奈良県の特発性大腿骨頭壊死症の口コミ（2件）

お隣の奈良医大病院で人工股関節置換術の手術をすることになり、定例として患者の
サイズぴったりの人工関節を作るための「測定」を、こちらの病院でＣＴを撮影する
ということで訪れました。基本、こちらでは「診察・治療」は一切ないのですが、
撮影前に「問診」をきちっとしてくださいました。儀礼的なものではあっても、
非常に親身に丁寧にしていただけました。他、受診に来ているであろう方たちも
待合時間にうんざり、という感じでは全くなかったです。診察室の数がとても
多い印象を受けました。

設備は盤石で、専門の技師の方も熟練の方が多く、それを後方から学習しているで
あろう若い医師か技師の方の姿もありました。待ち時間はほぼ皆無で、撮影も
極めて手際よく、データは電子カルテ転送であるらしく、何かを医大に持って行く
とか、そういう手間は一切なし。会計も実に迅速でした。腕章をした「案内係」の
ような男性が隅々まで目くばせをしていて、困っていそうな人のところには
進んで歩んでいたのも印象的です。

減点の対象にはしませんが、駐車場が狭い通路の先で、入り組んでいて入り辛く
停めにくいことや、建物の「導線」があまりわかりやすい作りでないことなど、
慣れないうちは戸惑うことも多いのかなと思いました。

地元掛かり付けの整形外科で、およそ半年経過を診ていただき、このＭＲＩの様子
だと、最初に懸念した「特発性大腿骨頭壊死」という、国の難病指定の病気が
強く疑われるということで、奈良医大の股関節専門のＭ先生への直接予約紹介を
いただき受診しました。掛かり付けのドクターの母校であり、なんといっても
この「股関節」に特化したスペシャリストドクターですので、最終診断になり
ます。予約があったことも幸いして、待ち時間が常時半端ないと噂の医大ですが
予約時間きっちりに診察してくださいました。丁寧な問診と、同時にこれまでの
Ｘ線・ＭＲＩ画像を診ながら、これは残念だけども、一番懸念した壊死があるね、
と、率直に告知されました。のち、寝台で「可動域」を丁寧に診ていただき、
「この状態なら、即時のオペは必要ないね」と、にっこりと安心させていただき
ました。もしも手術となったら？と尋ねると、
「もちろん僕が切るよ。安心していい」と、これ以上ない力強いお言葉。さらに、「やるなら大学を奨めますよ。仮に僕がいなくなっても後輩もデータも残るから」
と。限られた診療時間の中で、気になっていたほとんど全てが氷解しました。
私の中では間違いなく、最高の股関節専門名医です。信頼できます。

病院の印象ですが、建物は新しく、各科がしっかり分離されつつ連携していて、
特に支払い・薬局ですが、これはこれで確実に混雑するのですが、番号札での
処理でさばいていて、待つのも自由ですし、病院内部にコーヒーハウスがあるので
そちらで時間を潰してから支払いに出向くことも可能。
とかく大学病院といえば、内部の受付システムが複雑になりがちで、最初は
あたふたするものですが、案内所の方の説明も明確で、窓口は全て「番号化」され
ていて、よくできていると思います。採点には入れないですが、駐車場が周辺に
やや少なく、日によってはお昼前にはどこも満車という事態もありますので、
そこだけ注意されたほうがいいと思います。間違いなく、奈良県の医療の要を
担う、総合大学病院です。