肺がんは、肺の中に悪性の腫瘍ができる疾患である。肺は、胸部にある左右一対の臓器で、体内に必要な酸素を取り込み、不要な二酸化炭素を体外に排出する「ガス交換」の働きをしている。
肺がんには、肺自体に発生する「原発性肺がん」と、他の臓器のがんが肺に転移して起こる「肺転移」があるが、通常、肺がんと言えば原発性の肺がんを指す。治療が難しく、死亡率が高いのが特徴であり、国内で年間8万人が発症し、7万人が命を落としている。
肺がんは、組織型による分類で「小細胞肺がん」と「非小細胞肺がん」に分けられ、さらに非小細胞肺がんの中には、「腺がん」「扁平上皮がん」「大細胞がん」の3つのタイプがある。肺がんの80~90%は非小細胞肺がんであり、中でも腺がん(肺腺がん)の割合が最も多い。小細胞肺がんは、発症数は5~10%と少ないが、進行が速く、転移や再発しやすいのが特徴。
肺がんの発生にはタバコや化学物質が深く関係しているため、喫煙習慣のある高齢男性の発症が多いが、近年、喫煙習慣のない人の発症も増えてきている。
肺がんの初期は症状がないことも多く、進行すると、咳や痰、血痰、発熱、呼吸苦、動悸、胸の痛みなどの症状が現れる。がん細胞が増殖すると血液やリンパ液に入り込み、反対側の肺やリンパ節、骨、脳、肝臓、副腎などに転移を起こす。
肺がんの診断には、胸部のレントゲンやCTのほか、肺の細胞や組織を採取して調べる病理検査(生検)を行う。さらに治療開始前には、組織型や進行度(Ⅰ~Ⅳ)を確認して治療方針を決めるため、PET検査、全身CT、脳MRI、骨シンチグラフィー、超音波検査などを実施する。
肺がんの治療はがんの種類や進行度、状態によって大きく異なる。早期の非小細胞肺がんは、腫瘍を取り除く手術が基本となる。がんが進行している場合、抗がん剤治療が中心となり、状態によっては、放射線治療を組み合わせた併用療法なども検討する。進行の速い小細胞がんでは、すでに転移しているケースが多いため、抗がん剤を始めとする薬物療法が中心だが、状態によっては、放射線治療を併用するなど、それぞれの患者の状態に合わせて適切な治療を選択する。
肺がんの予防には、日頃から禁煙を心掛けることが有効。また、早期発見のためにも、健康診断などで定期的に検査を受けることも重要である。
手術別 | 件数 | 平均 在院日数 |
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その他手術 | 73,226件 | 13.9日 |
手術なし | 256,652件 | 10.8日 |
合計 | 329,878件 | 11.5日 |
「肺の悪性腫瘍」の治療実績数を、便宜上“肺がん”のランキングとしています。この件数には、他の病気の治療も含まれることがあります。
順位 | 都道 府県 |
病院名 | 治療実績 | ||
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合計 件数 |
手術 あり |
手術 なし |
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1 | 宮崎県 | 独立行政法人国立病院機構 都城医療センター | 797 | 63 | 734 |
2 | 宮崎県 | 県立宮崎病院 | 425 | 143 | 282 |
3 | 宮崎県 | 宮崎大学医学部附属病院 | 376 | 131 | 245 |
4 | 宮崎県 | 県立延岡病院 | 351 | 110 | 241 |
5 | 宮崎県 | 独立行政法人国立病院機構宮崎東病院 | 325 | 40 | 285 |
6 | 宮崎県 | 社会医療法人善仁会宮崎善仁会病院 | 259 | 37 | 222 |
7 | 宮崎県 | 県立日南病院 | 66 | - | 66 |
8 | 宮崎県 | 小林市立病院 | 56 | - | 56 |
9 | 宮崎県 | 医療法人魁成会宮永病院 | 53 | - | 53 |
10 | 宮崎県 | 社会医療法人泉和会 千代田病院 | 49 | - | 49 |
11 | 宮崎県 | さがら病院宮崎 | 37 | - | 37 |
12 | 宮崎県 | 古賀総合病院 | 25 | - | 25 |
13 | 宮崎県 | 宮崎生協病院 | 24 | - | 24 |
14 | 宮崎県 | 独立行政法人地域医療機能推進機構宮崎江南病院 | 16 | - | 16 |
15 | 宮崎県 | 宮崎市郡医師会病院 | 15 | - | 15 |
16 | 宮崎県 | 串間市民病院 | 12 | - | 12 |
17 | 宮崎県 | 医療法人社団仁和会竹内病院 | 11 | - | 11 |
17 | 宮崎県 | 社会福祉法人恩賜財団済生会支部宮崎県済生会日向病院 | 11 | - | 11 |