上司のパワハラで不眠症と鬱病発症

（経緯）
一部上場企業の食品メーカーに努めるものです。
私が営業畑から本社に異動したのが入社６年目の２００８年。
営業とは全く畑の違う海外における競合企業の戦略を分析するという仕事内容でした。
英語もパワーポイントの使い方もままならない２８歳に、この資料明日までお願い、まだあの資料できないの、と罵られる日々で残業は毎日ほぼ深夜２時、そこからタクシーで帰宅、９時には都心のオフィスへ１時間かけて通勤という日々を送っていました。
異動から２ヶ月半くらい経過した時、上司が暑気払いに行こうと珍しく声をかけてきたので、一緒に仕事終了後にでかけてタクシーに乗ると、到着したのは巨大なビル。そこから階段を下ると、妙な受付けと妙な匂い。まさかと思いましたが、エレベーターにのって降りると、目の前に広がっているのは軽く２００畳はあるかと思える祈祷場と祭壇。
後に調べたらオカルトまがいのかなり危険な宗教団体でした。
その後も上司からは、メールで朝出社前に会合に参加しないかと何度も誘われたり、お祓いしに行こうと誘われましたが、さすがに断りました。そのハードワークと上司の勧誘により不眠に陥り、気がつけば４８時間、７２時間寝れていない自分に気づき、体重は１ヶ月で６キロも減っておりました。友人に相談した所、すぐに心療内科へ行けとの事で診察に伺いました。

（治療の内容）
先生はまず、現状把握をしたあとすぐに会社の人事部に、私の名と症状と上司のパワハラを伝え、「医師として、この患者は私が守る」。明日から当面出社禁止と当面の自宅療養を要する旨を会社に伝えてくれました。そしてゆっくり話を聞いてくれてまずは、よく眠れるようにと、睡眠薬と鬱薬を処方してくれました。
あの時、あの先生が助けてくれなかったら、どこかで倒れていただろうし、下手したら思い詰めて電車へ飛び込んでいたかもしれません。命の恩人です。

（薬の効果）
あまりにも眠れない期間がながかったため、おそらく強めの睡眠薬を処方してくれたのだと思います。一日１６時間くらい寝れるようになりました。よって、一日一食という生活が続きましたが、その後も先生自らのカウンセリングと励ましによって一ヶ月で会社に復帰する事ができました。
その上司とは違うセクションに異動させてもらって、その後はストレスなく仕事に取り組めるようになり、２年後には念願の海外勤務を実現できました。

先生は命の恩人であるとともに、私の夢を叶えさせてくれた恩人でもあります。
本当に感謝しています。
あの時、先生が会社に私の目の前で毅然とした態度で会社に電話してくれた姿はいまでも目に鮮明にやきついております。