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空咳とアトピー、血液検査で慢性好酸球性肺炎(CEP)が判明 (写真あり)

spicy  (50歳代・男性) 2014年08月22日
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病気
肋間神経痛マイコプラズマ肺炎特発性好酸球増多症候群気管支喘息アトピー性皮膚炎、咳喘息、アトピー咳嗽、慢性好酸球性肺炎
病院
日本赤十字社栃木県支部足利赤十字病院医療法人 新井病院かわたクリニック岡田内科・小児科松川クリニック内科・皮膚科医療法人社団永成会矢作整形外科・内科医療法人 あきわ皮膚科
製薬
プレドニゾロン錠
参考
http://www.nanbyou.or.jp/entry/601

私は43歳男性で、子供の頃のからのアレルギー体質。

症状に波はあるものの、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、
アレルギー性鼻炎、春季カタル等の、アレルギー疾患セットを持病として認識しています。

結論から先に言うと、『慢性好酸球性肺炎』と言うレアな難病を患い、
入院(16日間)中や病名が確定するまでの間、
とても不安で、煩わしくツラい想いで過ごしました。
自分なりに病気の事はずいぶんと勉強する事ができましたので、
今後の同じ病気の人の為に、少しでも自分の体験談を残そうと思います。

この慢性好酸球性肺炎(以下CEP)と病気。
後になり遡って考えると、7~8ヶ月前から発症のサインが出ていました。

CEPはアレルギー疾患が間違って悪化した、延長線上にある病気のようです。
思い起こせば、8ヶ月前の初期の頃は、喘息やアトピー性皮膚炎(以下アトピー)
のような持病の症状から始まりました。
加えて謎の背筋痛で、数件の病院で検査、診断は異常なし。

少し遅れて、アトピーは掌を中心に人生で一番ひどいと思える状況になり、
CEPが発症するまでの7ヶ月間、何件かの皮膚科の先生に診てもらいながら、
症状はまったく改善せずにいました。

更に進んで、アトピーが酷くなって半年後くらい、
CEPが発症する約一ヶ月余り前あたりから、
持病の気管支喘息と少し異なる咳の症状が出始めました。

気管支喘息との決定的な違いは、痰を伴わない「いわゆる空咳」が続く点で、
感覚的には喉の奥に咳の原因となる痰があるっぽいのに、まったく外へは出てきてくれません。
ですので、喉に違和感を抱えたまま、咳がやたら長く続き、
少しづつ体力も消耗して行くと言う悪循環に陥ってしまいます。

空咳が3週間ほどつづき、症状が少しづつ悪化しはじめ、
加えて37~38℃程度の熱が頻繁に出るようになりました。
いつもと喘息とは明らかに異なる感覚のツラい症状に、
重い腰をあげて近所の病院で診てもらいます。

普段と違う自分の身体の異変や症状を話しましたが、
説明が下手だったのか?いつもの気管支喘息のような処置をされます。
ですが、自分なりにソレでは治らない感覚がありましたので、
そこから2日置きに数件の病院にかかってみました。

4件目の病院にて、レントゲンを撮った所
「肺にただ事ではない影がある」が発覚し、
大きな病院への紹介状を書いていただいた事で、ようやく一歩前進。

最終的に大きな赤十字病院で血液検査をすると、
好酸球数値が10000(白血球中の43%)を超えた異常値で、
救命病棟へ緊急入院となりました。

この時点での病名はまだ確定しておらず、
あらゆる病気の可能性から最も無難だと思われる「ステロイドパルス療法」(以下パルス)
で経過を見る事になります。
パルスは1000mgと言う多量のステロイドを3日間に渡り投与し、一気に減らす事で血中の好酸球、
及びアレルギー症状を抑えこむ治療のようです。

あまりにも大量に投与する方法なので、副作用等の懸念等もあり、
3日を過ぎたら一気に投与量を減らします。

パルスも終わり間際のちょうど3日目の夜、長く苦しめられた空咳が改善する事になります。
ステロイド治療が効いたのも勿論ですが、自分なりにいろいろ勉強する事で、
痰を上手に出すコツが分かり始めたのも大きかったと考えています。

今までも痰を出すために「水分を摂る」事が良い認識はあったのですが、
摂り方に工夫が必要な事が分かりました。
少量づつ、喉の奥にいったん停留させた後に、ゆっくりと飲むのを繰り返す事で、
痰が柔らかくなり出やすくなったのです。

粘度が高く、あれだけ固く出にくかった痰も、こうすると事で出はじめ、
間もなく「痰の親分」みたいなモノが出た事がターニングポイントになります。
何ヶ月も感じていた喉の奥の詰まり(違和感)が急激に改善し、
一気に呼吸が楽になりました。
これ以降、2日程度で今回の症状はまったく出なくなりました。

ただ、このステロイド治療はすぐに中止するわけには行かず、
当分の間、ゆっくりと減薬しながら副作用と闘う必要があるようです。
と言うのも、ステロイドを投与する事により、
自らの副腎は「外からステロイドが入ってくる事を想定」し、
免疫を機能せずにサボってしまうのだそうです。

ですから、少しづつゆっくり減薬して行き、
身体が慣れたら、また少しづつ減薬を繰り返さなければなりません。
最低でも半年以上、人によっては量を調節しながら、少量を一生飲まざるを得ない人も多いようです。

また、ステロイドと長く付き合わざるをえない事で、様々な副作用が起こります。
投与量により、少しづつ改善されるモノが多いですが、最も多いのは不眠と精神症状なのだそうです。

他にも、ムーンフェイスと呼ばれる顔のむくみ、自己免疫が弱まる事により、
感染リスクが高まる事や、胃なども荒れやすくなるようです。
人によっては、骨粗鬆症、糖尿病、異常脂肪沈着、食欲上昇、その他・・・・

また、減薬に伴い、再発の危険性が高いのが、CEPの特徴であります。
アレルギー対策として、ダニやハウスダスト、動物の毛などを避けつつ、
清潔さを保ちつつ、ストレスや疲労を溜めすぎない生活が必要になりそうです。

今後も、上手に付き合わざるを得ない病気なのかも知れません。

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