脳梗塞の発症から４～５時間経過して受診。処置が遅れ右半身不随に。

以前、祖母が脳梗塞で倒れました。
元々、高血圧だったのですが、病院にも掛からず、薬も飲んでいませんでした。
時々、高血圧の症状はあったらしく、若い頃からめまいで倒れて、おう吐する様な事もあり、年齢を重ねてからも続いていたようです。

それがある日の午前、そのような症状は無かったのですが、足の爪を切っていた時に、突然、爪切りが「ポロ」っと、右手から落ちたようなのです。本人もおかしいと思っていたらしいのですが、しばらく様子を見ようと思っていたらしく、数時間その状態のまま居たそうなのです。
ですが、そのうち話すことも、口がもつれて来て、話しにくくなり、右手の痺れも一向に回復する様子も無いので、ようやく午後になって、近所の内科へ行ったそうです。
内科では、既に脳梗塞を発症しているとの事で対処出来ず、大きな病院へ運ばれました。

既に午前中に発症してから、４～５時間は経過していたと思います。
病院で緊急に、検査した結果やはり、「脳梗塞」を発症しているとの診断が下りました。
その時はまだ何とか、右手の感覚はあり、手を握ることも出来ていた様です。
しかし、発症してから時間が経過しすぎていて、それ以上の事は出来ず、治療の段階へと移りました。

本人が一番辛いと言っていたのは、「カプセル」に入れられて行なわれる「高気圧酸素療法」だったと言っていました。祖母曰く、「地獄の釜の蓋が開いた」と言っていたくらいです。
本当に辛かったのだと思います。治療を終えておう吐する事もあったらしいです。
その様な治療を施されましたが、治療の甲斐も虚しく、右半身不随の身となってしました。

通常の生活に戻る為のリハビリも行なわれました。何とか右足を引きずってですが、歩く事は可能でした。
初めは小声でしか話す事が出来ませんでしたが、話し好きだった為、日常の中で話を多くするようにしたためか、驚く程の回復ぶりで、１年経たぬうちに、以前と変わらぬ口調に回復しました。
薬は、血栓予防の為に、バイアスピリンを飲んでいました。


ですが、以前の生活に戻ることは叶いませんでした。誰かの助けが無くては生きていけませんでした。
料理も掃除も出来ません。

脳梗塞の兆候があった時は、少しでもいつもと何かが違うと感じた時は、早く救急車を呼ぶべきです。
早ければ早いほど、後遺症も無いのかもしれません。
決して、様子を見て治るような病気では無いので、早く病院へ行って頂きたいと思います。
時間の経過のせいで、その後の人生が大きく変わってしまうのです。
一時の判断で、その後本人も周囲も辛い思いをするのです。