医療法人 社団翠会 行橋記念病院 の口コミ・評判

こちらの病院には、叔父と祖母がお世話になりました。

結果から書くと、最後をこちらで迎えました。

こちらの病院は、ご老人の主に認知症患者が多く
診察外来は非常に狭設備で、他院から手の施しようがない状態の
末期医療で移転するケースが多いようです。

隣にデイケアの施設もあり、認知症と言っても
軽度だとデイケアの方で下の処理を自分で出来ない、日常生活が
介護のレベルでは補えない患者は末期医療を受けます。

祖母の場合は、老人ホームでは下の処理が手に負えなくなり
深夜徘徊をしたことなどから、定期検診からも骨密度がもう限界まで
きていること、今後寝たきりを基本とすることからここへ移転になりました。
振り返ると２年ほどお世話になったかと思います。

最初は、症状がまだ軽く自分で立ってトイレに行けたので個室病棟のある
白い大きな建物の３Fに入院で、そのホールは
軽度〜中度の認知症老人が入院しており、ドアやエレベーターなどは
鍵を開けてもらわないと出入り（お見舞い・面会）が出来ないシステムです。

その病室に入っていたのはわずか3ヶ月ほどで、その後、祖母は
重度の末期医療とし、反対側の平屋建ての棟に移されました。

そちらの棟に移ってからは、、
鍵を使っての出入りの必要がなく（完全寝たきり、手を拘束）面会には
訪れやすかったのですが、、不思議なことに
入院患者のお見舞い家族を見かけたことはほとんどありませんでした、、。
それほどに、終の住処ならぬ終の病院という認識が地元には定着していたようです。

祖母は家族から慕われていたので、私を含め母や親族など
頻繁に面会に訪れましたが、ここに入ってからの老衰の進行は目を背けたくなるほど
でした。
昼夜問わず呻き声がこだまし、認知症患者のブツブツと独り言が絶えず聞こえ
看護師もまだ筋力のある患者は抵抗することを恐れてか、手足を拘束しており
祖母も元々爪の先が突き出た指の形だったこともあってか、手にグローブをはめられていました。
歯磨きや洗髪などは最低限のケアで、、でも家での介護は出来ないレベルなため
毎回涙無くしては面会できずそれでも、我が家の家族は後悔を残さぬよう
祖母に出来る限り会いに行きました。
私は、数えていませんが毎週末、行ける余裕があれば立ち寄りました。

それだけ通っていても、、先に書いたように他の患者さんの家族と
出会うことはほとんどなく、みんな最後をここに任せている、、そんな印象を
この病院に抱きました。

病棟の清潔度、看護師のケアの質、医師の巡回などは
特に不足はなかったです。

生まれたばかりの新生児〜２歳児までは、この病棟は
立ち入りを断られました（感染予防のため）。

ちょうど私の妊娠〜出産に重なった時期で、私が赤ちゃん連れで家族で
入れ替わり（赤ちゃんを外で抱いて待っているため）待っていると
年配の医師が通りかかり、
『嬉しいな、、こんなに元気な今からのパワー溢れる命に出会えて、、
抱っこさせていただけますか？』とにこやかにおっしゃり
我が子を抱いて目を潤ませながら、『この子くらいの元気をここの人たちに（患者）分けてあげたいですね』と言ってくださったのが
私は忘れられず、この先生は真摯に一人一人の末期に向き合ってこられているのだと感じ
涙が滲みました。

口コミ、評価というよりも
体験談のようになってしまいましたが、、

病院で垣間見れた心ある出来事でした。

HPなどからは伝わらぬ実情がお伝えできれば幸いです。