことすら出来ないのではないかと思ったのです。

毎日、早産になってしまったらどうしようと言う恐怖もありました。寝たきりで退屈で考えることがないので、悪いことばかり考えていました。出来るだけ余計なことを考えないように動かないで出来ることを沢山しました。読書やクロスワードパズル、動画サイトに登録をして携帯電話で映画を観たりして時間を過ごしました。また、点滴を毎日24時間しているので、血管が弱っていきます。4日〜5日ごとに、感染症予防の為に、点滴の針を刺し変えるのですが、血管が弱ってきているので、刺せる血管がなくなっていくのです。

そうなると、当初より痛い場所に刺さなければならなかったり、細い血管に刺さなければならず、すぐに点滴が血管から漏れる現象がおこってしまい、何度も針を刺し変えなければならなかったり、痛くて仕方なかったのを覚えています。ウテメリンの点滴の副作用は動悸や手の震えなど様々あります。私は体の火照りがとにかくつらかったです。入浴が出来ないのに汗をかき、とても気持ちが悪かったです。

対策として、とにかくこまめに市販の体拭きシートで体を拭きました。ひんやりして気持ちが良いですし、清潔にも保てていたと思います。副作用に慣れても、お腹の張りが強くなると、点滴の量を増やさなければならないので、更に副作用が強くなります。私は張りが続いていたので、当初最も少ない量だったのですが、最終的には、限界量まで点滴の量が増えました。

2ヶ月半、つらくて何度も泣きましたが、36週5日に、もうすぐ正産期であることや赤ちゃんが十分な大きさになっていることを理由に、退院することが出来ました。退院後は、一気に点滴をやめたので、お腹の張りがとても強かったです。点滴をやめた途端、陣痛がきてしまう人も居ると聞いていたのですが、私は3日間陣痛はこなかったです。37週0日の正産期になった当日に、無事に出産しました。

予定日より3週間も早く産まれましたが、今は元気に成長しています。切迫早産になってしまった原因は断定出来ていません。感染症になっていた可能性や、元からの体質の可能性もあるようですが、振り返ると仕事を頑張り過ぎていたことが原因ではないかと思います。配慮していただいていた部分もありますが、重いものを持ったり、高いところのものを取ったりと、無理をしていたことも多かったです。赤ちゃんを守れるのは、私しか居ないんだと言う気持ちで、なんとか乗り越えました。