Caloo(カルー) - 摂食障害の拒食・過食症が約40年続き、死を思いつめるほど苦しい。   : 病気体験レポート
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摂食障害の拒食・過食症が約40年続き、死を思いつめるほど苦しい。  

フロッシュ  (60歳代・女性)

オススメ: 2,504views 2017年06月13日投稿 18votes 3comments

私の病気は、拒食や過食などの摂食障害で、10代から発症している場合は「中枢性摂食異常症」にあたり難治性疾患に指定さている深刻な病気です。

10代からという定義がどういうことか良くわかりませんが、10代から発症していなくても、何歳から発症しても、摂食障害は、心身ともにボロボロになってなかなか抜け出せない辛い病気です。
 
現在は、拒食症や過食症など、マスコミや報道で周知されていますが、私が10代の頃はこの障害はほとんど知られておらず、相談できる人もいないような時代でした。
 
また、この病気は、精神科か心療内科に、自分が摂食障害だと相談しにいくのは、後ろめたい気持ちや、過食嘔吐している場合は、食べ物を粗末にしている気持ちが強く、相談しに行くことがなかなかできません。
 
私がこの病気になった経緯と現状、結果どうなったかをレポートします。

私は、もともと太っているわけではありませんでした。
ただ、骨格が遺伝的にがたいがよく、水泳を本格的に3歳ころから高校までしていたため、肩幅も胸板も厚く、ごっつい身体になって、太っていなくても、大柄な身体にみられていていました。

さらに、顔が丸くエラもはっていて、顔に肉が付きやすく、顔だけみたら、あきらかにふっくら太っている人に見える顔つきです。
 
顔がほんとに横長にまるい骨格で、顔みただけで、デブといわれることも頻繁でした。
体重は標準より痩せているのに、大柄なので、太ってでかく見えるのが原因でした。
 
太ってみられることやデブといわれること。
これがコンプレックスで、顔だけでも痩せたら、身体が多少大きくても、痩せてみえるのではないかと思い、中学2くらいからダイエットしはじめました。

ただ、水泳は極端にカロリーを使うし体力も使うので、食べないわけにはいきません。
 
カロリー制限をして、水泳できるギリギリのカロリーのみとって、部活が終わったら家まで10キロくらい走って帰り、夜もジョギングを1時間以上し、痩せることに必死でした。

身長が167センチあり、当時としては長身で高めですが、高校に入って体重は47キロまでおちました。
 
服をぬぐと、骨がけっこう浮き出ていますが、水泳で筋肉がついているので、それほどガリガリという感じはしなく、肺も水泳で肺活量があって上半身が大柄なので、いくら痩せても肩幅がかなりのあってLサイズではないとはがらないのです。
 
これは、全て水泳でこういう身体になったんだと、水泳の事がだんだん嫌になり、また、ダイエットで体力もなくなっていって、とうとう部活もやめました。

そこから、ダイエットに拍車がかかり、野菜と味噌汁しか食べない、運動は1日3時間はするという生活をはじめました。

いわゆる、拒食症の始まりです。
 
とことん食べなくなり、しだいに体重は40キロまで落ちました。
水泳でついた肩まわりの筋肉もようやくおち、鎖骨や肩の骨や、肘の骨がでるまでになりました。

一番気にしていたまるい顔も、頬骨がでるくらいになり、ようやく、「ぽっちゃりだね」といわれなくなり、安堵しました。
 
でも、逆三角形の水泳選手特有の体形は変わらず、エラがはっているせいで、顔が大きくみえるので、まだ痩せなといけないと、1日一度、夜、コンニャクとほとんどカロリーがないスープ、昆布を食べる生活にし、1日に20キロくらい毎晩走りました。
 
そして、18歳の誕生日の頃には、35キロまで落ち、ようやく、周りから、ガリガリにやせてると、頻繁に言われるくらいになりました。
私には、それが褒め言葉に聞こえて、うれしくもっと痩せたいと思うようになりました。
 さらに、運動して、水分もとらないようにして、32キロになりました。
167センチで32キロだと、今なら分かりますが異常で命の危険ある状態です。

32キロになると、何をしていても、頭がぼーっとして、力が入らず、自転車も上手くこげないくらい体力がなくなってき、とうとう、階段からおりるとき足に力が入らず転げ落ちて、その場で動けなくなってしまいました。

親は、子供に無関で、忙しく食事も別だったので、ここまで痩せて転げ落ちて動けんくなって数時間そのままでいて、帰宅後家族が私を見つけ、それまでで、私の痩せぶりに気が付きませんでした。
 
痩せたのは、内臓の病気でもしかしたら癌で痩せたのではとか、勘違いして内科に連れていかれ、結局、内臓も弱っていましたが、極度の栄養失調と脱水症状、腎臓機能低下ですぐに入院させられました。
親は、なんで食べてなかったのかと怒り、とにかくカロリーが高いものをいっぱいもってきては無理に食べさそうとして、ストレスが余計にたまりました。
 
医者には、太りたくないことをいって、病院の食事も食べたくないと言い張っていましたが、このままでは死ぬと言われ一生懸命説得されて、病気であることを説明されても、やはり太りたくなかったです。
 この時点で、心も壊れていたんだと思います。

ただ、ずっと入院だとしんどいので、自分でカロリー考えて、なんとか40キロまで戻して、退院することができました。

家族には、拒食という心の病気が全く理解してもらえず、痩せたせいで休学したり部活を辞めたりしてと逆に責められて、どんどん苦しくなり死にたくもなりました。
 
帰って、鏡をみたら、また太っているのが嫌になって、頭がおかしくなりそうでした。
なんとか高校卒業して、進学で一人暮らしをすることになり、ここから人生がまた変わり始めました。
 
友人たちができて、痩せ過ぎだよとしきりにいわれ、もっと食べたほうが女性らしくてかわいいと皆がいうのと、ランチを一緒にしないと、仲間はずれにされるのが怖くて、学食でランチを食べるようになりました。

そこで、食べることがこんなに美味しいなんてと、いきなり、脳がぱーっと明るくなったというか、食べることに異常に執着するようになりました。
 
家に帰って、スーパーで、これまで我慢していた菓子パンやアイスなどの甘いもの、麺類などを大量に買ってきて、一気に食べ始めました。食べてる時は幸せで、もう止まりませんでした。

しかし、お腹がいっぱいになったら、食べた量とカロリーが気になり、罪悪感で、太ったらどうしようと思い、「なかったことにすればいい、吐けばいいんだ」と、トイレに行き、喉の指を入れて吐きだしました。

吐く事は本当に悪いことでもったいないと思い泣きながら吐きました。
全部吐くまで1時間くらいかかりました。
 
でも、この1日が最初で最後ではなく、永遠に終わらない過食嘔吐のはじまりの日になりました。
 
10代後半から現在まで、完全拒食になったり、その反動で過食になり激太りしたり、それが嫌で過食嘔吐したりを、エンドレスに繰り返して約30年がすぎました。

摂食障害で亡くなる方は、とても多い深刻な病気です。
 
私の場合、外見コンプレックスと、今は分かりますが、親の愛情がほしくて、誰かに必要とされてないさびしさから、過食にはしって食欲をみたして一得の満足を得ていたこのスパイラルは理解できています。

家族には、過食嘔吐の件も相談したりしたのですが、普通に食事をして過食も拒食も、ましてや過食嘔吐なんて人間がすることじゃないと思っている家族には、これらの行動を非難され怒られ、全く理解してもらえないので、隠れて、過食、拒食を繰り返す悪循環になり、今でも、理解が得られないまま、半分精神的におかしいとまで思われて分かってもらえていません。悲しいですが、もうあきらめています。
 
恋人もいなく、いい年のおばさんで、一人暮らし。

仕事が終わるととにかく寝る間を惜しんで過食。それが苦痛で死にたくなると、今度は、自傷行為をしはじめ、拒食とお酒飲んで寝て食欲をごまかすとう、身体に悪いことばかり現在もしていて、どうやっていいのか自分でも分かりません。
 
この摂食障害の代償は、ほんとうに酷いものです。

実態経験で分かった苦痛から、私は、今、軽い気持ちで、過食しても嘔吐すればいいとか思っている方いたら絶対にやめてください。また、過食しても下剤で出せばいいと思っている方、危険ですからやめてください。
 
私は、過食嘔吐のし過ぎでほとんどの歯がとけてしまいました。虫歯にもなり、多くが差し歯です。

そして、いつも食べていて胃酸など消化液の分泌が異常になってしまい、胃酸が逆流したり胃潰瘍になったり、喉も胃酸でやけ血まみれになったり、内科にもずっと通院し、たくさんの胃薬胃腸薬などを服用しています。

そして、通常の20倍以上の下剤を何十年も使用していたため、下痢が当たり前になってしまい、そのせいで、腸が傷つきそこから膿がたまり、何度も手術をしました。
さらに、下剤を使わないと便がでなくなり、診察してもらったら、腸の運動が機能しなくなっていて、自力でぜんどう運動がなかなかできなくなってきているとも、大腸を調べてもらったら分かりました。
 
さらに、栄養失調と嘔吐のしすぎで必要なミネラルなどが不足し、骨がもろくなり、すぐ骨折するようにもなりました。
検査すると、老人のような脆い骨で、筋肉が極端になく、高齢の寝たきり老人のような身体だと先生に診断を受けました。
 
身体も顔も、太ったり痩せたりの繰り返しで、のべ30キロ近くを太ったり痩せたりしていたので、皮がのびきって、だらっとたれさがり、まだアラフィフなのに、完全に老人のような裸体です。
栄養不足から、頭髪が異常に薄くなり、地肌も透けてしまいました。
 
生理は10代のころから、ほぼこなくなってしまい、太っている過食時期が長い時にたまに来る程度でしたが、30代からは早い更年期か、全く来なくなってしまいました。
 
世の中、顔が丸い、ぽっちゃりしてるからといって、気にしているのは、結局自分だけ。
他人は、他人のことなんて実際はそこまで気にしてないというのは、今は分かります。
昔に戻れたら、今私がどうなってしまったか、そうなりたくないならダイエットはやめて、自分を受け入れて、長所を生かして、自分自身の魅力を分かってもらえる友人や恋人を見つけてと言ってあげたいです。
 
今の私には、こうなってしまって、友人と遊びに行く体力もなく、外見の老化が恥ずかしくて仕事以外は引き込もりで、楽しみが何もない生活です。
唯一、食べておいしさを感じることだけが快楽、生きていると思え、過食してしまい、そこで自己嫌悪です。
 
満腹中枢がもうおかしくなっているのと、精神的に壊れているんだろうなと自覚しています。
 
おそらく、ここから人生をやり直すためには、摂食障害(過食嘔吐をメインにしている)を治療する病院に入院して、長期、心のケアを、体調を規則正しい生活で、少しずつ直すしかないと分かっています。
ここでは、書ききれませんが、本当に、摂食障害を自分が背負ったため、いろんな苦痛がともない、まともな生活ではない、おぞましいような生活を送ってきました。
 
私のように何十年も苦しんでも、何が原因か分かっていても、摂食障害が治らない人間はいるのです。
私のように、身体も心も壊れる前に、まだ初期の方、治したいと思っている方、ただの心療内科ではなく、摂食障害の事を徹底して理解し専門治療を行っている病院へ行ってください。
 
普通の精神科などへいっても、摂食障害に詳しくない先生が担当になると、メンタル的に落ちんだり、話しがかみ合わなかったり、理解してもらえなくて、心が苦しくなり、悪化することもあります。
精神科、心療内科といっても、先生によって、得意分野がさまざまで、治療方針も異なります。摂食障害に特化した治療を行っている病院へまず話だけも聞いてもらいに行くことが、最善だと思います。

それから、友人、家族、恋人など、理解して病気を受け入れて、サポートしてくれる方がいれば、それはすごく助けになると思います。
 
摂食障害で自殺をしたり、併発する病気で死亡される方が多いです。
危険な病気なので、どうぞ治療をはじめてくださいとお願いですから、治療と心のケアおすすめしたいです。
 

コメント3件コメントを書く

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コメント(3件)

  • sannji
    摂食障害の辛さ、とても深刻でよんでいて心が痛みました。
    私は、代謝異常で、体重が20キロ近く1~2か月増減する、原因不明の病気です。
    異常な食欲で1日中だべてもお腹が空いてすぐ消化してしまい急激に太ったと思ったら、今度は、持病の難病で寝たきりで食べられなくなり、過剰な代謝で1日に1キロ単位で体重がおちる奇病です。
    食欲がコントロールできない辛さは、とてもよく分かります。
    直接お会いしてはいないしコメントでのつながりですが、フロッシュさんの身体を心配し、何か楽しいと思える事がないか、心から願っています。
    投稿:2017/07/01 20:08
  • フロッシュ
    sannjiさん
    辛さ分かっていたけうれしかったです。
    sannjiさんのレポートも読みました。
    たくさんの病気もち、心も体も大変なのに、温かい言葉感謝します。
    本当にうれしかったです。
    投稿:2017/07/01 23:19
  • ゆき
    フロッシュさん、大変な生活をされてきたのですね。
    私もほぼ30年間、摂食障害です。最初の4年は過食、1年目に12キロ太りました。
    その後は過食嘔吐を今日まで繰り返しています。
    毒親のもとで育ち、周りとのコミュニケーションがうまくとれません。断ることができない性格のため、よく利用されてきました。
    嫌なことがあるたびに過食嘔吐して、お金も使うし、歯はもちろん体を悪くするし、嘔吐しきれなくて結局痩せないし、悪循環から抜け出せていません。
    ただ、今は利用しようとする人達とは縁を切り、少ない人とだけ交流するようにしています。
    お互い、明るい将来にしたいですね。
    投稿:2018/01/21 01:10

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  • もう何年もお世話になっています。 酷い頃に比べ、先生のお陰で日常生活を送れるようになりました。本当
    5.0 みい 医療法人社団踏青会ファミリ柏・こころのクリニック(千葉県 柏市)
  • 娘が中学に入ってすぐに摂食障害になり、すでに大阪の某総合病院の小児精神専門の病院で数年間に渡り、入退
    5.0 実は医療関係者 淀屋橋心理療法センター(大阪府 豊中市)
  • ここのドクターは、根本から、治療をしてくださる専門家です。子供が精神科に、鬱、摂食障害食べれなくなり
    5.0 ひまわり1 諏訪赤十字病院(長野県 諏訪市)
  • 8年前に拒食症で入院しました。26年前に拒食症になり、いろいろな病院を回りましたが、どこも、無理に食
    5.0 海王星126 筑波大学附属病院(茨城県 つくば市)
  • 小学生の時からこの病院にお世話になり、家庭環境と精神面の悪化で去年まで2回の入院を経験しました。
    5.0 Coco のぞえ総合心療病院(福岡県 久留米市)

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