山口県の大腸がん
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大腸がんについて
大腸は全長約1.5m~2m、直径約5~7cmの臓器で、小腸を時計回りで取り囲むように存在する。主に水分吸収や便を作る働きを担い、盲腸・結腸(上行・横行・下行・S状)・直腸に区分される。
「大腸がん」は結腸・直腸・肛門に発生するがん。S状結腸と直腸に発症しやすく、がん死亡率の男性3位、女性1位を占める。罹患率は男性の約11人に1人・女性の約13人に1人の割合であり、近年増加傾向にある。発症リスクには高脂肪摂取や野菜不足など食生活の欧米化、運動不足・過度の飲酒・肥満、家族歴がある。発症は腺腫(良性ポリープ)からのがん化と粘膜からの直接発生がある。
初期では無症状だが、進行するとがんの大きさや発症部位で異なった症状が現れる。大腸右側(盲腸・上行結腸・横行結腸)のがんでは、しこり・腹部の張り・貧血がみられ、左側(下行結腸・S状結腸・直腸)のがんでは、血便・便秘と下痢を繰り返す・便が細くなるなどの症状が現れる。
健康診断での便潜血検査(検便)は大腸がんの一次検査として機能。直腸指診・注腸造影・大腸内視鏡検査により診断を行う。がん確定後は腫瘍マーカー(血液検査)、超音波(エコー)検査、CT、MRI検査、PET検査(フッ素を含む薬剤の注射)、遺伝子検査などの精密検査から、がん進行度を確認して治療法を決める。なお、大腸壁は5層に分かれており、がんの深さが粘膜・粘膜下層までの浅いがんを「早期がん」、それ以上を「進行がん」と分別する。
早期がんでは内視鏡治療(ポリペクトミー、EMR、ESD)が可能だが、大腸がんの基本治療は手術によるがん切除。体への負担が少ない腹腔鏡手術も一部のがんに適応可。がんが肛門付近にあり、手術により排便機能が残せない場合は、人工肛門(腸の一部をお腹の表面に出し、便が出るようにしたもの)となる。
また、再発予防や手術困難による症状緩和目的に薬物療法(抗がん剤・化学療法、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬)や放射線治療を行う。放射線治療は手術前のがんサイズ縮小目的としても行う場合がある。ただし、抗がん剤治療はがん細胞だけでなく正常細胞へも攻撃するため、アレルギー反応や吐き気・脱毛・口内炎などの副作用が起こりやすい。再発の95%は術後5年以内として、通常5年間は経過観察を行い、内視鏡やCTによる定期的な検査を必要とする。
全国合計 大腸がんの治療実績
結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍
手術別 | 件数 | 平均在院日数 |
---|---|---|
(01) 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 | 60,620件 | 18.2日 |
(02) 腸吻合術等 | 2,360件 | 21.3日 |
(03) 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 | 7,970件 | 10.1日 |
(04) 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 | 19,901件 | 6.6日 |
(05) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 | 12,562件 | 4.1日 |
その他手術 | 19,955件 | 17.6日 |
手術なし | 83,778件 | 6.3日 |
合計 | 207,146件 | 11.1日 |
病院別 大腸がんの治療実績
「結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍」の治療実績数を、便宜上“大腸がん”のランキングとしています。この件数には、他の病気の治療も含まれることがあります。