沖縄県の直腸がん
病気名から検索
病院名から検索
直腸がんについて
直腸は、大腸の中でも肛門直前に位置する約15~20cmの器官。
直腸がんは大腸がんの一部である直腸に発生した悪性腫瘍で、日本人に発症する大腸がんの約40%を占める。主な発症要因には、動物性脂肪の摂取量増加に伴う食生活の欧米化や喫煙・塩分摂取過多がある。
主な症状は血便・便秘・便が細くなる、排便がなくても便意を感じる(テネスムス)、腹痛などだが、進行するまで無症状というケースも少なくない。
直腸がんを含む大腸がんは、早期発見で約80%以上の治癒が期待できるので、40歳以上は健康診断で行われる便潜血検査(検便)によるスクリーニングを毎年受けることが望ましい。
直腸指診、大腸内視鏡、注腸X線検査などを行い、病変組織の採取(生検)から確定診断に繋げる。また、腹部CT・超音波検査・MRI検査・PET検査(フッ素を含む薬剤を注射して、がんを調べる検査)など必要に応じて行い、がんの進行度を確認して治療法を選定する。直腸壁は5層になっており、粘膜内や粘膜下層の比較的浅い範囲に留まっている「早期がん」では内視鏡治療が可能。「進行がん」では手術による、がん切除が基本となる。症状緩和・再発予防・再発時の治療として、抗がん剤による化学療法(薬物療法)や放射線療法が行われる。なお、直腸には泌尿器や生殖機能を司る神経、排便機能を司る筋肉(肛門括約筋)など、術後のQOL(生活の質)に関わる要素が多く存在することから、手術前にがんサイズを縮小させる目的でも化学療法や放射線治療を行う場合がある。特に直腸がんでは、がんの進行度と肛門括約筋の位置関係が手術方法を決定する上で重要なポイントとなる。一般的に直腸指診で腫瘍を触れなければ、手術で排便に関連する神経や筋肉の切除を伴わず、永久的な人工肛門(腸の一部をお腹表面に出して、便を出すようにすること)にはなりにくい。
化学療法はがん細胞だけでなく正常細胞へも攻撃するため、アレルギー反応や吐き気・脱毛・口内炎などの副作用が起こりやすい。術後は3か月~半年に1回程度のCT検査や大腸内視鏡検査による定期検査および5年間の経過観察が必要となる。
規則正しい食事習慣(過食を避けて栄養バランスの取れた食事)・運動・節酒・禁煙など、発症リスクとなりうる環境因子を日頃より改善することが直腸がんの予防に繋がる。
全国合計 直腸がんの治療実績
直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍
手術別 | 件数 | 平均在院日数 |
---|---|---|
(01) 骨盤内臓全摘術等 | 4,560件 | 28.5日 |
(02) 肛門悪性腫瘍手術 切除等 | 26,498件 | 19.6日 |
(03) 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 | 5,667件 | 10.8日 |
(04) 直腸腫瘍摘出術(ポリープ摘出を含む。)等 | 7,088件 | 13.0日 |
(05) 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 | 7,786件 | 6.5日 |
(06) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 | 3,859件 | 4.4日 |
その他手術 | 10,948件 | 19.4日 |
手術なし | 50,825件 | 6.8日 |
合計 | 117,231件 | 12.2日 |
病院別 直腸がんの治療実績
「直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍」の治療実績数を、便宜上“直腸がん”のランキングとしています。この件数には、他の病気の治療も含まれることがあります。