診療案内
一般内科
内科を受診する患者さんの症状には発熱、下痢から冷え性、尿漏れまで、幅広い症状があります。
そのような幅広い内科疾患に対して、日本内科学会の認定した「総合内科専門医」である院長が、患者さん1人1人の症状や身体所見に応じた細やかな診療を心掛けています。
特にメタボリックシンドローム・動脈硬化性疾患や慢性心不全、慢性腎臓病(CKD)の診療に力を入れています。
どの科を受診すべきか迷っている方、体調が悪いが原因がわからない方など、お悩みがあればお気軽にご相談ください。
◆一般内科で診る疾患
【急性疾患】
風邪、インフルエンザ、咽頭炎、気管支炎、肺炎、胃腸炎、膀胱炎、熱中症、蕁麻疹など
【慢性疾患】
高血圧症、脂質異常症、高尿酸血症、糖尿病、貧血、肝機能障害、気管支喘息、慢性心不全、慢性腎臓病、慢性胃炎、花粉症、認知症など
◆診察、治療の流れ
①問診
家族歴や既往歴、現在内服中のお薬やサプリメント・健康食品などをお聞きします。
お薬手帳の確認は極めて重要ですので、他院通院中の方はご持参ください。
②身体診察
頭皮から胸部の聴診、腹部の触診、足の指先まで、症状に応じて全身をくまなくチェックします。
③治療
問診と診察によってある程度の鑑別診断(可能性が高い病気をいくつか挙げること)を行い、必要に応じて血液検査・尿検査・X線検査・超音波検査・骨密度検査などの検査を追加します。
検査の結果に応じて、投薬や患者指導による治療を行います。
専門的な高度医療や入院治療が必要と考えられた場合、提携している総合病院や専門の医療機関へ紹介します。
◆「スマート降圧療法」について
スマート降圧療法とは、スマートフォンを使って患者さんへの正しい生活習慣の定着を促しながら、通院時に医師のアドバイスを組み合わせる高血圧の治療です。
当院でも取り組んでいる治療法ですので、ご興味のある方はご相談ください。
糖尿病内科
※当院はGLP-1作動薬やメトホルミンなどの保険適応外処方はいっさい行っておりません。
【当院の目指す糖尿病治療】
院長は、熊本県内の多くの病院で1型糖尿病、2型糖尿病、膵性糖尿病、ステロイド糖尿病、妊娠糖尿病など多数の症例の診療を経験し、食事療法からSAP(リアルタイムCGM付きインスリンポンプ)療法まで、様々な治療を行ってきました。
さまざまな経験から、当院では「インスリンをできるだけ使わない糖尿病治療」をモットーとしています。
インスリン注射を行うにしても、できるだけ1日1回の基礎インスリンとし、また注射を使うにしてもインスリンではなく、体重減少効果や糖尿病合併症の抑制効果があるGLP-1作動薬が望ましいと考えます。
◆内服薬
インスリン分泌能の低下した患者であればインスリン分泌促進系の薬剤が有効ですが、インスリン分泌能が保たれている患者さんに対しては「高インスリン血症」が動脈硬化の進行や発癌リスクに繋がるため、「インスリンの量を増やす薬」ではなく「インスリンの効き目を良くする薬」を優先して処方します。
◆非薬物療法
日本医師会の認定する「健康スポーツ医」として患者さんに運動指導を行い、栄養指導については徒歩6分(450m)の江南病院のご厚意で、そちらで栄養のスペシャリストである管理栄養士さんに行っていただく体制を整えています(予約制)。
もちろん、1型糖尿病の方や外科手術を控えている方、一部の妊娠糖尿病など、インスリン治療が必須である患者さんもいらっしゃいます。
そのような患者さんにはインスリン治療が必要不可欠であることをご説明し、ご納得をいただいたうえでインスリン治療を導入します。
クリニックレベルで治療の難しい患者さんには、糖尿病診療経験の豊富な看護師・栄養士・理学療法士などの医療従事者が多く揃い、「糖尿病チーム医療」を行える専門病院をご紹介いたします。
甲状腺・内分泌内科
◆甲状腺疾患
甲状腺疾患はおもに甲状腺ホルモンの異常、もしくは甲状腺に発生する腫瘍の2つに大別されます。
1.甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンの過剰分泌によって体の代謝が異常に高まり、以下のような症状が起こります。
・不安感や神経質(そわそわする)
・多汗症
・体重減少や食欲亢進
・頻脈
・手のふるえ
2.甲状腺機能低下症
甲状腺が十分なホルモンを産生しない状態を指します。
甲状腺ホルモンは体の代謝や成長に重要な役割を果たしているため、機能低下症によっても体の様々な機能に影響が出ます。
・疲労感、倦怠感
・むくみ、体重増加
・寒がり
・皮膚の乾燥
・薄毛・脱毛
・月経不順
・記憶力や集中力の低下
検査をすればホルモン異常があるかどうかはわかるので、上記の症状が当てはまる方は一度甲状腺ホルモンの測定を行うことをおすすめします。
3.甲状腺腫瘍
甲状腺内に生じる異常な細胞の塊です。
これらの腫瘍は良性(非がん性)または悪性(がん性)のいずれかですが、多くの場合、良性です。
甲状腺腫瘍の診断には、エコー検査(超音波検査)が一般的に用いられます。
この検査では、超音波を使用して甲状腺全体の状態や、腫瘍の有無、大きさ、形状、内部の構造などを詳細に調べます。
◆内分泌疾患
ホルモンを作って分泌する臓器を内分泌臓器と呼び、体内には脳の視床下部や下垂体、甲状腺、副甲状腺、膵臓、副腎など多くの内分泌臓器が存在しています。
それらに異常をきたすと体内のホルモンバランスが崩れ、非常に多彩な症状が生じます。
糖尿病や甲状腺疾患や男性更年期障害(LOH症候群)も内分泌疾患に含まれます。
なかなか良くならない糖尿病や高血圧の原因が、実は内分泌疾患であったり、原因不明の体調不良や精神疾患が内分泌異常の結果として生じることがあるため、内分泌疾患を見逃さず診断することは非常に重要です。
一方、内分泌疾患には国の指定する難病も含まれており、診断が難しいものがあります。
正しい診断と治療のため、クリニックで特殊な内分泌疾患を疑った場合は熊本大学病院へ紹介し、精密検査や特殊な負荷試験(刺激試験)を行っていただきます。
【内分泌疾患の例】
・原発性アルドステロン症
・クッシング病、クッシング症候群
・下垂体機能低下症
漢方内科
わたしの父である前院長はかつて日本東洋医学会の専門医で、わたしも子どもの頃に漢方薬で治療されたことがあり、漢方治療には昔から馴染みがありました。
自分が医師となってからも、なかなか西洋医学のみでは取り切れない症状が、漢方治療の併用によって改善する例を経験してきました。
あくまで現代医学の治療の基本は西洋医学ですが、お悩みの症状があれば治療の1つの選択肢として漢方薬をぜひ使ってみてください。
◆漢方薬について
漢方薬による治療は各々の患者さんの特徴に応じて行われるため、一種のオーダーメイド治療と言えます。
一方、漢方薬を西洋医学的なエビデンスに基づき解析する試みも進んでいます。
・認知症の周辺症状に対する「抑肝散」
・機能性ディスペプシア(検査では異常がないのに胃もたれや胃痛が続く状態)に対する「六君子湯」
・腹部手術後の腸閉塞予防のための「大建中湯」
などは高いエビデンスレベルで効果が示されており、西洋薬に近い感覚で処方ができる漢方薬です。
男性更年期外来
院長は日本メンズヘルス医学会が認定する「テストステロン治療認定医」の資格を有しています。
男性更年期外来は泌尿器科の先生がされることが多いかと思いますが、当院では内科(代謝・内分泌内科)としての視点から男性更年期障害の治療を行っています。
【男性更年期障害の症状】
①性欲や勃起能力の低下
②疲労感、抑うつ症状、短気などの気分変調
③睡眠障害
④筋肉量の減少、筋力低下
⑤内臓脂肪の増加
⑥体毛と皮膚の変化
⑦骨粗鬆症 など
すべてがテストステロン減少が原因とは限りませんが、テストステロンが原因であれば補充療法により症状の改善が見込めます。
【男性更年期外来の流れ】
・初診
初診時は問診・診察のみとさせていただいております(初診時からのテストステロン測定はできません)。
月・火・水・金の午後にご来院ください。
診察の結果、検査の適応となる方は2回目の受診でテストステロン値などの測定を保険診療として行います(血液検査)。
希望者は自費診療でテストステロン値を測定することも可能です。
・2回目
血液検査を行います。食事は食べても食べなくても大丈夫です。
テストステロン値は日内変動がありますので、午前中11時までの測定をお願いします。
結果は1週間以内に判明します。
・3回目
血液検査の結果をご説明します。
総テストステロン値250ng/dl未満の場合は男性更年期障害の可能性が高くなります。
・4回目以降
活動性の前立腺癌や睡眠時無呼吸症候群があるとテストステロン補充療法は行えませんので、それらがないか精査を行っていきます。
またテストステロン補充療法は副作用として精子の減少が起こるため、子どもが欲しい男性の方は治療ができません。
問題がない場合は、テストステロン製剤の筋肉注射やテストステロン軟膏(グローミン軟膏)処方を行い、症状の改善を認めるかどうかフォローアップします。
診察は2~4週間ごと行い、3か月に1回は副作用チェックのため血液検査を行います(いずれも自費診療となります)。
エビデンスは高くありませんが、テストステロン補充療法以外に漢方薬による治療も行えます。
こちらは保険診療内で行えることもあります。ご希望の方はお尋ねください。
骨粗鬆症・睡眠時無呼吸症候群
【骨粗鬆症】
骨粗鬆症は整形外科の病気というイメージかもしれませんが、当院では骨粗鬆症の発見、治療を積極的に行っています。
骨粗鬆症自体は無症状ですが、いちど骨折すると非常に痛く苦しい思いをします。
また治るのには大変な時間がかかり、介護が必要となったり、施設入所を余儀なくされることもあります。
そのため「骨が折れる前に骨粗鬆症を見つけて治す」ことが非常に大切です。
当院では、手指の第二中手骨の骨塩定量(DIP法)を調べることができます。
DIP法で骨密度が極めて低い場合は、腰椎・大腿骨の骨密度を調べるため江南病院(当院から450m、徒歩6分)へ精密検査(DEXA法)を依頼します。
検査結果は当院で説明しますので、患者さんは検査が終了したらそのまま当院に来ていただいて大丈夫です。
◆骨粗鬆症の治療薬
毎日のむ内服薬以外にも月1回の内服薬や半年に1回の注射薬、年1回の点滴など、様々な薬剤があります。
当院では患者さんの年齢や性別、骨折リスク、腎機能などに応じて、適切な治療薬を選択し治療していきます。
【睡眠時無呼吸症候群】
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は最近認知度が高くなった疾患で、症状は「いびき」や「日中の眠気」が有名ですが、いびきや眠気のないSASも多く隠れています。
自覚症状で最もSASが疑わしいのは「睡眠中の窒息感」や「あえぎ呼吸」とされています。
そのような自覚症状のある方には検査を行い、客観的に無呼吸の存在を証明する必要があります。
◆睡眠時無呼吸症候群の検査・治療
当院ではテイジン社と提携し、SASが疑わしく検査を希望される方にはまず「簡易検査」を行います。
簡易検査では、患者さんの自宅に検査装置を郵送し、夜間の酸素飽和度(SPO2)や脈拍を調べ、結果を解析します。
CPAPが最もエビデンスのある治療法ですが、CPAPを希望されない患者さんには、マウスピース治療をおすすめすることもあります。
その場合はご希望の歯科クリニックに紹介します。
また扁桃腫大があるようであれば、耳鼻科へ紹介することもあります。
軽症であれ重症であれ、SASの治療に関しては生活習慣の改善が必須となります。
肥満がある人はダイエット、アルコールの多い方は減酒、喫煙されている方は禁煙に取り組みましょう。
健康診断
当院は熊本市特定健診・がん検診(肺・大腸)の実施医療機関です。
健診はすべて事前予約が必要です。お問い合わせください。
◆後期高齢者健診(受診券が必要です)
身体測定、血圧測定、脂質・血糖・肝機能・腎機能・貧血検査、検尿など
自己負担額:800円
◆胃がんリスク検査(年度内に40~49歳になる方)
血中ヘリコバクターピロリ抗体検査
自己負担額:700円
◆肺がん検診(40歳以上)
胸部X線、喀痰細胞診(対象者のみ)
自己負担額:500円(喀痰細胞診は別途500円)
◆大腸がん検診(40歳以上)
便潜血検査(検便)
自己負担額:500円
【特定健診】
特定健診はメタボリックシンドロームや動脈硬化性疾患の発見を重視した健診です。
受診時には、熊本市から発送される受診券が必要です。
受診は午後からでも可能ですが、10時間以上の絶食が必須となります。
結果は受診から約2週間後にクリニックに届きます。
予防接種
当院では様々なワクチンを取り扱っております。
流行シーズン中のインフルエンザワクチンは予約なしで接種できますが、新型コロナウイルスワクチンは予約制となっております(2023年12月時点)。
帯状疱疹ワクチンや子宮頸がんワクチンなどは取り寄せとなるため、事前にお電話でお尋ねください。
◆新型コロナウイルスワクチン
対象年齢:12歳以上
自己負担額:2024年度以降は価格未定
◆インフルエンザワクチン
対象年齢と自己負担額
・65歳以上 1,500円
・13歳~65歳未満 3,500円
・13歳未満
1回目 3,500円
2回目 2,000円
◆成人用・肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス)
対象年齢:65歳以上
自己負担額:4,600円(定期接種者)、8,800円(自費)
※定期接種者は熊本市からの案内はがきを持参ください。
◆子宮頸がんワクチン(4価:ガーダシル 9価:シルガード)
対象年齢:
・小学6年生~高校1年生相当の女子
・キャッチアップ接種対象者 無料(定期接種者)
自己負担額:
・ガーダシル 16,700円/回(自費)
・シルガード 27,500円/回(自費)
◆帯状疱疹ワクチン(シングリックス)
対象年齢:50歳以上、帯状疱疹リスクの高い18歳以上
自己負担額:19,000円/回(2回注射が必要です)
◆RSウイルスワクチン(アレックスビー)
対象年齢:60歳以上
自己負担額:27,000円
すべての診療科目・専門外来・専門医
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