診療案内
胃内視鏡(麻酔使用)
麻酔を使用した胃内視鏡とは、患者さんの苦痛を軽減する目的で、静脈麻酔をしてから行う胃内視鏡検査(胃カメラ)です。
麻酔を使用した胃内視鏡は、患者さんの胃内視鏡への不安と苦痛を大幅に軽減します。
これまで当院で麻酔を使用した胃内視鏡を受診された患者さんのほぼ100%が、次回も麻酔使用の胃内視鏡検査を希望されます。
ご家族にも、ご自身が受けられた、当院の麻酔使用の胃内視鏡検査を勧められる患者さんが多く見られます。
阪神地区の他の医療機関でも、麻酔を使用した胃内視鏡検査が行われていますが、当院独自の麻酔使用の胃内視鏡検査を受けた方の感想は大きく異なります。他院で受けた胃内視鏡より、数段楽だったと言われる方がほぼ100%です。
西宮市で初めて行われる、最も安楽な胃内視鏡検査との評価をいただいております。
胃内視鏡への不安を感じられている方は、当院の軽い麻酔を使用した経口内視鏡を受診されることを、自信をもってお勧めします。
【安楽な胃内視鏡を提供する、まえだクリニックの7つの特徴】
1. 使用する麻酔は、早く効いて早く冷めるものを使用します。
検査後、ふらつきやだるさが残らないものを使用しています。念のため、検査当日は車、バイク、自転車の運転はお控えください。
2. キシロカイン(局所麻酔薬)を使用した、苦い喉の局所麻酔は行いません。
キシロカイン咽頭麻酔は従来方法の胃内視鏡検査で行われている方法です。当院が行う全身麻酔により、のどの筋肉が弛緩するため、喉の麻酔は必要ありません。
3. 細径の胃内視鏡スコープを使用します。
細い胃内視鏡は喉への影響が少なく、のどの痛みが出にくい特徴があります。
また、細径スコープの使用により、さらに、のどの麻酔を使用する必要性がなくなります。
4. 体に優しい、炭酸ガス送気を使用します。
内視鏡を挿入した後に、胃を膨らませながら観察しますが、炭酸ガスを使用することで、検査後の不快な膨満感がありません。
従来の通常送気では、検査後に吐き気やお腹の張りが残る方が多くいます。
当院では、大腸内視鏡を含めた全内視鏡検査で炭酸ガスを使用しています。
5. 色素散布法やNBI観察法により、見落としのない観察を行います。
6. きめ細かで、心やさしい患者対応を提供します。
検査前、検査後の説明も、専門医である医師または経験を積んだ当院スタッフが丁寧に行います。
7. 土曜日曜の胃内視鏡検査が可能です。
平日忙しく、時間の取れない方に最適です。
大腸内視鏡(麻酔使用)
大腸内視鏡検査に麻酔を使用する意味とは、患者さんが抱きやすい、大腸内視鏡検査へのネガティブなイメージを拭い去るためです。
大腸内視鏡検査に麻酔を使用することで、「痛かった」「つらかった」「恥ずかしかった」といったネガティブなイメージが払しょくされることを切に願っています
がんの検査は一生に1回では終わりません。生涯にわたり、毎年、または数年に1回は行ってもらいたい検査です。
できる限り苦しくない、検査予約をするのに躊躇しない検査を受けていただきたいと思います。そのためにも麻酔を使用した、より安楽な大腸内視鏡をお勧めします。
当院の全身麻酔では、複数の薬剤の混合は行いません。
痛みへの対処方法は全身麻酔のみです。麻酔により検査を受けられる方は、痛みを感じることはありません。
意識がなく痛みを感じなくても、麻酔中にも無意識に顔をしかめたり、無意識に少し動かれる方もいます。その都度、生体モニターをチェックしながら、麻酔の投与量を調節していきます。
恥ずかしさは、意識がある中でお尻から内視鏡を入れられることから生まれます。
不十分な麻酔では効果は得られません。
当院では、恥ずかしさも全身麻酔で軽減できると考えています。
完全に眠った状態となる、当院の麻酔使用の大腸内視鏡では、恥ずかしさへの心配は不要です。
【安楽な大腸内視鏡を提供する、まえだクリニックの特徴】
1. 細径の内視鏡を使用します。
細い大腸内視鏡は腸への影響が少なく、痛みが出にくい特徴があります。
2. 水浸法という、大腸内視鏡から水を注入しながら挿入する技術を用います。
総量で100mlほどの水を少しずつ注入します。水によって腸内での抵抗が低くなるため、大腸カメラはスムーズに滑っていきます。
3. 軽い麻酔を使用します。
効き目が速く、覚めるのも速いものを使用します。検査後のふらつきもありません。
4. 炭酸ガスを使用します。
内視鏡を挿入した後に、腸を膨らましながら観察しますが、この時炭酸ガスを使用することで、検査後の不快な膨満感がありません。
当院では、胃内視鏡を含めた全内視鏡検査で炭酸ガスを使用しています。
5. 下剤を飲まない、下剤注入法による大腸内視鏡
腸洗浄剤(下剤)は、最近では1リットル程度の内服で済むようになりました。
麻酔して行う胃内視鏡から下剤を注入することで、下剤を飲むことを回避することができます。
もちろん、下剤を飲むことに抵抗のない方には無理にお勧めすることはありません。
6. きめ細かで、心やさしい患者対応
検査前、検査後の説明も、専門医である医師または経験を積んだ当院スタッフが丁寧に行います。
内視鏡を使った「すい臓がん検査」(超音波内視鏡)
すい臓がんの検査には、大きく分けて画像診断(エコー、CTなど)と血液検査(膵酵素、腫瘍マーカー)があります。
◆血液検査(アミラーゼ、リパーゼ、CA19-9など)
簡便な検査であり、どの医療機関でも実施可能です。しかし、早期発見の効果は低いとされます。
◆腹部超音波
簡便な検査であり、比較的多くの医療機関で実施されています。
しかし、施行者により技術的な差があること、内臓脂肪や腸管ガスの影響を受けやすく、精密検査とはなり得ません。
通常の診療では、上記の検査によって精密検査の必要性があるものは、以下のような、より高次元の画像診断を受けることになります。
◆造影CT検査
すい臓がん精密検査のスタンダード検査です。すい臓がん本体の診断の他、リンパ節転移や肝臓などの他臓器転移を検出することにも有用です。
◆MRI検査
拡散強調画像という特殊画像技術や、膵管胆管造影が可能なMRCP検査を行うことで、放射線被ばくをうけることなく、すい臓がんの診断を受けることができます。
MRI装置は、機器を設置する検査室整備も含め大掛かりとなるため、専門診療科が整備された総合病院への受診が必要です。
◆超音波内視鏡
胃や十二指腸に内視鏡を挿入し、内視鏡の先端に装備してある超音波検査装置によってすい臓を観察する検査方法です。
すい臓がんの診断率は97.7%と報告されており、最も検出率の高い検査方法とされています。
◆PET/CT
造影CTと同等の診断能を持つと報告されています。
しかし、すい臓がんの確定診断がない場合には保険適応とならないこと、放射線被ばくや高額であることから、早期発見の用途には適さないと報告されています。しかし、進行したすい臓がんの転移を検出するためには有用と報告されています。
当院の超音波内視鏡では、国内外20施設以上での 内視鏡研修歴 を持ち、1500例以上の超音波内視鏡検査経験を有する内視鏡専門医である院長自身が担当します。
また後述する、超音波内視鏡下吸引生検法についても、200例以上の経験を有しています。
当然ながら、当院が保有する超音波内視鏡機器は、全世界で第1位のシェアを誇り、全世界の専門医療機関で採用されるオリンパス社製機器(EU-ME2, GIF TYPE UCT260)です。
経験豊かな専門医による、すい臓がん検査において最も高感度な検査を、土日を含むご希望の日時で提供する、当院の超音波内視鏡を受診し、すい臓がんへの不安を払しょくされてはいかがでしょうか。
経鼻胃内視鏡(鼻からの胃カメラ)
【当院の経鼻内視鏡検査の特徴】
当院では、麻酔使用の胃内視鏡を希望される患者さんが非常に多くなっております(全体の95.6%)。
当院の経鼻内視鏡は、麻酔を含め注射を一切行わないのが特徴です。このため、薬剤投与についてデリケートな授乳中のご婦人にも好評です。またどうしても車で来院したい方にも選択していただく検査方法です。
色素散布法やNBI観察法などの内視鏡観察技術を組み合わせて内視鏡観察を行うことも、当院の経鼻内視鏡の特徴と言えます。
経鼻内視鏡は細い胃カメラですが、胃がんが疑われたときに組織検査も十分に行うことができます。
◆色素散布法
一通り胃の中を観察した後、胃全体に青い液体(インジゴカルミン)を散布して、小さいがんを見つける方法です。
胃カメラの専門技術では、伝統的な方法ですが、当院では胃の中全体に色素を散布することで、がんの見落としを防ぐようにしています。
この青い液体は、光のコントラストをつけて胃の壁の凹凸をはっきりさせる働きがあります。
がんは胃の壁の中で、出っ張っていたり、凹んでいたりしますので、光のコントラストがつくと、見つけるのが容易になるという理由です。
当院では胃の中全体に色素散布法をして、小さながんを見落とさないように注意しています。
ちなみに、色素散布法で用いる青い液体、インジゴカルミンは、身体に吸収されませんので副作用は起こりません。
◆NBI観察法
当院が採用する内視鏡システムを開発した、オリンパス社が独自に世界に先駆けて開発した特殊光技術(狭帯域画像強調)で、早期がん発見を促進する技術です。
NBIを簡単に説明します。胃や食道の壁に広がる血管に内視鏡から投射された光が当たります。
この時、光の反射の具合によって、色が感じられるというのが、普通の光の感じ方です。
この反射した光を細かく分解して、がんに関するものだけ抽出して合成した画像がNBIです。
このNBI観察法が最も力を発揮するのが、食道です。
食道がんは、NBI観察法では、茶色く映ります。以前は、食道がんを見つけるためにはルゴール液という刺激の強い薬剤を撒いて観察していましたが、その薬剤の強さから、一般的な胃カメラ検査では患者さんの負担が大き過ぎると言われています。
クリニックの経鼻内視鏡では、このNBI観察法を必ず行い、食道がんの早期発見に努めています。
下剤を飲まない大腸内視鏡
夙川内視鏡内科まえだクリニックではもちろん、従来方法通り、下剤を自力で飲んでいただく患者さんがいます。
70%の患者さんが下剤を自力で飲む方法を選択されています。下剤を服用できる患者さんは、下剤を飲んで大腸内視鏡に臨んでいただきたいと思います。
下剤を飲まない大腸内視鏡(下剤注入法)は当院が提供する、特徴的な医療サービスの一つですが、義務ではありません。
◆下剤注入法(モビプレップ注入法)
下剤注入法では、胃カメラで胃の中を観察した後、下剤を注入し、起きたらトイレです。
トイレがきれいになったら、大腸内視鏡を行います。院内滞在時間が4~5時間かかります。
一方、下剤を自宅で服用して来院すると、胃カメラと大腸内視鏡を連続して行います。自宅で下剤を自力で飲んで、胃カメラと大腸内視鏡を連続で受けると、院内滞在時間は1~2時間程度です。
どこの医療機関でも「下剤を飲まない大腸内視鏡」を受けられる訳ではありません。
日本全国でも「下剤を飲まない大腸内視鏡」、当院が提供する下剤注入法を提供する施設はまだ限られています。
保険診療では下剤注入法という方法が算定できないこと、また大腸内視鏡用洗浄剤(下剤)は本来患者さん自身が自力で飲むことを想定して製造販売されていることがその原因です。
当院は、この下剤注入法(モビプレップ注入法)を、関西で初めて導入した内視鏡専門施設です。
◆水浸法
水浸法による大腸内視鏡とは、無痛大腸内視鏡挿入方法の一つです。大腸内視鏡から水を注入しながら大腸の奥へと内視鏡を進めていく方法です。
水浸法という大腸内視鏡挿入術は、以下に説明することから腸にやさしい挿入方法であると実感しています。
どこの医療機関でも水浸法を行なっている訳ではありません。関東の少ない医療機関で取り入れられている方法ですが、関西ではまだ数少ないのが現状です。
当院は、阪神間で初めて、水浸法大腸内視鏡挿入術を導入した内視鏡専門施設です。
◆下剤注入法、水浸法、そして麻酔使用でさらに安楽に
下剤注入法で苦しい下剤内服を回避することができ、さらに水浸法による大腸内視鏡挿入術により、痛みのない検査を受けることができることをお示ししました。
そしてさらにもう一つ、当院独自の麻酔方法を加えることで、より安楽に大腸内視鏡を受けていただくことを提案します。
当院で使用する麻酔は、早く効いて早く覚めるものを使用します。
検査後にフラフラすることが少ない特徴があります。また生体モニターの情報と、複数の医療者の観察眼により、適切な麻酔状態をコントロールすることができます。
胃カメラで下剤注入した後に、トイレ歩行に困らないよう、また大腸内視鏡で少しの痛みも感じないように、細心の注意をもって対処しています。
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