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初めて耳にした病名、GISTという病気を父が発症しました。

tsu2  (30歳代・女性) 2017年07月17日
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病気
消化管間質腫瘍(GIST)
病院
琉球大学病院
参考
http://www.ncc.go.jp/jp/rcc/01_about/GIST/index.html

父が49歳の時にGIST(Gastrointestinal Stromal Tumor)という病気を発症しました。発症は10万人に2人という珍しいガンで、最初受診した病院では「肝臓がん」との診断でした。しかしなんだか様子が違うということで大学病院に転院し、精密検査でGISTだと診断されました。初めて聞く病名に、当時大学1年だった私は参考文献を読み漁りました。疲れやすいなど体調不良で受診した最初の病院には、3週間ほど入院していました。9月半ばだったと思います。10月に入って、大学病院への転院が決まるころには「腹水」でお腹がパンパンになっていました。
車で10分ほどの距離の大学病院へ移るにも、お腹の水を程々に抜く(抜きすぎるのも良くないようで‥)など慎重に処置が行われました。

お酒が好きだった父の肝臓は、肝硬変に限りなく近い状態と言われていました。父の父(祖父)も肝臓ガンで他界し、父の甥は幼いときに肝臓の病気で入院したことがあると聞いていたので、遺伝的に肝臓の弱い家系なのかもしれません。
父のGISTは胃から発生。本来なら手術で切除するのが第一選択肢なのですが、すでに肝臓に転移していました。糖尿病もあって血管の状態も良くなく、出血時の血が止まりにくい、肝硬変に近い状態になっている肝臓への転移があるなど、手術できる状態ではなかったようです。大学病院では投薬での治療(分子標的薬のグリベック)をしていましたが、発症から3か月で、50歳の誕生日を目前にして亡くなってしまいました。

大学病院に移ってからのほうが、腹水を抜いてくれたり薬のコントロールの成果なのか、症状が落ち着いているように見えて、よく話もできました。
でも食欲はほとんどなく日に日に痩せていきました。1本200kcalのどろっとした高カロリードリンクを飲んでいたかな?という程度。
母も早くに亡くなって父子家庭だったので、私は内緒で大学を休学してお見舞いに行っていたのですが、気づいていたのか「大学は行かないのか?」と気にかけていました。私もまさか3か月で亡くなるとは思っていなかったのですが、休学したことで看取れたので全く後悔しておりません。

最後の1週間ほどは緩和ケアでモルヒネを投与。意識が朦朧として話はほとんどできませんでしたが、父は治療期間中、一度も「痛い」「苦しい」などの弱音を吐きませんでした。肝臓は沈黙の臓器の言いますので、「肝臓の弱い家系」「10万人の2人の病気を発症することもある」と肝に銘じ、定期検診など予防医療の大切さを痛感しました。

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