愛媛医療生活協同組合 城北診療所 の口コミ・評判

１か月ほど前から頭の痛重いことや、ふくらはぎの違和感、指の痛みなどが時々あり、介護している母がストレスだと思っていましたが、ケアマネさんに熱中症ではないかと言われ受診しました。

先生は白いＴシャツにサンダル履きのラフないでたちでした。枠に縛られない自由さがカッコよく見えました。世間はマニュアル通りが多いのに、イマドキこんな先生がいるんだなと、拘束苦手の私はちょっと嬉しくなりました。
症状を説明すると、「親がストレスの人はよくいますよ」といわれ、フッと気が緩みました。
「脈を診てもイイですか？」と尋ねられました。ん？「脈を見せてください」ではないのネと思いながら、腕を出すと、先生は脈を取った後、ふくらはぎを触診しました。
その姿勢を見た途端、かつて、エコノミークラス症候群になって入院した時のドクターの姿勢を思い出し、そのことを言いました。先生は「大事なことを思い出してくれてありがとうございます。」と、言われたのです。
医者が患者に《思い出してくれてありがとうってお礼を言うの？・・》ラフな外見の先生の口からは温かい言葉がポコポコ湧き出て来るようでした。

私は年老いた両親を連れて大きな病院にはほとんど行きましたが、どの病院でも感じたことのない心地よい風を初めて感じました。
この病院がそう言う方針なのかなと思いました。

熱中症ではない、指の痛みもリュウマチでもない、しばらく様子を見ましょうとなり、薬は２週間分頂きました。

２回目の予約は２週間後でしたが、薬は１～２日文飲んで、頭の重痛いのは消えましたが、指の痛みが広がるように感じて、１週間後の当日に予約してみました。
すぐ行けるならと言われ、当日の予約もできました。

頭の重痛いのは消えたと言うと先生は「良かったですネ」と嬉しそうに言って下さいましたが、薬は１～２日分飲んだだけと言うと、「飲みたくないなら、飲まなくてイイですよ」と言われましたが、すぐ薬を止めた理由を聞かれました。
「頭の重痛いのは消えましたので。」指の痛みはむしろ広がっているのに「痛みがなくなったら止めてイイと言われたから…」とは言いにくくて、しどろもどろになりました。

「薬を飲みたくない理由が出てくるかとさっきから一生懸命聞いていましたが、出てこないのです」と先生に言われて、ハッとしました。一生懸命聞いてくれてたんだ、と少し感動ものでした。殺し文句に近買ったかもしれません。
が、慌てて説明しました。風邪薬の副作用で味覚が変わったり、音に過敏になって車のクラクションにさえ悪寒で立ちすくんでしまったりしたことなど。
先生は納得のようでした。

「指は念のためにⅩ線を撮ってみますか？」
「血液検査をしてみますか？」と問われました。
患者の多い日赤でも、中央病院でも、先生方は「Ⅹ線と血液検査、尿検査をして下さいと、何かをしながらビジネスライクな命令形です。私もそれが普通だと思って来ましたので、不快感などありませんでしたが…。
その先生は全てお尋ね型で、それが心地よい違和感となって心に温かく強く残ったのだと思います。
そこは小さな病院でしたので、先生はⅩ線の部屋にまで入って来られて「お待たせしてすみません。」「冷房は寒くないですか？」など尋ねながら、「骨の側面がよく見えるように」と言いながら、指の形を直されました。私は慣れない心地よさに固まっていました。
先生の医者としての姿勢の心地よさは薬より効くんじゃないかと初めて思いました。
友人達にもこの先生のことを話すと、「その先生凄いなぁどこの先生？」ってみんなに聞かれました。「早く病気になって、行ってごらん。」などと冗談も。
どこの医者もこんな心地よさがあれば、日本中の患者は圧倒的に少なくなるんじゃないかなぁと思います。
自宅からの距離だけで選びましたが、この診療所、この先生はホントに良かったと思いました。