重度の歯周病治療: 骨の溶解がかなり進み、歯と歯ぐきとの隙間（歯周ポケット）が6mm以上に広がった重度歯周病に対する治療。

歯科衛生士による歯磨き指導や歯垢・歯石取り（スケーリング／ルートプレーニング）などの「歯周基本治療」に加え、切開を伴う「歯周外科治療（フラップ手術／歯肉切除術／歯周組織再生療法）」、グラグラの歯をかぶせ物で固定して安定させる「歯周補綴（ししゅうほてつ）」を施す。

歯を残すための治療を前提としているが、周囲の歯へのリスクや状態から「抜歯」となる場合がある。（保険適用あり）
※自由診療にて、治療期間の短縮や通院回数の削減が可能な治療法を提供している歯科医院もある。

10回以上の通院となり、治療完了までに1年以上かかる。
治療終了後も再発予防に3～6か月ごとのスケーリングや定期検診を受けることが望ましい。

▼日本臨床歯周病学会
https://www.jacp.net/perio/brush/
料金の目安: ≪保険適用あり≫　歯周基本治療：3万円～10万円程度フラップ手術：2,000円程度／本歯周組織再生療法：6,000円～10,000円／本 ※3割自己負担 ≪保険適用なし≫　歯周基本治療：30,000円～50,000円程度フラップ手術：1万円～10万円程度／本歯周組織再生療法：5万円～10万円程度／本

診療科目

歯周病科

病気

歯周病

診療・治療法

スケーリング（歯石取り） (679): 歯の表面に形成された歯石やバイオフィルム（細菌が形成する薄い膜）を専用の器具で除去する処置。
ルートプレーニング (579): 歯茎の中（歯周ポケット）に蓄積した歯石やバイオフィルム（細菌が形成する薄い膜）を専用の器具で除去する治療。
レーザーを用いた歯周病の治療 (234): 歯科用レーザーを用いた低侵襲な治療法で、患部にのみ作用して痛みが少ない。深い歯周ポケット内の歯垢・歯石除去や歯周病菌の殺菌、再発抑制に効果的。（条件により保険適用可）
フラップ手術（歯肉剥離掻爬術）による歯周病の外科治療 (480): 中度～重度の歯周病に対して、よく行われる歯周外科治療。歯ぐきを切開し歯根をむき出して、歯石や病変を目視で確認しながら除去する小手術。（条件により保険適用あり）
GTR法（歯周組織再生誘導法） (282): 重度歯周病治療として、歯周病により破壊された部分に人工膜を挿入することで空間を確保して、歯周組織の再生を誘導する治療法。（保険適用あり）
エムドゲイン（歯周組織再生療法） (320): 重度歯周病に対する歯周組織再生療法のひとつ。垂直性骨吸収のある重度歯周病に対して、タンパク質が含まれた薬剤（エムドゲイン）を歯根に流し込んで歯の再生を促す治療法。（保険適用なし）
重度歯周病による抜歯 (581): 重度歯周病で歯がグラグラしすぎる、歯根の周りに支える骨がほとんどない、歯周治療を行っても改善がみられないなどの場合には、周囲の歯を守るために抜歯になることがある。（保険適用あり）
ローカルドラッグデリバリーシステムによる歯周病治療 (130): 必要なところに薬剤を働かせる局所薬物送達療法（LDDS）のこと。歯科では歯科医・歯科衛生士のプロケアのひとつとして、歯周ポケットに抗菌剤を直接流し込んで一時的に炎症を抑える。（保険適用なし）