自閉症と向き合う・生きづらさをなくすために

自閉症、スペクトラム、最近になりよく聞く言葉になりました。
最近でこそ「自閉症の子どもが増えた」と言われるようになりましたが、実際には
子どもの頃そのような診断を受けずに大人になった人も多いのではないかと思います。
自閉症の主な症状は、
（１）自分を客観的にとらえることが出来ない
（２）時間や約束を忘れて、一度忘れるとなかなか思い出せない
（３）やろうとしていたことの途中に、別の惹かれる何かを見ると、
　　　そちらにすぐに夢中になりたくなり、最初にやろうとしていたことを忘れる
（４）「言語」を理解するのが苦手で、難しい単語や理論的な説明になると
　　　理解に時間がかかり、人の話を聞けていないと思われることがある
（５）黒か白で判断するのは得意だが、灰色の決断をするのが苦手である
（６）答えが分からないと不安になり、先の行動をするのがこわくなる
など、様々な【生きづらさ】を感じることが多くなります。
これらを改善するためには、一つ一つの行動をしっかりと自分で把握することが大切となり、
例えば
A:すぐ直前の行動をメモに残しておく
B:これからやろうとすることを順を立てて書くのではなく、【ゴール】から書く。
→ゴールから書くことにより、目標が分かるので「これから先の道」に不安がなくなります。
C:相手の言葉が理解しにくい時に、「理解しにくい」という事を自分で意識出来るようになるために、相手にゆっくりと話してもらう、難しい言葉は「難しい」と
相手に言えるようにする。
D:約束や覚えなければならないことなどはすべてメモする。
E:時間の概念が分かりにくいので、時計の絵を書き、その時間は何をする、など、
目で見て「次に何をすべきか」簡単に解るようにする。
などの対処が必要になることがあります。

自閉症は目に見えない症状で、知能的に何も問題ないことが多いので、
子どもの頃診断を受けなかった人は大人になってからその症状に気付くことがかなり減ります。
【他人に普通に出来ることが自分には出来ない】と感じていることがあったら、
まずはその「出来ない」内容がどんなことなのか、把握することから始めることが大切になります。