8年前、かかりつけの歯医者さんから紹介され、大学病院で粘液嚢胞の手術をしました。
下唇の裏側にぽちっと小さな出来物(粘液嚢胞)ができ、つい気になって噛んでしまい、でもつぶれないし、ちょっとしたストレスになっていたので簡単な手術と聞いて直ぐにお願いしました。
15分ほどの手術を終え、自分の傷痕を見ると5㎝ほどの大きい傷痕で、摘出した粘液嚢胞も2~3個あって、先生によると再発する可能性があるから周りにあったのも摘出したとのこと。傷自体は抜糸をしてから徐々に傷痕も目立たなくなっていくとのことでした。
手術当日はかなり痛みがあり痛み止めを服用しましたが、それ以降はあまり傷まず、気付くと麻酔が効いたままのような感じが残っていて、それも抜糸をすれば治るのかと楽観的に思っていました。
ところが、1週間後に抜糸をして3日が過ぎても麻酔が効いたままのような下唇の痺れとビリビリした痛みがあり、病院に問い合わせをしたところ「直ぐに来て下さい」とのこと。
結果、手術によって神経が切られてしまったことによる後遺症とわかりました。
その日から電気のマッサージを10分ほど受けに通院することになり、様々な薬を服用しましたがほとんど変化がなく。薬の副作用で強い吐き気に襲われたり、依存性が強い薬だとやめる時に時間をかけたり、副作用の少ない漢方薬だとあまり効かなかったり。
結局半年後に「症状固定」と診断されました。痺れはもう一生治ることはなく、痛みは薬を服用して様子を見ていくしかないとのこと。
先生から無駄な治療ではない、と言われレーザー治療を2年ほど通いましたが、効果はなく投薬も通院もやめました。
8年たちましたが、「症状固定」の言葉通り、何も変わっていません。
冷たい風や夏のクーラー、真冬の寒い時は特に下唇の痛みが辛いです。冷たい飲み物もビリッとします。口紅を塗る時も痛いです。マスクをしていると少しマシですが、それでもずーっと麻酔をしているような冷たい感覚とビリビリした痛みがあります。
なんでもっと調べてから手術をしなかったのか、後悔しています。
検索してもあまり出てこない「粘液嚢胞」。こういった手術による後遺症が一例でもあることを一人でも多くの人に知ってもらいたいです。