数年前に成人の発達障害を診られる医師として大学の教員に紹介されて受診しました。
その時も誠実で頼れる医師という印象を持ちましたが、最近再診断のために受診してみてもやはり、良い医師だと感じました。
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数年前に成人の発達障害を診られる医師として大学の教員に紹介されて受診しました。
その時も誠実で頼れる医師という印象を持ちましたが、最近再診断のために受診してみてもやはり、良い医師だと感じました。
予約制で時間を30分単位でしっかり取ってくれるので、きちんと話を聞いてくれますし、その中で約束したことはきちんと守ってくれます。お願いした調べごとも、ちゃんと次回までに調べて、私に合わせた形で提案してくださいました。
心理士さんも若い方でしたが、誠実に関わってくださいました。
私自身、他科の医療従事者なので、仕事の裏側は透けて見えるものです。
そういった意味でもやはり誠実な医師とスタッフだったと思います。
成人の発達障害はwaisの結果グラフの形だけから単純に診断することはできません。
また、患者は心の置き所を見つけるために、診断名にこだわりがちですが、精神科医療において、治療過程全体を見渡した時、診断名というものはあまり意味がありません。
また、人を傷つけたり、不快な気持ちにさせてしまう障害や疾患は、発達障害だけではありません。
現在発達障害は社会現象のようになっているので、生きづらさの理由をそこに求める人が多いのは事実です。発達障害です、と認めてもらうことで安心する人もいると思います。
しかし、診断名をもらったからといって、それは治療ではありません。そこから生きやすさを獲得していくためには、患者本人が努力しなくてはならないことは、変わりありません。
現在、精神科医療の中では、発達障害の過剰診断、過剰投薬が問題となっています。
「やっぱり発達障害でしたね。あなたが思った通りです。あなたが正しい」と言ってもらうことでスッキリするのでしょうか。それに特化した、初診の検査と30分の面談で診断してくれるクリニックもあります。そういうやり方もいいと思います。
ただ、発達障害と診断された、そのあとどうしようと思っておられますか?どうなりたいですか?それを決めるのは医師ではありません。
あなたが求めておられることは発達障害というラベルを貼ってもらうことなのでしょうか、生きやすさを獲得することなのでしょうか。
このクリニックに限らず、生きづらさの悩みで受診を考えている方は、そのことをよく考えて医療を受けることをお勧めいたします。
そうすると自ずとどういう施設やサポートが必要か見えてくると思います。
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2009年06月来院
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2017年02月投稿
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